週末をフル活用！金曜夜出発の旅のコツ①―プランの立て方、移動方法は？

「旅に出たいけど、時間がない…」、「ゴールデンウィークなどの大型連休は旅行代金も高そうだし、予約もとりにくそう」。そんな理由で旅に出たいという思いを抑えている人もいるのではないでしょうか。そんな人におすすめなのが、金曜夜に出発する週末旅行。旅行ライターの松岡絵里さんが、金曜夜発のメリットや、プランの立て方を提案します。

金曜夜に目的地に着くことで、旅のプランが広がる

気軽に行ける週末旅。出発を金曜日の夜にすることで、旅がより充実します。メリットの１つとしては、時間を有効活用して2地点をめぐるラウンドトリップも可能だということ。1泊目と2泊目、違う街に泊まってちょっと欲張りに楽しんではいかがでしょうか。

ほかにも金曜日夜発の旅では、週末に開催されるお祭りなどにも余裕を持って参加できます。例えば地元でそのときにしか開催されない朝市などに足を運ぶのも、金曜夜に現地に着いているからこそできること。紅葉や雪景色などもまだ人が少ない朝方に訪れられるという利点もあります。

普段ならダラダラ過ごしてしまいがちな週末を、とっておきの特別な週末に変えてみませんか？

列車やフェリー、バスなど、夜行を使って快適に遠くまで

いざ旅立つと決めた金曜日、学校や仕事先に旅の荷物を持って行くのもなんだかワクワクします。そしてやるべきことが終わったら、一目散に旅路へ。さて、どんな手段で目的地に向かうのがいいのでしょうか。金曜日の夜に使える交通手段はさまざまあります。

金曜夜に出発する旅の移動手段としてぜひ検討したいのが、夜行という選択肢。移動と宿泊を兼ねており、さらに寝ながら移動できるという効率の良さが金曜日夜発の旅行にぴったりです。

中でも夜行バスは旅行費用も抑えられる便利な移動手段です。最近はゆったりとしたシートを設けた快適な車両も数多く登場。また女性専用車や女性専用シートを設けるバス会社も少なくないので、安心して乗車できます。

旅気分が盛り上がるのは、フェリー。夜景を見ながらの出航シーンもドラマチックだし、早朝、デッキで朝日を眺めたり潮風に当たるのも気持ちのいいものです。東京からであれば、伊豆七島への船旅などもできます。

同じく夜行列車も旅情たっぷり。縁結びで有名な出雲大社に行ける「サンライズ瀬戸・出雲」は女性に大人気です。移動手段としてはもちろん、船や電車の中で一晩を過ごすというだけでワクワクするもの。同行の友人などとのトークも盛り上がること必至です。船や電車にはシャワー室もついているのも、女性にとっては嬉しいところですね。

週末に使える宿泊つきツアーも狙い目

移動手段としては、もちろん定番の飛行機や新幹線もあります。ただし金曜日の夜は単身赴任や出張がらみで利用するビジネスマンの方々も多く、混み合うのが常なので、早めに予約を入れておきたいものです。

また、狙い目なのが週末に利用できるホテル付きのパッケージツアー。飛行機や新幹線とホテルがセットになったもので、行き帰りの移動時間は自分で選べるタイプのものが数多くあります。金曜日の出発時間を遅めに設定できるうえ、移動と宿泊を別々に手配するよりも割安なことが多いのが特徴。ひとりで参加OKのツアーもあります。

中には、行きは夜行バス、帰りは新幹線を利用した手頃な価格のツアーも。1泊目のホテルのみ決まっていて、2泊目は自分の好きなホテルに泊まれるというプランもあり、こちらも割安です。友達と一緒の旅行なら2泊目は温泉旅館でゆったり過ごしたり、ひとり旅なら2泊目はあえてゲストハウスに宿泊して各地からの旅人と交流を深めたりというように、旅のスタイルに合わせて宿泊場所を選べるのも魅力です。

帰りは疲れをためずに効率よく短時間で

せっかくの旅先、ゆったりと滞在したいと思う人も多いでしょう。現地滞在時間を極力長く確保するためにも、また翌日からの平日を考えて疲労をためないためにも、復路は思い切って効率よい移動手段を選択するのがおすすめです。

例えば伊豆七島の場合、行きは大型客船で1泊しながらのんびりと行き、帰りは高速ジェット船や飛行機を利用して帰ってくる方法があります。2地点をめぐるラウンドトリップの場合、最初に遠い目的地まで行き、帰りは家に近い目的地のほうから新幹線などでスムーズに移動しましょう。

こうした方法は効率がよく疲れにくいのはもちろん、往路と復路、移動方法が違うことにより旅の最後まで新鮮な気持ちでいられるというメリットもあります。そして、このプランの場合、かさばるお土産は最後にまとめて買うようにするのがいいでしょう。そうすれば、重い荷物を持つのは最後の復路だけで済みますね。

さて次回からは、金曜日夜発の週末旅におすすめのスポットとルートをご紹介します。2泊3日あれば、意外と遠いと思っていたところ、候補になかった目的地にも足を延ばせます。一年に50回以上もある週末を有効活用できれば、毎日がもっと楽しくなるはずです。