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やせたいなら筋トレより、「骨トレ」! 骨盤とろっ骨を整える骨格ボディメイク

  • 2022.2.9
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「ダイエットをして、やせるぞ!」と思ったとき、まずあなたはどうしますか? 筋トレで筋肉をつけて脂肪燃焼力をアップする? 食事制限で余分な脂肪を落とす? どちらも間違いではないけれど、もうひとつ注目したい場所があります。それが骨格です。"美しい体は骨から“を合言葉に、骨から整えるボディメイクを提唱する「Re-bone」のトレーナー・Yoriさんに、骨格の大切さについて伺いました。

骨格が整ってなければ、スタイルはよく見えない

流行っているからと始めた筋トレ、キツければキツいほど効果が出そうと思ったけれど、体が理想通りに変わっていかない。あるいは、体重が減ったのに、なぜだか脚は太いままで、ウエストはくびれず、スラッとした体型に見えなかった経験はありませんか? トレーナーのYoriさんによれば、それは骨格が整っていないことにあるといいます。

「ダイエットや筋トレでキレイになる人は、そもそもの骨格のラインが整っています。姿勢もよく、体の使い方がじょうずな場合が多いです。つまり、体の土台である骨格が整っていると、それだけでボディラインが美しく整ってくるのです。逆にいえば、骨格が整ってないと体をうまく動かせず、ダイエットのために筋トレをしても変なところに筋肉がついたり、体重を減らしてもやせたように見えなかったりと、効果的ではありません」(Yoriさん)

今でこそ、スラリとした体型のYoriさんですが、骨格に着目したのは、これまでやせたり太ったりするご自身の経験のなかで、骨格が見た目に与える影響が大きいことを知ったからだそう。

「私自身、ダイエットでガリガリになったり、逆に今よりも10kgぐらい太ったりもしました。でも、ダイエットして体重を落としても体型が変わったように見えなかったんです。骨盤がゆがみ、もものつけ根にある大転子という骨が横にせり出し、腰周りが重たそうに見える"洋ナシ体型“はそのまま。なぜ見た目が変わらないんだろうと勉強を続けるなかで、たどり着いた答えが骨格でした。筋肉や脂肪は骨の上についてる。だから、筋トレで筋肉をつけても、有酸素運動で脂肪を落としても、その土台である骨組みが整ってないと見た目はそう変わらない。だからこそ、骨から整えるボディメイクが、体作りをするうえで重要だと感じました」

骨格ボディメイクを行うと、体がポジティブになってくる!

体の土台である骨盤、背骨、ろっ骨、股関節などの骨格を整えていくと、体が機能的に動けるようになるので、血流がよくなるなど体にもさまざまなプラスの面が現れるそう。

「自分の体験でいえば、冷えや血流の悪さからくる生理痛や、首こり、肩こり、腰痛がよくなりました。以前は、気圧の変化で頭痛を抱えることもしょっちゅうありましたが、首の骨のアライメント(配列)を整え、首や肩への負担を減らしたことで悩まされなくなりました。頭痛の悩みと同時に、首から肩にかけてのラインの重たい感じや、フェイスラインのもたつきもなくなったんです」

まずは、骨盤のゆがみとろっ骨の開きを調整することからスタート!

骨格ボディメイクで、まず整えたいのが骨盤とろっ骨です。

「女性に多い反り腰は、骨盤が前に出ている前傾の状態。背中がのけぞるようになってろっ骨が開きぎみになっています。このような状態になると、正しい姿勢がとれなくなります。つまり上に伸びるはずの姿勢が下につぶれた感じになるため、お腹の奥のインナーマッスルがうまく使えず、その結果、お腹周りにお肉がたまりがちに。とくに、デスクワークの人は前かがみで体をギュッと縮めているため、ろっ骨が下がってしまっているためお腹が伸びません。その状態を解消するには、しっかりと骨格を整えてあげること。骨格が整えば、日常動作の中でも勝手にインナーマッスルが働くようになるので、太りにくくなりますよ」

