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「オーガニックなんて好きじゃない、ジャンクフード食べたい!」と言い出した思春期の子どもの食育のゆくえ【日登美のタベコト in Berlin・18】

  • 2022.3.15
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ベルリン在住で6人の子どものお母さん。モデルとして活躍する傍ら「台所から子育て、暮らしを豊かに」をコンセプトに、オンライン講座とウェブサイトを主催している日登美さんによる、「食」からはじまるエッセイ、第18回です。

思春期と食育のゆくえ

上の子どもが小さい頃、実は我が家では割と食育には厳しかったように思います。白い砂糖を食べさせないとか、玄米菜食、オーガニック食とかいろいろやっておりました。今でも食育は大事にしているけれど、年を経てずいぶんやり方も変わり、リラックスしてやっていると思います。

上の子が幼少期、畑で出来た野菜に自家製味噌がおやつと言う渋さでした(笑)。

子どもって面白いもので、10代頃になると我が子たちはことごとくそれまで私がやってきた食を否定してきました(笑)。オーガニックなんて好きじゃない、みんなと同じものでいい。ジャンクフード食べたい。などなど。そんな時に無理やり押し付けたって聞きはしませんでしたねぇ。むしろ逆効果で隠れて食べたり、更なる衝突を招くので、その時期は無理せずそんな要望も聞き入れながら、食卓にも幅を持たせてきました。ところが、これまたことごとく、そんな数年を経てみると、シャケが生まれた川に戻ってくるかのように、幼少期に食べていた食事に自然と戻りつつある。または体調が悪くなると、何を食べて、何をやめたらいいかが自分でわかるようになったのです。あら、不思議!

上の4人は玄米菜食弁当を持たせてましたねぇ。
ご飯もおかずも渋かった幼児期の双子達。それでもバリバリ食べてました。

こちらでモデルの仕事を始めた18歳の次女は体が資本。自分の体調を整えるには和食が一番と気がついたらしく、とにかくいつもご飯が必須で、昼は基本弁当を持っていく、ロケで海外にいくときや飛行機に乗るときには必ずお結び、梅干しや三年番茶など食事で体を整えるものを持って仕事にいく、というところまで自分でたどり着きました。

女の子って体の変化を感じやすいからなのか、長女も含めて自分で食を決めていけたのが早かったように思います。男の子の方がもうちょっと冒険したい、社会勉強したい(笑)ということが多いかな。いまだにいろいろやらかしてますが、それはそれで必要なことと、見守っている今日この頃です。

手作り梅干しは作る側からなくなっていたあの頃。

けれど、先日お菓子の食べ過ぎでお腹を壊した双子(17歳)に、「じゃ梅干しとか食べたら?」と勧めたら、「いや、いきなり体にいいものを食べたら逆にきついんだ。ここまで悪くなったら、ちょっとずつ良いものを投下していく感じで穏やかに治す方がいいんだ」とサラッと言っておりました。ほほぅ。自分なりにそういう方法をいつの間にか取得していたのだなぁと初めて知った次第です。

そんな姿を見て今思うのは、大きくなったら食卓でも可愛い子には旅をさせよ。そうこうするうちに自分でいろんなことを感じて、自分で決めていけるようになるんだなぁ、ということ。それも含めての食育なんだろうな、と思っているところです。

次女のロケ弁。胡瓜と卵の海苔巻き、春雨サラダ、など簡単なものを。
ロケ先のホテルでおむすびを頬張る次女。
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