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ペットの死を通して、学ぶことは何でしょうか?【ひかりのお悩み相談室】

  • 2022.2.15
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「ひかりのお悩み相談室」では、人気書籍 “ 「大人女子」と「子供おばさん」"の筆者であるコラムニスト・ひかりさんにGrapps読者様のお悩みを答えていただきます。

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ペットは家族同然の存在だからこそ、ペットの死は辛いものですよね。大切な存在の死を通して、私たちが学ぶことは何でしょうか?

Yさんのお悩み

1か月前に、愛犬が老衰のため、他界しました。覚悟はしていたのですが、亡くなってしまうと、心の喪失感は大きく、なかなか立ち直れません。

でも、犬のいない生活は寂しく、またペットを飼いたいという気持ちがあります。ペットの死に対して、どのように心の折り合いをつけていったらいいでしょうか。

Yさんへの回答

ペットの死は、辛いものですよね……。動物を家に迎え入れ、共に月日を過ごしていくうちに、友人や相棒、子供、恋人のような存在になっていくことが多いもの。

ペットと一緒に暮らしたことのない人からしてみたら、「たかが動物でしょ?」と思うこともあるかもしれませんが、動物とはいえ、意志疎通をとってくるし、愛を与えてくれるので、飼っている人からしてみたら、家族同然の存在なんですよね。

私自身、現在はインコを飼っていますが、その前はうさぎと暮らしていたことがあります。顔をペロペロ舐めてくるくらい懐いてくれて、愛情をたくさんくれたうさぎが他界してしまったときは、我が子を失ったかのような喪失感を味わいました。「こんなに悲しい思いをするなら、もう二度と動物は飼わない」と思い、実際にしばらくは動物を飼うことができませんでした。

でも、やはり人間と動物にも、“ご縁”というのがあるんですよね。今、一緒に暮らしているインコは、出会ったときに運命的なものを感じ、飼うことにしました。

Yさんが今、それだけ悲しい思いをしているということは、それを上回る幸せを愛犬がくれたということでしょう。今、悲しければ悲しいほど、幸せをたくさんもらったということです。

きっとYさんのワンちゃんも、こんなに愛してくれる人と一緒に暮らせて、幸せだったのだと思います。

動物を飼うことは、「最期まで見届けること」までがセット

動物を飼うということは、基本、「最期まで見届けること」までがセットであるもの。だから、必ずといってもいいくらいに、「ペットの死の悲しみ」を味わうことになります。これが本当に辛いことなんですよね。

そのときは、“ペットの人生を最後まで支えた自分”のことをきちんと褒めてあげることが大切です。

ペットを飼うことは、いいことばかりではなく、お世話や看病など大変なことは少なくないもの。旅行だって生きづらいこともあります。だから、Yさんは、今は「今まで、ペットがいたからできなかったこと」なども堪能し、自分をいっぱい癒してあげてください。

そして、また最期まで見届ける覚悟ができて、新たな動物と運命的な出会いがあったときは、迎え入れてみてはいかがでしょうか。

ペットを飼うと、愛情をもらえるのはもちろんのこと、自分もペットを大切にすることで、内側から愛が増えていくもの。「愛=幸せ物質」なので、愛が増えれば増えるほど、幸せ感が増していきます。

だから、お世話が大変でも、「また飼いたい」と思う人は少なくないのでしょう。

個人的には、人間が動物に愛情をたっぷり注ぐことで、愛の循環が生まれ、世界に愛が溢れるものだと思っているので、動物を大切にしてくれる人が、もっともっと増えてほしいです。

死別は、残された者にとっての試練

ペットに限らず、大切な存在との死別は、心が張り裂けるような苦しみを味わいます。そんなとき、「他界した存在に、なにか心残りはあったのではないか」と考えてしまうと、余計に悲しくなってしまうものです。

生きている私たちのいる世界では、理解しがたいケースも場合によってはありますが、どんな死であっても、大きな意味で言えば「生まれてくる前に決めてきた寿命」であり、この世界でやるべきことを終えて、ゴールしたのだと言われています。

だから、死別は亡くなった存在よりも、「残された人にとっての試練」なのだと言ってもいいかもしれません。つまり、残された者がどんな思いを抱き、どうやって乗り越えるのかが問われているのです。

この世界では、命ある存在は遅かれ早かれ必ず亡くなります。それは私たちも同じです。

でも肉体を脱ぐだけで、「魂は永遠」だと言われています。Yさんは、先に虹の橋を渡ったワンちゃんといつかまた再会できることを楽しみに、前向きな気持ちで、この悲しみを乗り越えていってくださいね。

コラムニスト・ひかり

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