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「アレキサンダー・マックイーン 表参道店」のフィッティングルーム|織物とガラスのレイヤーに包まれた驚きの円筒形試着室

  • 2021.12.19
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どこのブティックにも必ず備わっているもの、それはフィッティングルーム! 意外と知らないこの部屋にはブランドの世界観がギュッと詰まっています。

アレキサンダー・マックイーン 表参道店

織物とガラスのレイヤーに包まれた
驚きの円筒形試着室

革新的なデザインと職人的な手仕事が強く結びついた、このブランドの新しい旗艦店が2020年秋オープンした。クリエイティブディレクターのサラ・バートンがチリ人建築家のスミルハン・ラディックと組んで設計したインテリアは、オーク材やウォールナットを多用して意外にもウッディなイメージ。リサイクルコットンと石膏を混ぜたオリジナルの壁仕上げや、特注の木製陳列ケースなど、自然素材への愛着が伝わってくる。そして特徴的なのが、隅に追いやられがちなフィッティングルームが店内の目立つ場所に設置されていること。試着をとても大事なことと考えるサラの意向が反映されている。しかも床から天井まで届く透明ガラスの円柱に手織りのタペストリーを重ねた構造でかなりユニーク! ファブリックの柄はアーカイヴの蝶のモチーフを取り入れたものだとか。中に入るとゲルやテントに温かく包み込まれるような感じがする。ハンガーのフックもロープで作られた輪っか状のもので、布に組み込まれている。アイデアといい、素材やディテールへの徹底したこだわりといい、既存の形式を打ち破る試着室のあり方に感動してしまう。

GINZA2021年10月号掲載

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