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夫が突然の断捨離!? 最小限のモノで暮らす「ミニマリズム」の考え方

  • 2015.8.4
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【女性からのご相談】

主人は昔から趣味が多く、部屋の中にはさまざまなジャンルのものがありました。ギターにスノボにゲームに大量の漫画や本など。結婚してから10年とても物持ちが良かったのですが、ここ1年ほどで今まで置いていたものを断捨離し 始めました。趣味として使わなくなったものや思い出のものを手放すのは年齢的に納得できますし、なにより家がスッキリしていくのでどちらかといえば喜んでいましたが、その断捨離もただの断捨離ではないようで……。

1年かけて断捨離された主人の書斎にはPCが乗ったデスクとイスのみ。それ以外はすっかり捨ててしまったのです。なぜこうなってしまったのかと聞いてみても、「最小限のもので暮らしていくと物に執着していたころよりも心地がいい」と言われました。不可解でなりません。モヤモヤします。人が変わってしまったのでしょうか?

●A. 最小限のモノで暮らす“ミニマリズム”という考え方があります。

ご相談ありがとうございます! ライフオーガナイザーの阪口ゆうこです。

「そこまで捨てなくても!」「どうしちゃったの!?」といったところでしょうか。ジャンル的に言うと今話題の“ミニマリスト”ですね。何を隠そう私も断片的ではありますがミニマリスト! いや……シンプルライフ? とにかく、今はさまざまな方がいるんですよ〜!

●ミニマリストって?

ご説明しましょう! ミニマリストの語源、ミニマルとは最小限という意味です。つまりミニマリストとは、“必要最低限のもので生活をする人”のことをいいます。

ミニマリストを名乗る方々の暮らしの空間は本当に物が少ないです。さまざまな意見がありますが、私はとても洗練されていて好きです。

初めて見たときは私も衝撃でした。あるミニマリストの部屋を見てみると、もちろんテレビもなくラジオもなく、さらに日中はベッドもなく、そこにはただただ美しいフローリングがあるだけ……。テレビもねえラジオもねえみたいな世界です。ご相談者様のご主人様もそんな感じに近そうですね。

どうやって日々生活をしているんだと興味と不思議でいっぱいでした。ミニマリストの方々はそんな最小限ということに慣れっこです。不自由がないギリギリの生活。人は本来そんなに多くのモノは必要ないのです。

●モノを減らすことで考え方が変わる

佐々木典士さんの著者『僕たちに、もうモノは必要ない。』に書いてあることですが、モノがないことで考え方がみるみる変わるのです。モノがあるから暮らしの便利さを当たり前と思うのであって、モノがなければ暮らしの煩わしい事柄も、本来のこととして捉えられるようになります。そして、それが案外楽しめて愛おしい作業だったりするのです。

昨今は暇つぶしのものがたくさんあります。スマホにゲームにと後をたちません。しかし、暇をつぶすものはいつからか暇な時間だけでは収まらなくなっていきます。

本来やらなければならないものがあっての暇なのに、やらなければならないものよりも、無理に暇を作り、やりたいことが先行していくのです。それでは暮らしの本来の楽しさや美しさは感じることはできないでしょう。

暮らしというのはどこまでも手をかけられることであり、反対にどこまでも手を抜けることでもあります。そして、暮らしと人生はほぼ同義語です。暮らしに手を抜く方は人生にも手を抜いている傾向があります。佐々木さんの同書によれば、

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『幸せは「なる」のではなく「感じる」ものである』

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とあります。とても印象的なフレーズのひとつです。

●モノはなくなれど気持ちがなくなるわけではない

ご相談者様のご主人はミニマリストになったら何か悪い方向に変わりましたか?

「心地がいい」とおっしゃってるのでしたら、ミニマリストになって上記のように暮らしの良さを感じてらっしゃるのかもしれませんね。

モノがなくなると家事が簡単になります。家事の負担が軽くなってくると積極的に家事をするようになります。家事が行き届くと家が好きになります。家が好きになってくると暮らし=人生も楽しくなります。

必然的に自分の人生を気に入るようになります。ご主人はこれからも変わっていくのではないでしょうか。自分のテリトリー内でやっているうちは、見守ってあげてください。私も、個人的にも収納プランナーとしてもミニマリストを推奨します。

【参考文献】

・『僕たちにもうモノは必要ない』佐々木典士・著

●ライター/阪口ゆうこ(ライフオーガナイザー)

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