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まぶたが痙攣するのはスマホの使いすぎ?医師に対処法を聞きました

  • 2021.12.23
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なぜかまぶたがピクピクする……何かの病気にかかったのではないかと不安になりますよね。

今回はあんどう内科クリニックの安藤大樹先生になぜ痙攣が起こるのか、痙攣が起きた時の正しい対処法について聞きました。

まぶたの痙攣の原因として考えられることをいくつか教えてください

まぶたの痙攣の原因として最も多いものに「眼瞼ミオキミア」があります。これは、自分の意思とは関係なく、主に片側の下まぶたが不規則に小さく動く状態です。過度なストレス、睡眠不足、栄養不足(ビタミンA、B6、B12、マグネシウムなど)、アルコールやカフェインの過剰摂取、眼精疲労やドライアイ、自律神経の乱れ、更年期障害等が原因です。

眼精疲労やドライアイは、長時間パソコンやスマホの画面を見続けることで起こるVTD症候群で見られる症状であり、現代病とも言えます。その他、貧血、甲状腺機能亢進症(バセドウ病など)、眼瞼けいれん、片側顔面けいれん、チック症などもまぶたのピクつきを引き起こす場合があります。チック症とは、主にストレスにより本人の意思と無関係に急に体の一部が繰り返し動いてしまう病気です。まぶたのピクつき、顔しかめ、首振りなどが見られます。また妊娠している方も、まぶたの痙攣が起こりやすくなります。妊娠中は母体から胎児に大量に血液を送っている状態のため、妊娠していない時よりも血液の消耗が激しくなります。そのような状態に、妊娠によるストレス、睡眠不足、ミネラルバランスの崩れが加わることにより、まぶたが痙攣しやすくなるのです。

まぶたの痙攣が起きた際の正しい対処方法を教えてください

目を酷使することでまぶたの痙攣が起きやすくなります。まずは、パソコンやスマホを使っているときは、一度使用するのをやめましょう。仕事でどうしても使用を継続しなければいけない時は、5分だけでもよいので画面をみることを止めてください。外の緑や雲などを、焦点を合わせずぼーっと見ましょう。

次に、目の周りの血流を良くするために、ホットタオルやドラッグストアなどで売られているホットアイマスクなどで、目の周囲を温めてみてください。温めることで目の周辺の筋肉の血管を広げ、血流を改善させてくれます。また、目の周りのマッサージやツボ押しをすることも、血行改善に効果があります。

代表的なツボは、目の真ん中から少し下にある骨の際にある承泣(しょうきゅう)や客主人(きゃくしゅじん)という頬骨を耳側に辿っていき凹んでいる部分です。気持ちのいい程度に優しく押してみましょう。最後に手元に目薬がある場合は、目薬をさしましょう。例えば、眼精疲労ならばビタミンEやビタミンB1などが入っているもの、ドライアイの方はヒアルロン酸入りのものがいいです。また、ビタミンB12含有のものは、神経伝達物質を正常にするサポートをして直接痙攣にも有効です。目を酷使させないようにディスプレイの照度や位置の調整もお忘れなく。

まぶたの痙攣のみの場合、医師に診てもらった方が良いのでしょうか

眼瞼ミオキミアは通常数日で自然に治りますので、特に病院を受診する必要はありません。しかし、まぶたの痙攣がいつまでも続く、けいれんの時間が長くなっている、まぶたの痙攣だけではなく他の症状があるような時には別の病気が隠れている場合があるため、受診するのをおすすめします。

まぶたの痙攣が主な症状であれば、まずは眼科で相談してみてください。中でも、眼瞼けいれんと片側顔面けいれんの場合は、受診を検討する必要があります。前者は両目にピクつきを認める病気で、本人はまぶたの開けにくさを自覚します。まぶたが開けにくいため、見づらかったり眩しかったり、周りから目つきの悪さを感じることもあります。

後者は片側のまぶたの開けにくさに加え、同じ側の頬や口の隅が引きつっていたりします。顔面の筋肉を動かす神経が途中で圧迫されていることがありますので、疑わしい場合は頭部MRI検査が必要になります。

その他、何かアドバイスがありましたら教えてください

生活リズムの変化に伴う自律神経の乱れ、テレワークによる長時間のパソコン作業による眼精疲労やドライアイなど、現代はまぶたの痙攣を起こしやすい環境にあると言えます。ほとんどはそのまま様子をみても問題ないものですが、何らかの“身体のサイン”の可能性もあります。

もちろん、前述の貧血、甲状腺機能亢進症、眼瞼けいれん、片側顔面けいれんなどの目に見える原因を否定することも大切ですが、もしかしたらそのまぶたの痙攣は“心の不調のアラーム”かもしれません。一度自分自身の生活を振り返り、問題がある場合は積極的に改善させましょう。

教えてくれたのは

「あんどう内科クリニック」安藤大樹先生

岐阜市にあるあんどう内科クリニックの院長。「医療よろず相談所」をコンセプトに掲げ、生活習慣病、感染症、内分泌疾患、膠原病などの内科系疾患はもちろん、ストレスからくる心の不調にも対応。

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