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洗濯のプロ4人が明かす「ニットを洗って乾かすまで」最良・最速の正しい方法

  • 2021.12.11
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素材や風合い、色、編み方など。豊富なバリエーションが楽しめるニットは、お手入れの仕方も千差万別。冬の相棒を長く大切に着たいから。おさえておきたい基本のケアや洗い方・保管のコツを、洗濯&ニットのプロたちに徹底調査!(取材した方々のプロフィールは記事末にあります)

セルフケアで失敗しないために
【ニットの洗濯・乾燥方法の基本】

何げなく行っている洗濯が、実はニットに負担をかけている可能性が。素材を傷めにくい洗いから乾燥までの一連の手順をベースに、自宅で行うケアでも風合いを保てるコツをご紹介。基礎から固めてしっかり対策を。

洗う→乾かすまでの流れをチェック!

1.まずはブラッシングで汚れを除去

「ブラシをかけて、ニットの表面についているホコリやチリをとり除くところから。毛のやわらかいものなら生地を傷めずにさっと汚れを落とせるので、馬毛ブラシは万能だと思います。上質なニットには豚毛がオススメ」(永松さん)

2.たらいにぬるま湯を入れ中性洗剤をとかす

「洗面台やたらいに30℃くらいのぬるま湯をためて、中性洗剤を入れてとかします。このとき洗剤を多く入れすぎたり、十分にとかしきらないうちにニットを入れないように注意してください。洗剤の量は少なめで十分」(山澤さん)


エコベール デリケートウォッシュ(おしゃれ着用洗剤) 750mL オープン価格/ジョンソン ウールやシルクなどデリケートな素材にも最適。植物由来の洗浄成分で汚れをしっかり落とし、衣類の縮みや色あせも防げる。

3.大きく畳んだ状態でニットを入れ5~6回押し洗い

「中性洗剤をとかしたぬるま湯にニットを大きめに畳んだ状態で入れて、1~2分、汚れがひどい場合は4~5分つけ込みます。その後5~6回やさしく押し洗い、または持ち上げ洗いを。強くせず、こすらないことが重要」(山澤さん)

4.軽くしぼってぬるま湯で1回すすぐ

「洗い終えたらシワにならないようにニットを軽くしぼります。たらいのぬるま湯を新しいものにかえて、洗ったときと同じようにやさしくすすぎ洗い。繊維の中に洗剤が残らないよう、しっかりすすぐことがポイント」(永松さん)

5.柔軟剤をといたぬるま湯につけ込む

「柔軟剤もしくは髪用のトリートメントをぬるま湯に適量入れてとかし、すすぎが終わったタイミングで5~10分つけ込み。これによって、ニットの風合いを保つとともに、うるおいを含ませて静電気を防ぐ効果も」(古田さん)


SUBLI ファブリックコンディショナー(柔軟剤) 450mL 2,970円/VITAL MATERIAL 天然由来成分90%以上配合の柔軟剤。ウールやシルクにも使用可能。衣類をふんわり仕上げるだけでなく、静電気の発生も抑止。

6.ネットに入れ洗濯機で30~60秒脱水

「柔軟剤につけ込んだあと、すすぎはせず、水がたれてこない程度に軽くしぼります。目の細かい洗濯ネットに畳んで入れて、洗濯機で30~60秒ほど脱水がけ。しぼるときは、シワがつかないように注意を」(古田さん)


フレディ レック・ウォッシュサロン ランドリーネット 2枚セット 1,628円/藤栄 目の粗いハードタイプと、細かいソフトタイプがセットになった洗濯ネット。けばなどのつきやすいニットには、ピンクのソフトタイプを。

\ATTENTION!/
大事なニットはタオルで脱水するのがベター

「基本的には1分以内の脱水であれば洗濯機を使用して問題ないですが、高価なものなどとくに大切なニットは、バスタオルを使った脱水がオススメ。バスタオルでくるみ、軽く押して水分をとれば、ダメージなく脱水できます」(永松さん)

7.平たい場所に広げて乾かす

「脱水が終わったら、形くずれしないようにきちんと形を整えてから日陰で平干し。直射日光による変色を防ぐために必ず陰干しを。ハイゲージなど伸びにくいものならハンガー干しでもいいですが、基本的には平干しが安心」(古田さん)

≫注意したいニットの種類や漂白法なども≫洗濯とニットのプロが教える「服の若さを保つケア」の秘策にてご紹介中です。

\LECTURE MEMBERS/
OKULAB
永松修平さん
洗濯機のエンジニアとして、長年クリーニング機器やコインランドリー機器の開発に従事。現在はコインランドリー”Baluko Laundry Place”、洗濯代行”Laundry Out”を手がける。

ヤマサワプレス
山澤亮治さん
店頭に並ぶ前の洋服のアイロンプレスや検品を手がけアパレル業界を陰で支える一方で、洗濯代行”ウォッシュフリーダム”を経営。アイロンがけのプロとして講演活動も行う。

レジュイール
古田陽祐さん
1977年創業、高級クリーニング店「レジュイール」のオーナー。欧米で学んだ技術を基に、独自のノウハウを生かしたケア方法がファッション関係者からの絶対的信頼をほこる。

繊維製品検査機関
丸茂征也さん
クオリティ確保や向上をめざし、化合繊、綿などを含む繊維製品全般にあらゆる検査を行い、繊維産業の支援に務める。ウールマークの品質試験およびその証明などにも携わっている。

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