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ファッション業界の注目トレンド!今知るべき新常識キーワード8問

  • 2022.1.13
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サステナブルファッションという言葉は耳にするけれど、一体どんなファッションがサステナブルなの?ここからはサステナブルなモノを選びたい!と思ったときに、その基準となるキーワードをピックアップ。クイズ形式で紹介しているので、楽しみながら学びましょう!

1.パイナップルの葉、りんごの皮で作られたレザーを何と言う?

答え:ヴィーガンレザー

「ヴィーガンレザー」とは、パイナップルやアップルといった植物由来の革で作られた革製品のこと。一般的に革製品といえば、動物の革(アニマルレザー)。おもに牛などの革が長年使われてきましたが、近年は動物愛護やヴィーガンと呼ばれる菜食主義が謳われるようになり、ファッション界でもアニマルフリー素材が流行の最先端として注目されています。

中でもその可能性が期待されているのが、廃棄されるパイナップルの葉からできたヴィーガンレザーの"ピニャテックス (piñatex)" 。イギリスのロンドンにあるAnanas Anam社によって開発されたもので、比較的水に強く、軽量であること、革のような厚みがあることなど、高性能な点も魅力です。
また、これまで廃棄していたパイナップルの葉を買い取ることでパイナップル農家の収益が上がったり、製造過程で残った資源も畑の肥料に再利用できたりと、まさにサステナブルなメリットも。
パイナップル以外にも、サボテン由来、りんご由来、きのこ由来のレザーまで登場し、ヴィーガンレザーのバリエーションも加速度的に広がりつつあるのです。

ちなみに、PVC(塩化ビニル)やPU(ポリウレタン)のような化学的に作られた合成皮革や合皮もアニマルフリーではあるので広義にはヴィーガンレザーと言えますが、PVCなどは廃棄の際に環境への影響が少なからずあるのでサステナブルとは言い難いところも…。
これを機に、真の意味でのヴィーガンレザーをぜひ探してみてください。

2.皮をなめす過程で、自然な技術を用いた革製品とは?

答え:ベジタブルタンニンレザー

多くの革製品はなめす際に化学薬品が使われています。一方、「ベジタブルタンニンレザー」は天然植物の実や皮から抽出したタンニンのみでなめしているので、化学薬品の使用は一切なし。
通常のなめし方とくらべて工程が多く、できあがるまで2か月ほどと手間のかかる作業ですが、何より環境にやさしいのがメリット。しかも、使えば使うほど味わいが出てくるため経年変化が楽しめます。

大阪府の河内長野市に工房を構える「Teha’amana(テハマナ)」も、そんな環境を配慮したベジタブルタンニンレザーを使った革製品ブランド。温かみがあり、どことなく手作り感のあるバッグや小物類はベジタブルタンニンならでは魅力です。革を無駄にしないために大量生産を行わないというポリシーからも、その心意気がうかがえます。

その他、保護猫活動を行うネコパブリックが運営する「NECOREPA/(ネコリパ)」の革製品もすべてベジタブルタンニンレザーを使用。どちらも、ブランドのサステナブル精神が商品へと反映されています。そういったブランドの姿勢に共感して購入することも、サステナブルな行為のひとつかもしれませんね。

3.捨てられるモノに、付加価値を持たせて生み出した製品は?

答え:アップサイクル

使い終わった廃棄物をもう一度資源に戻し、再び製品として作り変えることがリサイクル。では「アップサイクル」は何かというと、リサイクルの際にアイデアを加えることで付加価値を持たせ、元の製品よりも魅力的なものに蘇らせることを言います。
例えば、箪笥に眠っている着物を今風のバッグに仕立てたり、廃材を使って雰囲気のある家具を作ったりといったことなど。ゴミを減らし、資源を無駄にしないための試みではありますが、作られるものはおしゃれで洗練されたばかりなのが特徴です。

写真のジュエリーブランド「mi luna(ミ ルーナ)」のジュエリーもその一つ。社会問題や環境問題がともなう宝石採掘をできるだけなくすために、使わなくなったジュエリーの宝石部分を再利用。宝石の持つ意味やパワーを強調するコンセプトとともに、モダンなデザインに一新しています。
アップサイクルで作られたモノたちを知ることで、私たちも「モノの価値」を新たな視点で見つめ直してみませんか?

4.繰り返して使うことを目的にした取り組みは?

答え:リユース

「リユース」とは、身近なことで言うと兄弟や親戚でお下がりの服を着まわしたり、不用品を幼稚園や地域のバザーに出したりといったこと。また、服に穴が空いたら繕ったり、シミがついたら染め直したりして大切に使い続けるという行為、さらには、ネットオークションやフリマサイトに出品するのもリユース。

意外と多くの人が知らず知らずのうちに実践していそうなリユースですが、「循環型経済」が重要視される今、企業や社会全体がリユースを目指すようになってきています。例えば、着なくなった服を回収し、リユースやリサイクルにつなげるといった取り組みを行うアパレルブランドも増えてきているのです。

また、ブランド自身が率先してリペアを請け負い、リユースを促す試みもあります。
縫製工場から生まれたアパレルブランド「motone(モートン)」では、傷みやすい袖口のリブのリペアサービスを行っていて、服を長く愛用してもらうことを推奨しています。
自分で繕ったり修理したりするのは苦手…という人は、そういったブランドの製品を選ぶことでリユースにつなげましょう。

5.オーダーを受けてから製品作りを行う生産方法は?

