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必要な量だけ買えてコスパよし!日本初・量り売りのお洒落スーパーが話題♡

  • 2022.1.9
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エコバッグを使うなどしてごみを減らそうとしていても、買い物をするとたくさんの袋やパックのごみが出ることにモヤモヤした気持ちになることはありませんか?それをなくしてくれる注目のお店が、京都に誕生しています。使い捨ての資材での個包装をせず、量り売りで食材を販売する「斗々屋」、あなたも覗いてみませんか?

個包装はぜず、ごみを出さないスーパー「斗々屋」

京都・京阪本線神宮丸太町駅からほど近く、鴨川と京都御苑に挟まれた河原町通りを歩いていくとたどり着く、「斗々屋」というスーパー。一歩足を踏み入れれば、広々とした店内には色鮮やかな野菜や果物、作りたてのお惣菜などがずらりと並んでいてワクワクします。

こちらの斗々屋は、見てのとおり新鮮でおいしい食材が手に入ることはもちろん、使い捨ての包装資材を一切使わずに、量り売りで提供してくれる「ゼロ・ウェイスト」のお店だということが大きな特徴です。

レジ袋が有料化され、「サステナブル」や「SDGs」などの言葉も頻繁に聞かれるようになったここ数年。「ゼロ・ウェイスト」というのも耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか?ゼロ・ウェイストとは、「waste(無駄)をゼロにする」、そもそもごみを出さないようにしようという考え方です。

日本のごみで最も多いのは、2017年の統計によるとプラスチック容器やレジ袋などの「容器包装ごみ」で、ごみ全体の約62%*1にものぼるのだそう。ほとんどのプラスチックは微生物に分解されることがなく、目に見えない小さなマイクロプラスチックとなって海や大地に残り、海洋生物や生態系に大きな影響を与えてしまいます。資源ごみとして分別をしても、リサイクルにもエネルギーが必要だったり、汚れが落とせずに再生できないものもあったりと、ロスが出てしまうことに変わりはないのです。

最初からごみをできる限り出さないということが大切になっている今、個包装なしに必要な分だけ購入できて無駄が出ない量り売りに注目が集まっています。

*1 環境省「一般廃棄物の排出及び処理状況等(平成29年度)について」

オーガニックの食材を、無駄な包装をせずスムーズに届ける

2021年7月末に開店した斗々屋。 代表の堀真理子さんは、もともとヨーロッパからオーガニック食材やワインなどを輸入する会社の代表でもありました。ところが、農薬や化学肥料、除草剤を使わずに環境にやさしい方法で育てられているオーガニック食材を、すぐにごみになる資材で包むことに葛藤を抱えていたのだそう。そこから「個包装をしないお店を作りたい」と構想を立て、3年の月日をかけて実際のオープンに至ったのです。

量り売りと一言で言っても、昔ながらの方法そのままではなく、お客さんが快適に利用できる工夫が随所にあります。例えば、お客さんがセルフサービスで取り分けたものを機械のセンサーが感知し、スムーズな決済ができるようになっていたり、返却可能な容器を用意して、容器を持ってきていない人でも買い物ができるようにしていたり。多くの人にとって使いやすく、繰り返し訪れたくなるような一歩進んだスーパーなのです。

そして、「食べてみたい!」「使ってみたい!」と思うものがたくさん販売されているのもうれしいところ。ちょっとだけ試してみたいという食材も少量から購入できるので、使い切れないという心配がなく、毎日の食卓がきっと豊かになっていきます。
ここからは、実際にどんなものが買えるのかをご紹介します。

欲しい分だけ購入できる。毎日の食事に役立つ食材

目移りしそうに豊富なナッツ類

お店のなかでぐっと目を引くもののひとつが、バリエーション豊富なナッツ類。アーモンドやくるみ、ヘーゼルナッツ、ピスタチオ、ピーカンナッツなど、すべてがオーガニックです。ほとんどが生またはローストの両方で用意されていて、1種類につき20gから購入が可能。1種類に絞れない場合はローストのミックスナッツを選ぶのがおすすめです。
ホールのナッツ以外に、朝食や間食に食べたいグラノーラや、アーモンドプードルやスライスなどもあります。お菓子作りなどに必要な量だけ買えるので、一度使って以降出番がない…ということも防げるのがいいですね。

ナッツ
生100g 600円(税込)~
ロースト100g 750円(税込)~
※スライスなどは価格が異なります

お味噌汁がもっとおいしくなる出汁の粉末

お味噌汁や煮物の出汁になる粉末もいろいろ。昆布や煮干、かつお、さばなどがあり、かつお・いわし・昆布を混ぜた混合粉末もあります。こちらも量り売りで20gから購入できるので、少しずつ試してみてお気に入りを見つけてはいかがでしょう?
カットわかめやあおさ、味噌、豆腐なども斗々屋内で手に入るので、こだわりの食材を集めてこれまでよりも深い味わいのお味噌汁を作れるようになれそうです。手書きのラベルにはおすすめの使い方が書かれているので、それ以外にも料理のレパートリーが広がりそう。

