【脚が太くなる生活、細くなる生活】立つ、座る、歩く……etc. 毎日の生活で太脚はつくられる！

「何をしても脚だけはやせないという人は、股関節に問題アリ！」と、教えてくれたボディワーカーの森拓郎さん。前回記事では、脚が太くなる理由と多くの人にあてはまる股関節のねじれを整えるストレッチを紹介しました。しかし、ストレッチを続けて股関節が正しい位置に戻っても、普段の悪いクセが変わらなければ、しばらくすると再び股関節がねじれて、太い脚に戻ります。
そこで今回は、細脚さんと太脚さんの違いをイラストで紹介！ 太脚生活に心当たりがあったら、意識して細脚さんの立ち方、座り方、歩き方を真似して、股関節のねじれを防ぎ、毎日の生活で細い脚を目指しましょう。

【立ち方】怠けたお尻の代わりに脚の筋肉を使うことで、たくましい太脚に！

この２つのイラストのうち、あなたの立ち方はどちらに近いですか？ 細脚さんと太脚さんの大きな違いは、お尻の筋肉で体を支えられているかどうかということ。
「脚が太くなる人は、お尻の筋肉で体を支えられずに、骨盤を前にスライドさせて腰を反らせ、重力に負けたような状態で立っています。弱いお尻の筋肉の代わりに、常に前ももや外ももに力を入れているため、筋肉が前や外に張り出して、太ももはパンパン。ひざをつっぱっているので前ももと同じようにふくらはぎも張っています」（森さん）

ただ、お尻の筋肉が弱いからといって、お尻の筋肉だけを鍛えてもダメ。股関節がねじれたまま筋トレしても脚は細くならないそう。
「股関節がねじれたまま筋トレを行うと、効かせたい筋肉を刺激することができないですし、股関節のねじれを助長させてしまう危険性もあります。だからこそストレッチで股関節のねじれをとってからお尻の筋トレを行なうことが大事なのです」（森さん）

股関節のねじれがなくなれば、自然に細脚さんのように立っているときにもお尻の筋肉が使えるようになり、脚の筋肉によけいな力が入らないので、太ももやふくらはぎがスッキリしてくるそうです。

【座り方】どこを座面につけるか＋1時間に1回は立ち上がるで、脚の形が変わる

長時間の座り姿勢は、それだけで股関節のねじれをひどくする危険性が！ 「座った状態が長く続くと、太もものつけ根にある『腸腰筋』という筋肉が常に縮んだ状態になります。これも股関節をねじれさせる原因のひとつ。正しい座り姿勢をすることも大事ですが、それよりも意識してほしいのは、座りっぱなしの姿勢を続けないことです。せめて1時間に1回は立ちあがって、折り曲げた股関節を伸ばしましょう」（森さん）

加えて座るときには、細脚さんの座り方を意識。特に気をつけたいのが、どこをイスの座面に当てて座るかということ。
「背中を丸め、首が前に出るとお尻の中央の尾骨あたりで座ってしまいます。すると常にお尻の筋肉が硬くつぶれて、股関節がねじれて脚が太くなる原因に。一方、背すじを伸ばし、裏もものつけ根で座るようにすると、股関節の負担を極力減らすことができます」（森さん）

脚やせを狙うなら、裏もものつけ根を座面につけて座り、1時間に1回は立ち上がって、長時間の座り姿勢は避けましょう。

【歩き方】ひざのねじれをとらないと、正しい歩き方をするのは難しい

脚をキレイに見せる歩き方はいろいろありますが……「股関節とひざ下がねじれているとキレイに歩けません」と森さん。
「股関節やひざ下がねじれてしまっていると、脚をまっすぐに運んで歩けないために内また歩きやガニ股歩きになります。こうなると、足をふるように足首をねじり、太ももの前や外、ふくらはぎの外側ばかりを使って歩くようになり、筋肉が外や前に張り出して脚が太くなります。たとえ、まっすぐ歩こうと意識をしても、股関節やひざにねじれがあると正しく脚を運ぶのは難しいのです」（森さん）

まっすぐ歩こうとすると違和感がある人や、足を振り回して歩いているなと感じたら、歩き方を変える前に、股関節とひざのねじれをとるストレッチを行うのが脚やせの近道です。

いかがでしたか？ 今の脚を作っているのはこれまでのあなたの生活習慣。とはいえ、一度ねじれてしまった股関節やひざは生活習慣を変えるだけでは戻りません。まずは股関節のストレッチ（前回記事）でねじれを取り除いてから、生活習慣を見直すことで理想の脚に近づくことができます。

股関節のねじれを正して脚が細くなる新メソッドを詳しく紹介した森拓郎さんの新著『脚やせ本 一日２分で細くなる！』（講談社）が12月22日に発売されました。すべてのエクササイズに、QRコードから読み込める森拓郎さんの実演動画付き。本当のレッスンのように、 森さんのカウントに合わせて左右行うことができるので、運動が苦手な方でも効果が出せます！

イラスト／ほかほか命 取材・文／山本美和