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「界 別府」で体感するドラマティック温泉街とは!?【星野リゾート宿泊レポ】

  • 2022.1.13
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星野リゾートが手がける温泉旅館ブランド「界」の18カ所目の施設として、2021年7月、大分県別府市に「界 別府」がグランドオープンしました。建築家・隈研吾さんがデザインに携わり、「ドラマティック温泉街」をコンセプトにしていることでも注目されている同スポット。今回はそんな界 別府に滞在して素敵な時間を過ごしてきたので、その模様をレポートします。

Photo by kelly

建物全体で「ひとつの温泉街」を表現

Photo by 界 別府

大分県・別府温泉街に位置する「界 別府」。別府駅から徒歩10分ほど、また、空港と温泉街を結ぶバス停からは徒歩2分ほどと抜群の立地にあります。

Photo by 界 別府

地上11階の建物に7室を有する同宿の設計・デザインを手がけたのは、世界的建築家の隈研吾さん。「ドラマティック温泉街」をコンセプトとし、建物全体を「ひとつの温泉街」としてとらえています。なんだかわくわくしてきませんか?

スタッフの廣岡太郎さんが「施設全体で、昔の温泉街の風情を表現しました」と語るように、建物の中には和紙のちょうちんが照らす石畳の路地や土産物店、夜店をイメージした空間が配されていて、下駄をカランコロンさせながら温泉街をそぞろ歩くように楽しめるようになっています。

Photo by 界 別府

ホテルへのアプローチからしてドラマティック! フロントは2階に位置するのですが、エレベーターを開けた瞬間に目の前にどーんと海が開けます。海外のリゾートホテルのフロント周りのあの感じ、お分かりになるでしょうか。アレを別府の温泉宿で体感できるとは!

Photo by kelly

こちらは、エレベーターの前の「湯の広場」と名付けられている、赤い壁に囲まれた華やかな空間。温泉で使う湯桶をモチーフにした「手湯」や、別府湾に面した「足湯」が温泉気分を盛り上げます。天井からぶら下がる和風のちょうちんも情緒たっぷり。「界 別府」は東向きに建っているので、日の出タイムを「足湯」に浸かりながら迎えるのもおすすめです。

Photo by kelly

「ピクチャーウィンドウ」から移りゆく景色を愛でる

Photo by kelly

館内には、温泉の配管をモチーフにした「ラボ」なんていうスペースも。

Photo by kelly

こちのイベント空間では、日中は、ビーカーやフラスコが並ぶ実験室のような雰囲気のなか、別府の源泉とアロマオイルを使った「温泉ミスト作り」が体験できます。そして夜は、別府の夜店をイメージしてネオンに彩られたセクシーな空間に様変わり。艶っぽい雰囲気のなか、別府の地獄をイメージしたドリンクが楽しめますよ!

Photo by kelly

チェックインを済ませたら、いざ客室へ。70の客室はすべて別府湾が一望できるオーシャンビュー。しかも窓には、別府湾を絵画のように眺められる「ピクチャーウィンドウ」を設置。窓の向こうに時間の経過とともに移ろいゆく別府の眺望が広がっているというわけです。

Photo by 界 別府

さて、全国にある「界」では、それぞれの施設でその土地の魅力をいかしたおもてなしを打ち出していますが、「界 別府」はどんな感じかというと──。

壁紙や障子、浴室のガラスは、別府の「血の池地獄」の赤から着想を得た「柿渋色」がベース。シックな赤色が海の青さを引き立てます。ヘッドボードや照明、フットスローには、大分県の伝統工芸「豊後絞り」がモダンに取り入れられていました。じつは大分は竹の産地としても有名。随所に竹が使われているのも印象的でした。

「あつ湯」と「ぬる湯」、どちらも試したい!

Photo by界 別府

お風呂にも足を運んでみましょう。大浴場へは中庭的な空間「湯上がり庭園」を通ってアプローチ。こちらには、ソフトドリンクやアイスキャンディがいただけるスペースが。夜はヨーヨー釣りや輪投げなど、ちょっとした縁日が演出されます。

肝心の温泉は、重曹成分を含む炭酸水素塩泉。肌をなめらかにする効果があるという美人の湯です。こちらも設計は隈さんが担当しているそう。露天風呂と内風呂があり、内風呂の壁には、由布岳に生息する植物をイメージした臼杵焼きのオブジェが埋め込まれています。源泉かけ流しの「あつ湯」と、温泉成分を身体に浸透させるために加水した「ぬる湯」の2つの湯船を用意。また、「屋根付きの湯口」にもこだわったのだそう。四季の木々に囲まれた露天風呂の浴槽は別府石で設えています。

大分の海の幸、山の幸を堪能

Photo by kelly

お楽しみの夕食は、「ご当地」をコンセプトとした、海の幸、山の幸にも恵まれた別府を中心に、近隣の素材をふんだんに使った会席料理が、大分県の伝統工芸品の器や竹細工を使った器で提供されます。

Photo by 界 別府

柑橘ラバーの筆者は、大分の名産として知られるかぼすを練り込んだ麺と雲丹のジュレ仕立ての先付に、すっかり心をわしづかみにされてしまいました。八寸とお造りを盛り込んだ、竹灯籠をイメージした器に盛もエンタメ性抜群!

Photo by kelly

特別会席のメインは、かぼすをくぐらせた出汁で、近隣で採れた厳選の食材でいただく「豊後なべ」。これが華やかかつ、滋味深い味わいでして。出汁に柑橘をくぐらせる技を、自宅で真似てみたのですが、これがなかなかうまくいきません(笑)。

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ちなみに朝食は、温泉の湯気をイメージした「せいろ蒸し」がメイン。野菜がたっぷり食べられるのもうれしいところ。こちらをゴマだれ、もしくは、大分で親しまれている醤油をベースにした、りゅうきゅうだれでいただきます。地元ではお祝いの席でいただくという糸すじ青のりと麦味噌のお味噌汁や、大分の郷土料理・辛子椎茸など、こちらも郷土色豊かです。

地域性を意識したアクティビティも多彩

Photo by kelly

Photo by kelly

チェックアウトまで時間があったので、「別府温泉絞り体験」(1人1,800円。事前要予約制)も体験してみましたよ! こちらは、温泉の泉質や温度によって色の抜け方が変わる性質を活かした、絞り染めのこと。まずはベースとなる赤色、もしくは青色のハンカチを選び、そこに模様をつけていくのですが、いったいどんな模様になるのか、完成するまでわからないのがまた楽しいんです! 絵心がなくても、それなりに素敵に仕上がるのでプレッシャーもあまりありません。旅の記念にトライしてみては?

Photo by kelly

そんなわけで、筆者はチェックインからチェックアウトまで、ずーっと館内で過ごしましたが、「界 別府」としては、ぜひ館内だけでなく別府の温泉街も楽しんでほしいと言います。今度は、連泊をして、こだわりの施設と温泉街、両方を目一杯味わいつくしたいところ。スタッフに温泉街のおいしいお店を聞くのもおすすめ。なお、別府八湯温泉道加入の88湯巡り、別府八湯温泉道名人に認定されているスタッフの廣岡さんに、おすすめの立ち寄り湯を聞いてみるのもありかと!

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界 別府

住所:大分県別府市北浜2-14-29

Tel.:0570-073-011(界予約センター)

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