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苦手な場所はアラサーの人生を変える?!

  • 2015.8.29
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苦手な場所はアラサーの人生を変える?!

仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。

インドア女子は野外が苦手。そんなことばかり言っていたら、新しい出会いは生まれない!? たまにはステージを変えて、思いっきり場違いな空気を吸ってみたら、オンナとしての価値が上がるかも?


【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.6

私はBBQが苦手だ。というか、アウトドアな遊びが全般苦手。そんなに浅黒な肌をしている癖にとよく言われるけれど、外で遊ぼうが遊ぶまいが、地黒の肌は年がら年中黒いのだ。そんなインドア人の私も、過去に何度かBBQに参加したことがある。あるときは日差しを恐がり、オバQみたいに全身をタオルで覆ってみたり、またあるときはBBQより隣に流れる川に夢中でひんしゅくを買ってみたり、さらにある時は食べたあとにお腹をくだし、周りを心配させたりと、幼少から今まで総ざらいしても、結構ダメな思い出しか浮かばない。二度とBBQは行かないと思っていたのだが、今年はあるものにつられ、参加すると言ってしまった。

あるものとはキレイになる温泉。なんでもBBQ場の宿泊施設には、美肌の湯といわれるアルカリ性の天然温泉が湧いており、森林を眺めながら入浴できるそうだ。お風呂に入って心も体も美しくなれるなら…バキバキの肩とカサカサの肌がうずくので、思わずBBQ行きを快諾してしまった。

見かけ倒しの孤軍奮闘

福島で行われたBBQは、東京・埼玉・山形と色んな方面から人が集まり、赤ちゃんも入れると総勢12名の賑やかな催し。集合したら私以外全員面識アリという、「聞いてないよ(泣)」なアウェー感に耐えながら、ひとまずいい子を演じてみる。酒に溺れて記憶と理性を飛ばしたくなる衝動を抑えながら、BBQ場へと到着。地黒にはありがたい曇り空の下、到着するやテキパキと全員が動き出す。

「持って来たテントとBBQセット、どう配置すっか〜」

「 ん?!」

「家で取れた野菜持って来たよー」

「ん?! んん?!」

「ボール持って来た」

「ん?! んんん?!?!」

「私、箸休めにピクルス漬けてきたよ」

「えーーー?!?!?!」

この会、ある人はBBQセットを、またある人は野菜や地方の名産を、そして遊び道具をと、みんな何か役割を担っていた。私の持ってきたものと言えば、温泉お楽しみセット(1名分)のみ。

「持ち物は特にないって聞いてたけど…」

無能で自分勝手な自分に恥ずかしさを覚えながらも、30代のBBQは、こんなにも手際よく楽しむための準備がなされているものなのかと感動。ひさしぶりの野外レジャーに心底驚きながら、今できることに気持ちを切り替える。

「私、野菜洗ってきます!」

「あ、机拭きますね」

「水くんできますっ」

「ゴミ袋、こんな感じで設置しました」

実家に帰れば妹を顎で使う私だけれど、このときばかりは、かなり機敏に(ムダに)動き回った。

「場を、乱してはいけない」

気遣い行動の本心はやっぱり自分をよく見せたいという見栄っ張りから。そんなレベルの低い女を心配したのか、主催者男性が一言、「座って食べなよ! 気を使わなくていいから…」そう優しく語りかけるではないか。気を使っていたことを悟られてしまうとは、私もまだまだ。しかし、適当に楽しむというのは、なんて難しいことか。これが夜の仕事だったら、私はこんなにも気張らないし、無理して頑張る子がいたら、同じように声をかけると思う。30歳にもなって、たかがBBQの楽しみ方も知らない自分…そんな恥ずかしさを感じながら肉をかじる。なんだか、夏の味がした。

身も心もゆるゆるに

それからBBQはつつがなく進行し、夜になり温泉に入る頃には完全に気もゆるみ、待ち合いスペースで爆睡。心配して迎えが来るといういつものマイペースな女になっていた。例年の参加者からしたら、普通の夏イベントかもしれないが、初心者の私は終わってみたら「なんだか、すごい楽しかった!」という、感じたことのないさわやかな気持ちが残った。

天気が曇っていたのもあるけれど、運転や宿係、名産手配や手料理、火起こし担当と、それぞれが得意分野を持ってやる。その手際の良さと遊びへの慣れが、無能な自分に楽しさを提供してくれたのだと感謝の気持ちが溢れた。

脱・つまらない女で行こう

年齢を重ねると、自分にとっての得意不得意がハッキリわかってくるものだ。だから私は、BBQやフェスには行かないし、社会貢献とか仲間がどうとか話す人とは、あまり関わりたくはない。

だけどそうして苦手を排除した生活は、心地よい反面、一部の経験やスキルだけが不格好に成長し、何かがキッカケで自分が“ちゃんとしたオトナ”の階段を昇れているのか不安にさせる。

「苦手な場所にはチャンスがある」とまでは言わないが、恋愛も遊びも人付き合いも、面倒だから、苦手だからと慣れたものや心地良いものばかりに触れていると、同じような経験しかしていない、つまらない女になってしまう気がして怖い。ぼーっと心地よいものだけに触れて手に入れる幸せもいいが、楽しい思いも苦い思いも積み重ねながら幸せは手に入れたほうが、ますますイイ女になっていそうではないか。そんなことを考えながら、本来BBQに必要だった知識をグーグル先生におさらいの意味も込めておうかがいする。

「BBQ 女子」検索。

「皆から好かれるBBQでの女子の振る舞いと持ち物」

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よし。次はナチュラルメイクにまとめ髪、虫除けスプレーに絆創膏を持っていこう。せっかく苦手に挑むなら、出来る限りラクしていい思いがしたいもんね。

おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。

HP:http://oshimarie.com

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