1. トップ
  2. 恋愛
  3. ノーブラ生活の女子の人生終わっているのか問題。

ノーブラ生活の女子の人生終わっているのか問題。

  • 2015.8.15
  • 2844 views

ノーブラ生活の女子の人生終わっているのか問題。

仕事に美容に恋愛に、女の人生ってけっこー大変! 私はこのままでいいのかな? 幸せになれるかな? そんなモヤっとした悩みを浄化し、毎日がもっと楽しくなる痛快エッセイを、毎週土曜日お届けします。

カップ付きインナーは締め付け感ゼロでラクチンだけど、毎日使うとどこか女として心配が残るもの。男ウケか? それとも女子力の問題か。女ゴコロとブラジャー問題の正解とは。


【恋愛はしたいけれど1mmも傷つかずに生きたい】vol.4

日本において、日常的にブラジャーを着用しないのはありえない話だ。しかし近年、ノーブラで着用できるカップ付きインナーが大流行。現在各社からノーブラで着られる服が多数発売されている。

このノーブラ生活は麻薬のようだと思う。使ってはいけないという警笛がどこかで鳴るものの、一度手を出すとその心地よさで手放せなくなる。だから何年も避けていたのだが、ついに今年、禁断の扉を開けてしまった。

人生においてこのノーブラ教への勧誘を何度も受けたが、かたくなに拒んできたのには理由があった。それは賛否いわれる女子力の問題。ネット上ではたびたび「ノーブラ生活を続ける女はアリかナシか?」「カップ付きインナーの日常使いはオバさん化への第一歩ではないか」という、ノーブラ生活と女子力の関係について、様々な議論が展開されていた。その議論が自分ごとになるのが何となく怖かったのだ。

着け心地のよさにとにかく感動!!

禁断の扉を開けるきっかけはなんのことはない。ただ家での仕事が増え、そのたびブラジャーを着用するのが面倒になったから。それだけで女子力って奴は死んでいる気もするのだが、初めて着用したカップ付きインナーの素晴らしさは、衝撃的だった。

「ラクちーん!」

CMばりの声をあげ、姿見でつい360度自分をチェックした。心地よいホールド感と、ストレズゼロの締め付け具合。盛り要素こそないものの、さらりとした肌触りは、思わずノーブラ教への勧誘を断った友に謝罪文をしたためたほどだ。

長時間つけても疲れないし、そのまま寝ても出かけてもOK。こんな素晴らしく便利なアイテムをどうして何年も手に入れなかったのか。恐怖心から踏み出せなかった自分を恥じて、ラク乳生活はスタートした。

ブラを外した女に対する男の本音とは

それから数週間、ラク乳生活はすっかり生活になじみをみせるも、だんだんと得体の知れない不安が心を支配しはじめる。やっぱり事前に頭の中にあったノーブラと女子力問題が、自分の中で「これでいいのかな…」という影を落としていたのだ。

周りの目ばかり気になる小心者の私は悩み、とりあえず取材と称してメンズたちからブラジャーを使わない女への意見を収集することにした。

質問:付き合った彼女とセックスしようと思ったら、彼女がカップ付きインナーを着用していました(つまりノーブラ)。引きますか? なんとも思わないですか?」

こんな一方的な送信に、なんと送った全員が即答してくれた。

「引きません」

本当に!? 一瞬わああと安心感が充ちていくが、一言だけだと信用ならん。さらに理由を掘り下げていくと、男の本音には共通点があった。それは、「カップ付きインナー自体何とも思わない。脱がせたときに彼女がそれだったら、1回なら事故だと思って気にしない。だけど、毎回だったら手抜きだと思って悲しくなる」という切ない声だった。「手抜きしているという認識が、相手への愛情を下げ始める」とまで言い張る男もいた。

ちなみに別の仕事で、男性にセックスの際の女性下着への関心度についてアンケートを取ったことがあったのだが、女性の下着をしっかり見ている男性は意外と少ない。その情報を知っていただけに、男の身勝手さとデリケートさを痛感した。

「ノーブラ教、さっそく脱退か…」

なーんて迷うはずもなく、それならセックスしそうな日に間違えて着なければ全然問題ないじゃんと、この話はサラっと流すことにした。

ラク乳生活に影を落とす女子力問題の正体

それでも漠然とした不安がまだ消えないので、こんどはノーブラ生活のリスクについて、色々調べることにした。すると、調査レベルではあるものの、カップ付きインナーを多用したり激しい運動を行うと、やさしいホールド感ゆえに乳が激しく揺れ、結果垂れる可能性があると知った。

これだ!

背筋が伸びる緊張感や、肉を集めて盛ったときの気合いとわずかな自信、それらがないと心地はよいが、女としての感覚もじわじわ緩ませ、無意識のうちに不安にさせていたようだ。

そういえばノーブラ教に勧誘してくれた女子はみんな巨乳(推定EかFカップ)。そもそも盛る必要もなかったし、肩にかかる負担は、納まりの良い我が双子とはワケが違ったのかもしれない。

それからというもの、人と会わないときのみ着用可。最多でも週の半分以上は着ない。という着用ルールを自らに設け、ラク乳生活を続けている。一応実行はされているものの、初めて購入してから実は2回もカップ付きインナーを追加購入してしまった。しかも最近、それに似合う着心地のいいショーツまで買い揃えてしまった。

なんとなく警笛が鳴り続けてはいるものの、一度手に入れたラク乳生活はなかなか手放せない。それもこれも最近背筋を伸ばす色っぽい気配がめっきりないからかもしれない。

おおしま りえ/雑食系恋愛ジャーナリスト・イラストレーター

10代より水商売やプロ雀士などに身を投じ、のべ1万人の男性を接客。20代で結婚と離婚を経験後、アップダウンの激しい人生経験を生かし、現在恋愛コラムを年間100本以上執筆中。そろそろ幸せな結婚がしたいと願うアラサーのリターン独女。

HP:http://oshimarie.com

の記事をもっとみる