1. トップ
  2. レシピ
  3. 白菜は冷凍保存できる!選び方・栄養価・大量消費レシピまで【専門家監修】

白菜は冷凍保存できる!選び方・栄養価・大量消費レシピまで【専門家監修】

  • 2021.12.30
  • 2813 views

11〜2月に旬を迎える白菜。冬のスーパーでまるごと1個の白菜が安売りしていても、使いきれるか心配でカット済みを購入してしまう人も多いのでは? でも白菜はまるごとなら冷蔵庫外で保存可能なので、安いときに買っておくのが正解! 使い始めたら、鍋、炒めもの、漬け物、スープにサラダなどさまざまなレシピで飽きずにいただきましょう。大量消費したいときは「白菜と豚肉の重ね蒸し」がおすすめです。

【特徴】白菜は「味にクセがなくて食べやすい」のが特徴

白菜はキャベツと同じアブラナ科の野菜。原産地は中国北部で、日本では日清戦争に従軍した兵士が中国から種を持ち帰り、本格的な栽培が始まったそうです。

白菜は味にクセがないのが特徴。食欲のないときにも食べやすくて栄養補給できるので、体にやさしい野菜といえるでしょう。

本来の旬は12月ですが、品種改良や産地の工夫などにより、1年通して流通しています。主な産地は茨城県と長野県。この2県で全国の出荷量の半分以上を占めています。

現在の主流は「黄芯系(おうしんけい)」と呼ばれる品種。カットしたときに中身が黄色いのが特徴です。最近では少人数家庭に便利な重さ1kg程度の小型白菜「ミニ」、中の葉が鮮やかなオレンジ色でサラダに適した「オレンジ」なども人気です。

【選び方】重さや葉の鮮度で選んで。黒い斑点は気にしないでOK!

カットされたものを購入するときは、葉が詰まっていて隙間がないものを選びましょう。断面、特に芯のあたりが盛り上がっていない、切り口の白いものが新鮮です。

白い部分に黒い斑点のようなものがあっても大丈夫。これは「ゴマ症」という、白菜の生理障害によってあらわれたポリフェノールで、食べても問題ないので安心してくださいね。

まるごとの白菜を選ぶときは、持ってずっしりと重みがあり、葉がしっかり巻いてあるものを。株の切り口は、白くてみずみずしいものが新鮮です。外葉が緑色でちぢれていて、白い部分がきれいな二等辺三角形だとなおいいでしょう。

【保存】カットされたものは野菜室へ。まるごとなら屋外で保存OK

カットされたものは芯に縦の切れ目を入れ、ぴっちりとラップで包んで冷蔵庫の野菜室で保存。切れ目を入れることで白菜の生長を止めて鮮度を保てますが、できるだけ早めに使い切るようにしてください。

まるごと1個のまま保存する場合、寒い時期なら冷蔵庫に入れなくてもOK。新聞紙で包み、庭やベランダ等の寒くて風通しのよい場所に立てて置きましょう。これで2〜3週間保存可能です。

すぐに使い切れないときは、冷凍保存がおすすめ。ざく切りにして水気をしっかり拭き取り、冷凍用保存袋に入れて密閉してから冷凍しましょう。約1カ月保存可能です。

冷凍白菜を使うときは、用途によって解凍方法を変えてください。

冷凍した白菜の解凍方法
  • 鍋物やスープ…凍ったまま鍋に入れて加熱。冷凍したことによって細胞が壊れているので、火の通りが早く、味が染み込みやすくなっています。
  • 炒め物…自然解凍やレンジ解凍をして、水気を絞ってから入れて加熱を。八宝菜のようにとろみを付ける炒めものなら凍ったまま入れて、出てきた水分を利用して片栗粉でとろみを付けましょう。
  • 漬物…自然解凍してから漬物の素やキムチの素、甘酢などに漬けて。冷凍したことによって細胞が壊れているので、生で漬けるよりも短時間で味が染みます。

【栄養・効果】風邪予防や免疫力アップ、がん予防効果も

白菜はその多くが水分で可食部100gあたり13kcalと低エネルギーな上に、ミネラル類や食物繊維を含む、体にやさしい野菜。中国では、ダイコン、豆腐と合わせて「養生三宝」と呼ばれ、冬の風邪予防や免疫力アップに効果があるとされています。

白菜のビタミンCは、外葉と芯に豊富。他にも、余分な塩分を排出して高血圧予防にも効果のあるカリウム、健康維持に必須のカルシウム、マグネシウム、亜鉛などのミネラル類も含んでいます。

中でも特筆すべきは、「イソチオシアネート」という成分。発がん性物質を解毒する酵素の働きを活性化するので、がん予防に効果がある成分の1つとして注目されています。

【食べ方】鍋、炒め物、スープ、煮物、サラダなど、部位ごとに調理法を変えても

白菜の代表的な料理といえば、やっぱり鍋。味にクセがないので、どんな鍋つゆにも合います。

細かく見ると、白い茎は煮物に、外側に近い葉は炒め物やスープに、やわらかい芯はサラダに向いています。大量に入手したときも、部位別に調理すると飽きずに食べ切ることができるでしょう。

白菜は豚肉との相性も抜群。「白菜と豚肉の重ね蒸し」は、4人前なら1/2サイズの白菜をペロリと食べられるメニューです。作り方は、塩、コショウで下味をつけた豚肉と白菜を鍋のヘリから交互にすき間なく詰めたら水を注ぎ、酒を回しかけてふたをして蒸すだけ。ミルフィーユのような見た目も食欲をそそります。ポン酢などお好みのタレを付けていただきましょう。

レシピ開発だけでなく、コーディネートや撮影、編集、栄養アドバイスまで手がける食のプロ集団。健康・美容・介護食・離乳食などの専門レシピまであらゆるカテゴリーに対応。監修や編集を手がけた書籍は約100冊にも及ぶ。

栄養監修:内山由香

「食のスタジオ」管理栄養士、フードコーディネーター。女子栄養大学卒業後、食のスタジオにてレシピ開発、料理撮影、栄養計算等の業務を担当。作りやすく、子どもから高齢者まで食べやすい家庭的な料理やつくりおきレシピが得意で、忙しい人でも身近な食材で簡単に作れるレシピを多く開発している。『しっかり食べてきれいになる たんぱく質のつくりおき&らく旨おかず』『組み合わせ自由自在つくりおきシリーズ』(西東社)『朝10分!中高生のラクチン弁当320』(学研プラス)など著書多数。

[All Photos by shutterstock.com]

元記事で読む
の記事をもっとみる