答え:受注生産

注文の数に合わせて生産できる「受注生産」では、余剰製品=廃棄物はほとんどゼロ。
反対に、市場の需要を予測して生産することを見込み生産と言い、特にファッション業界はこの見込み生産が主流。安価な商品を過剰なまでに大量生産し、多くの廃棄物を出すという悪循環な生産背景が存在します。廃棄物はたいてい焼却処分されるので、結果、CO2の増加や有害物質の排出を促すをことにもなります。

そんなファッション業界の大量生産・大量廃棄を改善すべく、少しずつ増えているのが「受注生産」もしくは「少量生産」を行うブランドです。
小規模なブランドが多く、大量生産のものとは異なり質の良い素材で手間暇かけて作られているのがポイント。注文を受けてから生産するため、納品までに少々時間はかかりますが、それも「丁寧なモノ作り」である証拠です。

写真は、籐製のバッグを手作りしている「te-tote(テトテ)」のかごバッグ。希少な紅籐(べにとう)を使用していることもあり、受注生産を行っています。それに、美しい赤茶色の紅籐は他の籐とくらべて硬く、織る手間と時間が必要なのだそう。
一つずつオーダーを受けて作るので、サイズ調整などの要望にもできる限り応じてくれます。そういった丁寧で臨機応変なところも、受注生産の良いところかもしれません。

6.公正取引を行うことをなんと言う?

答え:フェアトレード

極端な価格の安さは犠牲の上に成り立っています。低価格を実現するためには人件費を抑えることが必須。そのため発展途上国の生産者、労働者を低い賃金で雇って働かせることが長年当たり前のように続けられてきました。
「フェアトレード」は、まさにそういった先進国と発展途上国の賃金格差をなくす手段の一つ。発展途上国の労働者だからといって安い賃金で雇わず、公平な賃金を支払うことで途上国の人々に安定した生活をもたらすことを目的にしています。
そして、私たちがフェアトレードによって作られた製品を購入することは、ささやかながら途上国の人たちを支援することにもなるのです。

ファッションの世界でもフェアトレードの流れがあり、縫製や手仕事をする生産者と直接契約を交わして正当な対価を支払いながらも、中間業者をなるべく入れないことなどで製品価格を抑えることに成功しているブランドがいくつもあります。
「ARTIDA OUD(アルティーダ ウード)」のネックレスやブレスレットも、店舗を持たずネット販売に限定することでコストをカットし、現地の職人に適正な賃金を支払って質の高い製品を作り続けています。さらに、売上の一部は途上国支援や森林保護の活動をする団体などに寄付するという取り組みも行っているそう。
おしゃれなファッションアイテムを買うことで、同時に社会貢献ができるなんて素敵だと思いませんか?

7.化学肥料や農薬を使わない農作物を使った○○素材とは?

答え:オーガニック

「オーガニック」という言葉はすでにおなじみではないでしょうか?
そう、化学肥料や農薬を使わない農作物を指す言葉です。つまり、オーガニック素材とは有機栽培で作られた農作物からできた素材のこと。代表的なものにオーガニックコットンがあります。

2~3年以上有機栽培を実践した農地で、農薬や化学肥料を使用せずに栽培した綿をオーガニックコットンと呼びます。「口にするものではないから無農薬じゃなくてもいいのでは?」と思う人もいるかもしれません。でも、通常のコットン栽培では多量の化学肥料や農薬が使用され、それによって土地は疲弊し、水質も汚染されます。さらには、多量の農薬は栽培に従事する労働者の健康を脅かします。じつは、環境や労働者の安全面においても、オーガニック素材であることはとても大切なことなのです。
コットン以外にもオーガニックリネンやオーガニックシルクなどもあり、オーガニック素材を使ったファッションアイテムは年々増えています。

中でも肌に直接触れるアンダーウェアやランジェリーは、安心安全で肌にやさしいオーガニック素材がおすすめ。写真はシルクやオーガニックコットンといった天然素材を使ったアンダーウェアを展開するブランド「Puntoe(プントゥ)」の新ライン「ニュアラ」のランジェリー。素材だけでなく染料も植物から抽出した天然のものを使用し、徹底して環境に配慮した製品を作り続けている要注目のブランドです。
毎日身に着けるものだからこそ、肌にも環境にもやさしいオーガニック素材をぜひ試してみてください。

8.流行を追い求めたファストファッションと対照的なモノとは?

答え:スローファッション

「スローファッション」とは、質の良い服を愛着を持って長く着続けるというファッション哲学。大量生産の安価な洋服を短いサイクルで消費するファストファッションとは対極にある考え方です。

なぜそれがサステナブルかというと、まず第一にものを大量消費しないこと。スローファッションで求められるのは量より質です。流行を追い求めて安い服をワンシーズンで買い替えるのではなく、長く着ることを前提に本当に気に入った質の良い服だけを揃える。そうすることで、おのずと服の廃棄量は減り、エコロジカルへとつながります。
ひと昔前までは、服がほころびてもすぐには捨てず、繕いながら大切に着続けたもの。そうやって自らの手でメンテナンスし工夫しながらモノを長持ちさせることは、じつは環境にもやさしく、クリエイティブで賢い行為なのです。

スローファッションを掲げるアパレルブランドは環境問題、社会問題への意識も高く、製品にオーガニック素材やリサイクル素材が使われることが多いのも魅力です。
決してファストファッションのように低価格ではありませんが、上質な服を長く大切に着続ける喜びを味わってみませんか?

賢く選ぶことで持続可能な社会に一歩近づく

ファッションにまつわるサステナブルキーワードはいかがでしたか?一見、環境問題や社会問題とは無関係に見えるファッションも、あらゆる方法でサステナブルな活動とリンクしているのです。今後はますますサステナブルなモノ作りをするブランドが増えてくることでしょう。どんな服を着るか、どんなアクセサリーを身に着けるか……何げない私たちのその選択が、持続可能な社会の実現へとつながっていることを忘れないようにしましょう。

<文>伊藤ミミ

writer / Sheage編集部

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