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毎日の数行がもたらす、心の変化。編集部がジャーナリングをやってみた

  • 2022.2.7
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これまでジャーナリングの習慣がなかったHarumari TOKYO編集部員5名がそれぞれ2ヶ月間、「書くこと」に挑戦。書いてみることで得られた気づき、こんなやり方なら続きそうというポイントを紹介しよう。

ジャーナリングを始めよう

「書く瞑想」とも言われるジャーナリング。「書く」という行為を通じて、自分の思考や心を整えるメソッドだ。日記のように日々の出来事を書き留める人もいれば、思い浮かんだ小さなアイデアを広げていく作業と思っている人、またシンプルにメモ代わりにしている人もいるだろう。いずれにしても継続的に、自身の言葉で記録すること。それによって自身の感情や行動を客観視し、本当の気持ちと向き合うことができる。その上で、次に何をすればいいのか、自分の目標のヒントになる気づきを得ることも期待できる。
それでは、実際にどれくらいのペース、書く量、期間で取り組めば、そんな実感が得られるのだろうか。今回は、これまでジャーナリングの習慣がなかったHarumari TOKYO編集部員5名がそれぞれ「書くこと」に挑戦した。

ステップ1 ツール選び

ジャーナリングを始める最初のステップは「ツール選び」だ。

手書き派ならばノート、日記帳、ペンなどを用意。使い慣れたパソコンに打ち込むやり方もあるだろう。また昨今、ジャーナリング専用のアプリも多数登場。自分のライフスタイルに応じて、さまざまなフォーマットから選ぶことができる。
今回、編集部員はお気に入りのノート、10年ものの日記帳などに手書きするスタイルを3名が選択、「muute」というAIジャーナリング・アプリを2名が選択した。

ステップ2 2ヶ月間ジャーナリングをやってみた

さて、それぞれに始まったジャーナリング生活。学生時代に日記をつけていた者、人生でほぼ初めて「日常的に書くこと」に挑戦する者などポテンシャルはさまざま。実際、どのような内容を、どれくらいのペースで書いていたのか。ツール別に見ていこう。

―手書きの場合―

まず、お気に入りのノートや日記帳を選んだ、編集部H、K、Sの3名。
書いた内容は、その日の出来事、「すごい」と感銘を受けた言葉、食べたもの、子供や飼っている猫の様子など。歩数を記録していた者もいた。文章で書くことはもちろん、イラストだけ、単語だけ、箇条書きで……など、その日書きたい内容を、型にはめず自由に記載した。

編集部が使用していた日記帳、ノートなどHarumari Inc.

頻度は、毎日こまめに書く、気になったことをスマホにメモし、それを見返しながらまとめて1週間分書く……など、それぞれ。朝、前日のことを振り返りながら書く者もいた。
書き始めて1ヶ月。「書く」という習慣が身についてきた頃、皆一様に、日常のほんのささやかことに興味が湧き深堀りしてみたり、改めて言葉にしたためることで自分自身への気づきが増えたりするなど、ポジティブな変化を感じるようになった。

―アプリの場合―

muuteイメージHarumari Inc.

一方、編集部MとTの2名は、AIジャーナリング・アプリ「muute」でジャーナリングをスタートした。
両名とも、主に書いていたのは「1日に起きたこと、感じたこと」。

「muute」の特徴のひとつとして、多くの選択肢から感情を選んで記入する仕組みがある。加えて、写真を載せられるため、自分の気持ちや日々の細かな出来事を、より克明に記録した。
また、自由記述ではなくQA形式で答えるタイプの記述を選べる機能があり、何を書くか迷った日、何も書くことが浮かばない日にはアプリに委ねてみることも。この機能のおかげで、「毎日何かを感じて書かねば」というプレッシャーを感じることなく、書くことを愉しんでいた。

書いたペースはともに一日1回、2-3行程度。いつも持ち歩くスマホを使うため、メモのように書き込める点が便利だったという。
アプリを使うことで、改めて今日が「どんな気持ち」だったかを自問自答できたことも、自分がいつもどんな感情で過ごしているのか、客観的に知るきっかけとなった。

しかしながら、毎日設定した時間に通知がくる「muute」。編集部Mは、忙しさから更新が滞った際、この通知に反応できないことが心苦しくなり、アプリから遠のいてしまった。
そこで急遽、手書きのツールに変更。自身に馴染むmoleskinのノートで再挑戦した。結果、手書きならではの書き味や、気軽にイラストが書ける点などでモチベーションが高められ、現在も継続しているという。

「自由な表現」「マイペースを保つ」ことで、思考をゆっくり反芻しながら言語化していく手書きの良さ。
「日々の変化を客観的に見つめる」ための美しいフォーマットに、手軽に記録できるアプリの良さ。
ジャーナリングは継続することでこそ、その意義を感じられる行為。無理なく続けるためには、ライフスタイルや自身の感覚と合うツール選びが不可欠といえるだろう。

これからも続けられるか? ジャーナリングとの付き合い方

これまでジャーナリングの習慣がなかった編集部員にとっては、実際にやってみてややネガティブに感じるポイントもあったようだ。

例えば、
・「日記のネタのためにちゃんとしたものを食べよう!」、「今日何もしてないから書くことがない、外に出なきゃ……」などと気にするようになり、普段の自分より少し背伸びしているように感じる。(編集部K)
・何かを書かねばという使命感に駆られ、気疲れしてしまう日がある。(編集部T)
・日々の振り返りに終始しているため、人生の目標に繋がるような大きなマインドの変化までは感じられていない。(編集部S)

などの声が聞かれた。

せっかく書くのだから良いことを残したい、穏やかな気持ちで読み返したいという思いから、書くネタを探すため、日常の視点がポジティブに向かうというメリットはある。
ただ、もしかしたら、そんな「何も書くことがない」「書くために何かをする」というマインドごと記録できた時に初めて、「書く瞑想」といわれる意味でのジャーナリングにつながるのかもしれない。

今回、編集部が挑戦した2ヶ月のジャーナリング体験。
自分を客観視したことで、日々の生活を整えるきっかけになった。感銘を受けた言葉を書き留めることで、自分だけの“すごい”を何度も読み返すことができるようにもなった。「何もない」を受け止めてみようとも思えた。
たった数行のルーティーンがもたらす小さな変化。この2ヶ月はまだ導入に過ぎない。次に何をすればいいのか、自分の目標に向かってヒントとなる気づきを得るまでには、もう少し書き続ける必要がありそうだ。
分量やペースは人それぞれ。これからも無理なく継続して、「書くこと」で心を整えたい。

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