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「一目を置く」とはどんな意味の言葉?その由来は囲碁にある?!

  • 2022.1.19
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「一目を置く」とは、相手の実力を認めて敬意を払うことをあらわす言葉です。 ここではこの「一目を置く」という言葉について、その意味や用い方、由来について見ていきます。

「一目を置く」とは

   まずは「一目を置く」という言葉について、その意味や用い方を見ていきましょう。

「一目を置く」の意味

「一目置く」とは、相手の能力を認めて敬意を払うことを意味します。 相手の優れている部分を認め、自分が一歩譲って遠慮する様子を表現する際にも使用されます。

自分が認めている相手に対して用いられる一方、評価する言葉になるため目上の人には使われない表現となっています。

「一目を置く」の用い方や例文

「一目を置く」は、主観で見た場合は「ライバルに一目を置く」といった自分と同格もしくは格が下の人物を評価する際に用います。 第三者視点での表現の場合、「課長は社内の誰からも一目置かれる存在だ」のように多くの立場からの評判となるため、目上の人に対しても使用することができます。

注意しておく必要があるのは、この言葉は評価するための言葉であるということ。 目上の人であったり、親しくなかったりよく知らない相手など評価するのが失礼になる人もいます。

そのため、実力を認めて敬意を払う場面などで使用されることが多くなっています。

「一目を置く」の由来

   ここでは、「一目を置く」という言葉の成り立ちについて見ていきましょう。

実力差がある者同士のハンデから

囲碁の世界では、実力の劣る者が先に一目(もしくは何目か)の石を置くというハンデが認められています。 つまり、一種のハンデ戦です。 このハンデのある状態から対局を始めることから生まれた言葉が「一目を置く」です。

「目」は眼球のことではなく、囲碁の用語ということですね。 そのため、読みは「ひとめ」となることはなく、必ず「いちもく」となります。

強調表現「一目も二目も置く」という状況

「一目を置く」を強調する表現として、「一目も二目も置く」という言葉があります。 「一目を置く」の由来からすると、ハンデの碁石を2つ目も置くという様子からきたかのようにも見える言葉です。 しかし実際には、一目を強調させるのが目的で重ねられた言葉なので、二目に直接の意味は持たれていません。

囲碁から生まれた言葉

   囲碁は古くから伝わる遊戯ということもあり、囲碁を由来とする言葉は他にも多々あります。 ここからは、囲碁から生まれた言葉をいくつかご紹介します。

布石

「布石」とは、将来に備えて行う手配りを意味する言葉です。

囲碁の序盤戦での要所要所への石の配置から来ています。 「布石を打つ」と表現されることもあります。

定石

「定石」とは、物事を処理する際の決まったやり方のことです。 囲碁において、最善とされる決まった打ち方から来ています。

そのため、何かをするのにベストな方法や定番の手段を指して用いられることもあります。

八百長

「八百長」は、真剣勝負をしているように見せて実際は前もって約束しておいた通りに結末をつけることを指す言葉です。 転じて、慣れ合いで物事を運ぶことをあらわす際にも用いられます。

この言葉は、明治時代にいた八百屋の店主「長兵衛」が由来とされます。 長兵衛は、相撲取りの伊勢海五太夫と囲碁仲間の関係にありましたが、その実力は隠していました。

実際にはかなりの達人だったのですが、伊勢海五太夫にわざと勝たせることで機嫌をとり商品を大量に買って行ってもらっていました。 この長兵衛の打算で勝負する様子から「八百長」という表現が生まれたとされています。

まとめ

「一目を置く」は、相手を認めて敬意を払うことを意味する言葉です。 評価をするという趣旨の言葉のため、対象とする人や関係性を十分考慮する必要があります。

その由来は、囲碁の試合でハンデとして先に碁石を盤面に置いておく様子にあるとされています。

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