1. トップ
  2. 恋愛
  3. 2人に1人が1日8万円の負担…?「がん保険は不要」は本当に正しいのか

2人に1人が1日8万円の負担…?「がん保険は不要」は本当に正しいのか

  • 2022.3.10
  • 1664 views

日本人を最も殺している病気は「がん」です。厚生労働省「人口動態統計」によると2020年は37.8万人を超える方ががんで亡くなりました。3月2日までの新型コロナウイルスの累積死者数がおよそ2.4万人のため、がんがいかに怖い病気か分かります。

【日本人の死因TOP3】

1.がん:27.6%

2.心疾患:15.0%

3.脳血管疾患:7.5%

参考)老衰:9.6%

※パーセンテージは全死因に占める割合

出所:厚生労働省 令和2年(2020)人口動態統計(確定数)の概況

そんな“がん大国”日本には、がん医薬品メーカーも多く「中外製薬」はそのトップランナーです。中外製薬は1925年の3月10日に設立されました。

今日は「中外製薬の歩み」と「がんになる確率」、そして論が分かれることも多い「がん保険の必要性」について確認してみましょう。

がん医薬品で国内シェア首位

1925年3月10日、関東大震災の被害を目の当たりにした上野十藏(うえの・じゅうぞう)は中外製薬の前身となる「中外新薬商会」を創業します。海外製薬会社の輸入代理店として設立されますが、いずれは日本の医薬品も海外に出したいという考えから「国内と海外」という意味を込め「中外」と名付けられました。

そして創業から5年後の1930年、結核の治療薬「ザルソブロカノン」を開発し1937年にはその原料の自家生産にも成功します。1943年には商号に「製薬」を冠し現在の「中外製薬」となりました。同社のロゴマークは現在も注射薬のアンプルがデザインされていますが、これはザルソブロカノンが原型となっています。

中外製薬は1975年に抗がん剤「ピシバニール」を発売して以来、今日まで多くの革新的な医薬品を創出してきました。現在ではがん領域の医薬品で国内15.2%のシェアを握り、国内トップクラスのがん医薬品メーカーとしての地位を確立しています。

出所:中外製薬 中外製薬ってどんな会社?

日本人の2人に1人はがんになる

国立がん研究センターによると、生涯でがんと診断される確率は男性で65.0%、女性で50.2%となったようです。男女ともに2人に1人以上かかり、むしろ生涯でがんに一度もならない方のほうが少ない驚異的な結果となりました。

さらにがんで死亡する確率は男性で26.7%、女性で17.8%となりました。男性のほうががんのリスクは高いようです。

【生涯がん罹患リスク】

※生涯がん罹患リスクは2018年、生涯がん死亡リスクは2019年のデータに基づく

出所:国立がん研究センター 最新がん統計

しかし近年、がんは治る病気になってきました。「5年相対生存率(※)」は上昇傾向にあり、治療で救われる命が増えてきていると推測できます。医療技術が進歩し治療の効果が上昇していることが背景にあるでしょう。

※5年相対生存率

がんと診断され5年後に生存している割合が、日本人全体で5年後に生存している割合に比べてどのくらい低いか表した数値

【がん5年相対生存率の推移(全部位)】

全国がん罹患モニタリング集計 2009-2011年生存率報告(国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター,2020)独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費「地域がん登録精度向上と活用に関する研究」平成22年度報告書

出所:国立がん研究センター 最新がん統計 がんの生存率

がん保険はいらないって本当?

がんになったときの経済的な支えとなるのが「がん保険」です。医療保険と似ていますが、医療保険は多くの病気やけがを網羅的にカバーするのに対し、がん保険は基本的にがんだけを保障します。

【がん保険と医療保険の違い】

公的医療保険や民間の医療保険でもがんは保障されることから、がん保険は不要と考える方も少なくないようです。しかし、がんの治療費は高額になるケースもあり、公的医療保険や通常の医療保険では保障が不足するケースに気を付けなければいけません。

【がんの部位別 入院医療費の平均】

※2020年4月~2021年3月

出所:全日本病院協会 診療アウトカム評価事業 医療費

もちろん手厚い保障には相応の保険料も発生するため、がん保険で収支がプラスになることは基本的にないでしょう。がん保険を不要と考える方の多くはこの点を論拠にしていると考えられます。

しかし、そもそも保険に加入するメリットは「保険料以上の保険金を受け取る」ことではなく、「治療費の負担を加入者全体で分散できる」ことにあります。保険がなければ治療費を1人で負担しなければいけませんが、保険に加入していれば治療費を加入者全体で分担することができます。

まずはこの点を冷静に考え、改めてがん保険の必要性を検討してみてください。

執筆/若山卓也(わかやまFPサービス)

証券会社で個人向け営業を経験し、その後ファイナンシャルプランナーとして独立。金融商品仲介業(IFA)および保険募集人に登録し、金融商品の販売も行う。2017年から金融系ライターとして活動。AFP、証券外務員一種、プライベートバンキング・コーディネーター。

マネー・トリビア

金融ライターが独自の視点でお金にまつわる「今日」のトピックをセレクトし、奥深い豆知識をお届けします。金融知識の豊富な著者陣が繰り広げるトリビアの世界をお楽しみください。

元記事で読む
の記事をもっとみる