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旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】

  • 2022.1.17
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連載「週末アジア」は、アジアに精通している女性たちが、おしゃれなショップやカフェ、おすすめスポット、旬のニュースなどをピックアップして、まだまだ知られていないアジアの魅力をお伝えしていきます。いますぐに旅立つことはできないけれど、また旅ができる日々を楽しみに。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

今回も引き続き元宵節の台湾4大行事の中の1つである「南蜂炮」こと「鹽水蜂炮」の体験記。

 

新幹線(高鐵)の嘉義駅から車で向かった台南の鹽水。
鹽水出身の友人Adamsの実家でお昼ご飯をご馳走になった後、イベントまで時間があるため
趣のある鹽水の街をみんなでお散歩。
またもやAdamsの実家で夕食をいただいて、いざイベントへ!

 

トップ画像は、昼間に横目で見ていた光景なのですが、
イベントの驚きを直に味わいたいと思って
最後のところは敢えてよく調べずにここまできた私。

でも、「蜂炮」という名前といい、
見てしまった現物といい、
もうほとんど解ってしまいました。

これは、危ない。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

トータルで何百万本あるのか判らないほどのロケット花火が、
歩道の脇の小屋みたいな発射台に所狭しとセットしてあるのです。
歩道に向かって。

そう、蜂炮は「ロケット花火に当たって厄を落とす」行事。
人に当てることが目的なのです。
イベント会場では、これのさらに何百倍ものロケット花火が飛び交うとのこと…うむ。

 

鹽水蜂炮イベント時のコンビニに行けば、こう。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp
旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

イベントで使うものが店の外に陳列されています。

 

街頭でも、こう。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

100元=400円前後。
フルフェイスヘルメットが激安で売られています。

それもこれも、
蜂炮イベント参加者に推奨される格好が、これだから。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

●フルフェイスヘルメット
→ロケット花火がバンバン当たるから。

●タオル
→首に当たるのを防ぐため

●分厚い手袋
→火傷するから

●いらないジャケットといらないデニム
→当たると焦げて穴が空くから!

●頑丈なスニーカー
→人が密集し過ぎて足を踏まれるから…

 

これを見て、うむ、なるほど…
ではヘルメットを一つ…と言おうとしたら
台湾人全員から強く制止され、説得され、
結果、Adamsの友人宅がイベント会場すぐ横なので
その屋上から見られるということで、
そこから見学することになりました。

この時はちょっとがっかりしたのだけど、
これが英断だったとすぐにわかることに。

 

会場に到着!
Adamsの友人宅の屋上から見た光景は…!

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

ものすごい人!!!!
猛者たちが集結している…
もはやお呼びでない様子。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

どんどん人が増えていき…
そして定刻。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

どっかんどっかん、まずは花火が上がります。
照らされるは、クレーンに吊られた、どでかトラゴン。

すると、このドラゴンの辺りから、
ロケット花火特有の
「ひゅ〜〜っバンっ!!」
が100万回重なったような爆音が続きます。
耳を塞がないとやってられない大きさ。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

ドラゴンの辺りだけだった煙も…

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

すぐさま会場中に広がって、爆音が続きます。

 

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
出典 FUDGE.jp

 

そして会場が音と煙と火花でいっぱいになり、
あぁ…本当に中に入らなくてよかった…と思った瞬間。

 

唯一無二の経験ができて、友人達には本当に感謝したのと同時に、
止めてくれて本当にありがとう!!と伝えました。

伝統行事っていうものは、時に無茶なものがあるので
参加も見学も、可能な範囲で無理せず安全が一番だと再確認しました。

 

この後、「混む前に」って会場から直で車で新幹線(高鐵)の駅まで送ってもらい、
何から何までお世話になって台北に帰ってきた私たち。

あれは夢だったのかな?と今でも思うけれど、
ぐっと思いを馳せると、しっかりと記憶に残っていて、
イベントのおかげで鹽水という場所に行けたことも、
友人のお母様の手料理も、お散歩も、
全ての体験が、とても素敵な財産となりました。

 

また、新たな体験をしに行ける日が早く訪れますように。

 

 

text:ayaco

旧正月の後にくる興味深い節日、「元宵節」のこと その⑬【週末アジア:台湾編】
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台湾を第二の故郷として愛しているハンコ作家。行く時は旅のテーマを決めてちょっとロングステイをし、台湾の新しい魅力探しを楽しんでいる。
著書にはクラフト本として「ayacoのはんこノート」「ayacoの手帖のつくりかた」(共にワニブックス)があり、台湾旅行記として「台湾のたびしおり」「もっと!台湾のたびしおり」(共にワニブックス)「ayacoの台湾みやげ話」(幻冬舎)、「ayacoの台湾あいうえお」(朝日新聞出版)がある。

Blog 「台湾のたびしおり」https://heppy.exblog.jp
Blog「ハンコ作家ayacoのブログ」https://inayaco.exblog.jp
Instagram @ayaco_hanco

 

 

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