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松本幸四郎『Kesho』展で、歌舞伎化粧の新境地を目撃。

  • 2021.12.15
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伝統を継承しながら、新しいことへの挑戦を絶え間なく続け、時代とともに変化する歌舞伎の魅力を創造する松本幸四郎と、枠に囚われないグローバルな視点を持つメイクアップアーティスト、鷲巣裕香。このふたりにより、長い歴史と伝統を受け継いできた歌舞伎化粧を現代メイクと融合させ、新たな試みに挑戦した、松本幸四郎『Kesho』展が、12月22日からの5日間限定で開催される。

「『Kesho』邪気から身を守るために目、鼻、口、耳へ紅を差したことが始まりの歌舞伎化粧。ショーという芸能から”音楽的演劇”に進化した歌舞伎。そして、信仰心から生まれた化粧は”絵画的美”へと進化しました。歌舞伎が誕生して417年。そのうち41年間僕は歌舞伎の歴史と一緒に過ごしています。歌舞伎には、長い年月を生き抜いてきた”鋭い嗅覚”があると感じます。阿国歌舞伎という女性だけで披露していたものが、男性だけに逆転したことで男性が女性役をする”女形”が誕生し、演劇へと変化を生んだ。観客へ大声、大きな動きでアピールするのではなく、微動だにせず体を止め、隈取りをした顔で睨みを利かせる、”無音””静止”という逆転の発想で観客を注目させた。いずれも時代の流れを確かに嗅ぎ取り、そして、”少し先”を走って皆を誘う。この”少し先”というのが絶妙に思うのです。歌舞伎であるために必要不可欠な化粧。別人になることができる”変身”であり、堂々たるフィクションであるファンタジーの象徴です。歌舞伎化粧の歴史が生んだ "型”に誇りを持ち、”少し先”を皆で刺激的に心から楽しんだ証拠の作品たち、417年目から始まる最初の1ページです」と松本幸四郎はコメントを寄せる。

これまで目にしてきた歌舞伎化粧とは一線を画す、新たな可能性をここで目撃して。

松本幸四郎『Kesho』展会期:12/22(水)〜26(日)会場:BA-TSU ART GALLERY東京都渋谷区神宮前5-11-5開)11:00〜19:00入場料:一般¥500、学生 無料(小・中・高・大・専門学生を含む)https://ke-sho.com公式インスタグラム:@koshiro_kesho

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