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小正月の読み方は?いつ何をすればいい?

  • 2022.1.13
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「小正月(こしょうがつ)」は、1月15日に行われる正月行事。朝は「小豆粥(あずきがゆ)」を食べて無病息災を願い、「餅花」を飾って豊作を祈ります。正月に飾っていたしめ縄などの正月飾りは、小正月に行われる「左義長(さぎちょう)」(どんど焼き)で燃やしてもらって。左義長の炎で焼いたお餅を食べると健康になり、書き初めを燃やすと字が上達すると言われています。


1月15日は「小正月」。由来や行事の楽しみ方を、和文化研究家の三浦康子さんに教えてもらいました。

小正月とは?

小正月(こしょうがつ)とは、1月15日を中心に行う正月行事のことです。1月1日が新年の神様である年神様をお迎えする「大正月」であるのに対し、大昔の正月のなごりである「小正月」は、農作物の豊作や家族の健康を願う家庭的な行事が中心。また、松の内に多忙を極めた女性を労う休息日として「女正月」とも呼ばれています。

小豆粥で無病息災

古来より、小豆の赤い色が邪気を払うと考えられて、小正月の朝には小豆を入れたお粥を炊き、無病息災と五穀豊穣を祈る風習があります。本来この日は望月(満月)であることから、小豆粥を「望粥(もちがゆ)」と呼び、お餅を入れる場合もあります。

小豆粥の作り方は、お粥に茹でた小豆を入れて混ぜ、塩で味付けます。ゆで小豆(無糖)を使うと手軽にでき、お好みでごまや柚子などをかけてもおいしくいただけます。

餅花を飾って豊作を願おう

餅花とは小正月の飾りで、紅白の餅を小さくちぎって丸め、柳の枝に飾りつけたもの。餅を稲の花を表す桜の花に見立てて、豊作を祈ります。養蚕が盛んな地域では、餅ではなく繭(まゆ)を飾って「繭玉」と呼ぶところも。

餅花はおうちでも作れます。切り餅を電子レンジで加熱し、やわらかくなったら片栗粉をまぶし、適量をちぎって柳の枝に丸くつけるだけ。半分は食紅を使って紅く色づけましょう。餅花の枝を瓶に挿したり、柳をリースのように円状にして壁にかけたりすると、和のディスプレイになりますよ。

正月飾りを燃やす「左義長」「どんど焼き」

「左義長(さぎちょう)」とは、しめ縄などの正月飾りや書き初めを燃やして無病息災を祈る行事。「どんど焼き」「どんと焼き」「とんど」など地域によってさまざまな呼び名があります。

「左義長」の名称は、三毬杖(さぎちょう)という青竹を立てて、正月飾りを焼いたことに由来します。元旦にお迎えした年神様がこの煙に乗って天上に帰るとされ、炎が高く上がるほどご利益があるそう。「この火で焼いたお餅を食べると無病息災で過ごせる」「煙に当たると健康になる」「燃やした書き初めの火が高く上がると字が上達する」とも言われます。

全国各地で広く行われる行事ですが、なかでも有名なのは、神奈川県大磯町の「大磯の左義長」。国の重要無形民俗文化財にも指定され、毎年多くの人で賑わっています。夜の大磯海岸に燃え上がる炎は圧巻。2020年は1月12日(日)の予定です。

監修:三浦康子

和文化研究家。日本の文化を今に生かす方法をさまざまなメディアで提案。「行事育」提唱者。著書に『子どもに伝えたい 春夏秋冬 和の行事を楽しむ絵本』(永岡書店)他多数。

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