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ジャパンエキスポ、日本人の知らない日本がパリにある。

  • 2015.8.19
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パリに猛暑が訪れた7月初頭、ジャパンエキスポが開催された。パリ郊外の巨大な展示会場に向かう高速地下鉄内には、漫画のキャラクターのコスプレをしたフランス人が遠足気分で盛り上がるという日頃見かけない光景が繰り広げられ、13万5000平米もある会場内はといえば、すごい熱気と騒音! そこに日本的ライスカレーの香りが漂って......。

ジャパンエキスポの会場最寄り駅である高速地下鉄Parc des expositions。下車すると日本語の看板で迎えられ、そのまま一気にこの雰囲気へと。

今年で16回目となったジャパンエキスポには、7月2日から開催4日間で24万7473人が来場したというから、その人気に驚かされる。日本エンターテインメント市場と日本文化を融合して紹介するフェスティバル。会場内では和太鼓が聞こえ、書道家が筆をふるう姿が見られる一方、ゲームソフトやコミックのコーナーに人だかりも。食料品が並ぶブースの前では、「あ、キット・カットの抹茶味を売ってる!」と、フランスでは見つけにくい品を見て喜びの声をあげたフランス人(ベルギー人かもしれない)もいた。会場内のブースで働くフランス人たちの、なんとまあ日本語が達者なこと!

パリではすっかりおなじみのハロー・キティ。南部の鉄瓶や有田焼の箸置きなど、日本の伝統技術とのコラボレーション品をこの機会にアピールした。

パリの夏の風物詩ともなった感のあるジャパンエキスポだが、今年、さらに新しい日本の大衆文化が紹介された。それは何かというと、男性アイドルグループである。原宿発の日韓ミックス5名によるBEE SHUFFLEがライブステージ上でショーを開催するという新しい試み。まず彼らはHello Kitty Caféを拠点にして、CD購入者にサインをしたり、ツーショット撮影に応じるなどで、フランス人のファンを獲得。その結果、最終日のライブには300人以上もの観客を集めることに成功した。会場はヨーロッパ諸国からやってきた日本おたくも少なくない。BEE SHUFFLE、日本より先にヨーロッパでグンと知名度をあげてしまうのかもしれない。「コスプレ」という言葉が「ゆず」「餃子」と同様フランス語訳されずにそのまま使われているように、「アイドル」という言葉も日本語として定着してしまうのだろうか。

会場内の複数のステージでパフォーマンスを披露したBEE SHUFFLE。

写真撮影、サイン......国が変われどアイドルに求められるファンサービスは変わらず!

人があふれるジャパンエキスポ会場。日本でもあり、外国でもあり......。初体験者は謎の新大陸を訪れているような不思議な気持ちにさせられる。日本に興味をもつフランス人、ヨーロッパ人の数は年々上昇するばかり。来年もさらに来場者の数は増し、日本人の知らない日本を知る外国人はさらに大勢になることだろう。

会場はご覧のようにカラーウィッグのオンパレード。

食料品、衣類、観光......さまざまなブースが、来場者が求める日本に対応する。ハロー・キティ・カフェ(右下)では、カレー・ライスを求める行列が見られた。

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