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まぶたが突然ピクピクするのはなぜ?

  • 2022.2.19
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突然現れ、そして鏡をのぞく前に消えてしまうまぶたのピクピク。まぶたのけいれんはなぜ起き、どうしたら止められるのか。神経科医に解説してもらった。

大抵は大事には至らないまぶたのピクピク。突然現れるが数分以上続くことはない。photo : Getty Images

のんびりとメールを読んでいたら右目に奇妙な感じが走る。一瞬止まったと思ったら、また再開。まぶたのけいれんだ。まるで振動しているみたいだし、制御することも不可能。この動きは一体どこから来ているのだろう。『Stress ? Faites baisser la pression(ストレス?それならプレッシャーを下げてみよう』(1)の著者で神経科医のミシェル・ディブに聞いた。

興奮状態の筋肉

この症状が起きても大事に至ることはない。眼輪筋というまぶたの筋肉が本人の意思とは関係なく、不規則に収縮することによって起きる現象なのだ。痛みはないが、不愉快なこの痙攣が起きる理由は、まだはっきりわかっていない。ミシェル・ディブはストレスや疲労が直接の原因だろうと見ている。

「目の動きは自分の意志に従って行われます。右を見たり、左を見たり、何かに焦点を合わせたいと思ったら、目は脳の命令に従います」と神経科医は説明する。しかし、睡眠の質があまりよくなかったり、コーヒーやアルコールの摂取量が多すぎたりすると筋肉繊維は暴れ出してしまう。つまり過剰な興奮状態に陥ってしまうのだ。「暴れ出した目の筋肉は、本人の意思に従わなくなってしまいます。目がピクピクする収縮運動が起きるのは、眼輪筋が十分に弛緩していないことを現わしています」

眼精疲労

ディブによると、鼻や口角よりも、まぶたに痙攣を感じる方が多いのは、目は顔の中で小さな筋肉が最も集中している器官だからだそうだ。そのため「他の器官より疲れがちなのです」。

アンラッキーなことに最も酷使される器官でもある。「目は私たち自身と世界との間の架け橋です。目を通して我々は感嘆し、目のおかげで仕事することができる。その結果、過度に利用してしまうのです。スマホ、パソコンやテレビなどのスクリーンが日常に偏在するようになり、事態は更に悪化しています」

健康管理の向上

この痙攣は数分以上は続くことはないが、今のところこれに効く治療法はないとされている。予防するには健康管理を向上し、引き金となる要因を省くことをディブはすすめる。「睡眠を大事にすること、休む時間を作ること、興奮作用のある飲み物を減らすことなどが、まず実行できることです」

しかし、誤った情報に気を付けるよう神経科医は警告する。「ずっとマグネシウムの不足が疑われてきました。しかしさまざまな研究により、それはただのプラシーボ効果による結果だったことが判明しています」

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