理想的なろっ骨とは、いちばん下にあるろっ骨の角度が80~90度。ノートなど四角いものの角を合わせてチェックしてみましょう。
写真左からフラット→前傾姿勢→後傾姿勢。骨盤がフラットな位置にないことを、一般的に「骨盤がゆがむ」といいます。骨盤は前傾・後傾もせず、フラットな位置に保てることが理想。骨盤がゆがむとお腹の筋肉がゆるみ、下腹が出やすくなります。

骨格ボディメイクは、Yoriさん自身、運動経験がなかったので、どの動きも難易度がそれほど高くないのが特長。骨格の仕組みを理解しながら体を動かしていくと、次第に意識と体がつながって、動きがよくなっていくそう。もともとの骨格の状態にもよりますが、ろっ骨の開きなら、早い人だとたった1回でも理想的な位置に導かれるとか。さあ、一緒にやってみましょう!

【動画で一緒に動きをcheck!】

●ろっ骨を整える基本のワークアウト

「ろっ骨が開きすぎると、ろっ骨の奥にある横隔膜と呼ばれるインナーマッスルの動きがにぶってしまいます。ろっ骨はただ締めるだけでなく、呼吸に合わせて柔軟に動ける状態になることが理想。周囲の筋肉をほぐしつつ、ワークアウトで理想のろっ骨に導いていきましょう!」

<1>床にあぐらになり、ろっ骨の一番下の「八の字」に開いているところに手を当ててろっ骨の位置を確認します。

<2>さらにその下、おへその上あたりの皮膚をつまんで縦や横にゆらゆら~とゆらして、全体をやわらかくほぐしていきます。

<3>正座になり、ろっ骨の骨に沿うように指を入れ、ゆっくり頭を下げましょう。指の第一関節がなかにグーッと入っていったところで、ゆっくり鼻から息を吸い、口からはーっと息を吐きます。
息を吸うときろっ骨が開き、息を吐いたときろっ骨がキュッと閉じるのを感じましょう。これを5回くり返して。ろっ骨の動きがよくなると同時に、お腹の奥のインナーマッスルの動きもよくなります。

<手の位置はここ!>

●骨盤のゆがみをとる、基本のワークアウト

「骨盤は背骨の土台です。さらに、この骨盤の要となるのは、仙骨。この仙骨という骨が、横から見たとき約30度に傾いている状態がベストポジションだといわれています。ベストな位置に仙骨が保たれていれば、骨盤の横にあるおわん型の骨(寛骨)が内側にキュッと締まりますしかし、ほとんどの人が、骨盤が前傾して仙骨が浮き上がった状態にあるため、骨盤の左右の骨が外側に広がって、正しい姿勢を維持できません。まずは仙骨の角度を正し、骨盤のゆがみをとっていきましょう」

模型のために正しい位置がわかりにくですが、横から見たとき、骨盤の下にある仙骨が30度に傾いているのが理想的です。

<1>筒状のフォームローラー、あるいはバスタオルやブランケットなどを丸めたものを用意します。腰の出っ張った骨から直線上に結ぶ位置にフォームローラーor丸めたバスタオルを置き、床にあおむけになります。脚を伸ばし、肩の力をストンと抜きましょう。

<位置はここ!>

腰骨の延長線上にタオルを置きます。

<2>脚を胸に引き寄せ、ひざを両手で抱えます。その位置でゆっくり鼻から息を吸い、口からはーっと息を吐きます。息を吐いたときに、骨盤をうしろに傾けるイメージで脚を胸に引き寄せましょう。反対側の脚はしっかり伸ばして。これを左右交互に3回くり返します。

「骨格を整えると体がラクになって、次第にエクササイズすることが心地よくなっていきますよ。骨格ボディメイクで心地よさを体感できるようになると、それが続けるモチベーションになります。骨格から体を変えていきましょう」

撮影/我妻慶一(スチール)、小林隆行(動画) 文/平川恵

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