出汁粉末
100g 390円~

砂糖の代わりに使いたいヘルシーなアガベシロップ

醤油やお酢など、毎日の料理に欠かせない調味料も揃っています。
写真はアガベシロップ。テキーラの材料にもなる植物・アガベから作られる、天然の甘味料です。砂糖よりも糖度が高めなのにカロリーは控えめ、さらに食後の血糖値の上昇も緩やかな低GI食品といえるため、健康やダイエットに気遣う方にぴったり。普段使い慣れないものも少量から試して取り入れていくことができます。

アガベシロップ
100g 200円(税込)

個性豊かな旬の野菜も量り売りで

野菜もたくさんあります。一般的なスーパーと異なり、大きさや形がさまざまで、なんだか個性的でかわいらしく見えてきます。こちらも重量で価格が決まるので、小さなものを選んでも損にはなりません。
生産者さんを紹介したパネルもあり、どんな方が作っているのかがわかるのも安心。お店には常に旬のものが並ぶので、「この野菜は本来は今の時期に採れるのか!」という気付きもあり、季節を感じながら食事を楽しむことができます。

素材の味を大切にしたお惣菜やスープなども

お店で扱う食材を使って手作りされたお総菜やお菓子も充実しています。
写真は「牛肉のタジンスープ」。牛肉のほかにひよこ豆やにんじん、黒かぶなどがゴロゴロと入った具だくさんのスープです。なんだか疲れてしまってご飯を作る元気がない日も、お皿に出して温めるだけでこんなご飯を食べられたら、満ち足りた気分になれるはず。

容器を持っていないというときも、瓶やステンレスの貸出容器に入れてもらえるので大丈夫(ステンレス容器は会員制でのレンタル)。瓶はそれぞれ100円または150円、ステンレス容器は会員費用として500円掛かりますが、その瓶を繰り返し買い物をすることもでき、返却すればお金は戻ってきます。容器の無駄がなく買い物ができるのは気持ちがいいですね。

その場で食材を味わえるレストランも営業

斗々屋にはレストランのコーナーがあり、11:30から18:00までイートインで食事をすることも可能。有機野菜たっぷりのお総菜やスープなどを、ナチュラルワインと一緒に味わえます。
さらに18:00以降は、お惣菜スタンド「pas mal(パ・マル)」がスタート。おつまみやサラダ、煮込みなどが用意されており、ドリンクはお酒やジュース、ハーブティーなどを選ぶことができます。なんと離乳食のサービスもあるので、赤ちゃんがいるご家族も気軽に立ち寄れるお店となっています。
そのときお店にある食材を使うため、訪れるたびに異なる料理を楽しめるのも通いたくなるポイント。閉店時間は気まぐれとのことなので、遅めの時間に向かう方は電話をしておくと安心です。

通いたくなる、おいしくて楽しいエコなスーパー

斗々屋では、量り売りのお店をやってみたいという方に向けてゼロウェイストショップの開業講座も実施しています。実は、斗々屋はこの京都本店のほかに、東京・国分寺の「Café Slow(カフェスロー)」内にも「nue(にゅ) by Totoya」という直営店をもっていますが、ゆくゆくは量り売りのお店が全国に広がってほしいと考えているそう。そんな姿勢も素敵で、こんなお店で買い物をしたいと思わせてくれます。

楽しくおいしい食材を選べて、ごみが出ない暮らしができる斗々屋。お近くに住む方や、旅行で訪れた方はぜひ立ち寄って、サステナブルなスーパーの魅力に触れてみてください。


※旬の食材が販売されているため、季節や仕入れ状況により売り切れや販売されていないものがある場合もございます。ご了承ください。

writer / ゆりか photo / 斗々屋

取材協力

斗々屋

京都本店
京都市上京区出水町252 大澤事務所本社ビル 1F
営業時間:スーパー 11:00~19:00/レストラン 18:00~23:00(現在は20時までの時短営業)
定休日:水曜

nue(にゅ) by Totoya国分寺店
東京都国分寺市東元町2-20-10 (Café Slow内)
営業時間:平日 11:30~18:00/土日祝 11:00~17:00
定休日:月曜 、 毎月18日

※営業時間は変更になる場合があるので、最新の情報は各店舗のインスタグラムをご確認ください
https://totoya-zerowaste.com/#cb_1

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