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甘いものが異常に食べたくなる…それは「副腎疲労」かもしれません!

  • 2021.12.14
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「なんだか毎日が憂うつ」「甘いものが異常に食べたくなる」それは、もしかしたら副腎疲労かもしれません。まだまだ聞き馴染みのない症状について、「健康美容サロン」の白崎順子さんに話を伺いました。

副腎疲労とはどのような症状か教えてください

副腎疲労とは日本ではまだまだ聞きなれない症状ですが、海外では「アドレナル・ファディーグ」と呼ばれ、認知度が高く専門の外来や研究が盛んにおこなわれています。

症状としてはメンタル面でやる気が出ない、行動を起こすことが億劫に感じる、急に悲しくなり突然涙が出てしまう、ちょっとしたことでイライラしてしまうなど自分自身でもコントロールができないなど感情の波にのまれてしまいます。

身体的には朝起きれない、熟睡できず何度も起きたり夢を見るなど眠りの質が悪い状態が続きます。さらに、ちょっとしたことで疲れやすく、根気や集中力が続かないのも特徴です。そして、嗜好品にも特徴が現れます。特にコーヒーや紅茶などのカフェインを多く含むものの過剰摂取したくなり、チョコレートやケーキなどの甘いもの、お煎餅やスナック菓子などのしょっぱくて脂っこいものが食べたくなります。これらの症状が長期に渡っていくつも見られる方は、副腎疲労の可能性が高いと言われています。

副腎疲労の原因を教えてください

副腎という臓器はさまざまなホルモンを分泌する重要な臓器です。その中でも特に副腎疲労と大きく関係があるのが「コルチゾール」と言うホルモンです。コルチゾールは私たちが日中受けるストレスを緩和してくれているホルモンです。その働きはストレスの多い日中に盛んになり、夜は修復のため分泌は減少傾向になります。しかし、夜遅くまで働いていたり、ストレスの処理がうまくできないと夜もコルチゾールを分泌をすることになります。すると、副腎が修復できずに疲労していくことになります。さらに、コルチゾールはアトピー性皮膚炎・アレルギー・にきびなどの炎症を緩和する働きも担っています。長期に渡って、皮膚炎やにきびが治らない場合は副腎疲労の可能性がかなり高いと言えるでしょう。

副腎疲労の改善方法を教えてください

改善方法を4つご紹介していきたいと思います。

(1)ストレスの原因を見つけること

副腎疲労は真面目な人がなりやすいと言われています。頼まれた仕事を断れない、人に頼ることがなかなかできない、などつい自分のキャパを超えてまで無理をしてしまう“頑張り癖がある人”がなりやすいと言われています。自分のキャパをしっかりと理解して断る勇気、周りに助けを求めるなどストレスとの向き合い方を考える必要があります。仕事以外に熱中できる趣味や気分転換になるようなコミュニティを見つけることも解決策となりますね。

(2)腸内環境を整えること

2つ目は、腸内環境を整えること。特に小麦製品に含まれる「グルテン」や乳製品に含まれる「カゼイン」の過剰摂取は炎症気質になりやすいので控えることが大切です。パンや麺類が主食の人は和食中心の食事に切り替えましょう。

(3)嗜好品の見直し

3つ目は嗜好品の見直しです。副腎疲労の症状の特徴としても上げた「カフェイン」「甘いもの」「しょっぱいもの」ですが、それらは副腎が疲労してコルチゾールが出なくなった時にコルチゾールの代わりをしようとして摂取したくなるものです。ただ、それらの摂りすぎはさらに副腎疲労を悪化させると言われており悪循環となってしまいます。コーヒーや紅茶は一日1杯までを心がけてデカフェやハーブティなどで代用しましょう。甘いものはなるべく血糖値が上がらないようにナッツ類の入ったお菓子やフルーツでビタミンや食物繊維の多いものがおすすめです。しょっぱいものも、加工塩ではなく天然塩が使われているものを選ぶなどの工夫が必要です。

(4)栄養素を摂取すること

最後に副腎に良いとされる栄養素をきちんと摂りましょう。偏った食事やインスタント食品など食生活の乱れは副腎疲労を招きます。まずは、良質なたんぱく質や脂質を摂ること。たんぱく質や脂質はホルモンを作る材料となりますので「質」にこだわることが重要です。たんぱく質は鶏肉や豚肉、脂質はオメガ3を多く含むアマニ油やえごま油、サバやイワシなどの青魚などがおすすめです。さらに、ミネラル分も大切で「マグネシウム」が豊富に含まれる、あおさやわかめ、青のりなどの海藻類、「亜鉛」を多く含む高野豆腐や牡蠣、豚レバー、鰻など。さらに「ビタミンB群」を多く含む玄米、緑黄色野菜を意識して摂ることが副腎疲労の解決策となります。

症状に気づくポイントを教えてください

副腎疲労はなかなか改善されない慢性的な疲労感が特徴です。睡眠を十分にとっても改善されない疲労感がある方は副腎疲労である可能性が高いといえます。さらに、寝ている間の「食いしばり」をしている方も要注意です。歯を食いしばることは、自分自身に苦痛を与えて抗ストレスホルモンを出そうとする行為です。朝起きて噛み合わせの部分が痛い方や歯医者さんなどで指摘を受けた方も副腎疲労の可能性を疑う必要があります。

その他、何かアドバイスがありましたら教えてください

副腎疲労はうつ病と似ている症状のため、精神科を受診して抗うつ剤を飲む方もいらっしゃいますが飲み続けても改善することは難しいと言われています。上記に挙げたような症状に当てはまっている方は副腎疲労を疑ってみると良いでしょう。自分のカラダを守れるのは自分しかいませんので、日々自分のココロとカラダに敏感になってあげましょう。

教えてくれたのは

「健康美容サロン」エステティシャン 白崎順子さん

不調に悩む女性のための健康美容エステティシャン。「美は健康から」をテーマに1万人以上の施術実績。東洋医学の陰陽五行のメソッドを美容に取り入れ心身ともに健康で美しい女性を増やすオリジナルメニューを考案。メソッドを広げるべく全国のセラピストに向けた陰陽五行講座の理事も務める。著書に「カリスマエステティシャンが教える優しい臓活ケア」。
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