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睡眠のプロが教える! 「自律神経を整えぐっすり眠れる」コツ

  • 2021.12.9
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特技とも言われる「いつでもどこでも眠れる」状態。前回、この「いつでもどこでも眠れる」状態は、睡眠負債がある状態で、健康面や美容面で課題が生じやすいというお話をいたしました。今回は、その状態を解決するための具体的な対策を眠りとお風呂の専門家・公認心理師、SleepLIVE(株)代表の小林麻利子がお伝えします。

まずは自分に必要な睡眠時間を割り出してみよう!

睡眠負債は、土日に長く寝るだけで返済できるようなものではありません。平日も含め、毎日必要な時間眠ること、そして質の高い眠りを得る必要があります。でもやみくもに長く眠れば良いというわけではありません。毎日の生活に無理のない範囲で実践してみましょう。

1. 対策は休前日からスタート。
例えば土日が休みなら、金曜日の夜からスタートさせます。

2. 就寝時刻はいつも通り
休前日は翌日ゆっくり眠れるからと夜更かししてしまう方は多いですが、それでは、ソーシャルジェットラグ(社会的時差ぼけ)がひき起こってしまうので、ここはグッとこらえること。まずは返済!

3. アラームはかけずに就寝
アラームはかけずに眠りにつきます。

4. 土曜日の朝、起床した時刻をメモする
朝は眠気があるかもしれませんが、睡眠慣性といういわゆる寝ぼけ状態。誰でもあるものなので、勘違いして二度寝を繰り返さないこと。おそらく、いつもの起床時刻あたりプラス数十分長いことが多いです。

5. 寝起きスッキリケアを行う
交感神経を優位にさせるために、寝起き後は次のようなことを行うといいでしょう。

目覚めたらすぐカーテンを開ける。
ストレッチで血流を高める。
香りを嗅いだり、呼吸を意識してみる。

6. 土曜日の夜も同様に同じ時刻に就寝して日曜日の朝の起床時刻をメモする

7. 起床時刻から逆算して就寝時刻を定めます
起床時刻から大体のあなたに必要な睡眠時間を割り出して、絶対起きなければならない起床時刻から逆算して就寝時刻を定めて実行します。いきなりその就寝時刻から眠ることは難しいので、いつもの就寝時刻から15分ずつ早くなるようにシフトしていきます。

※少しずつ必要な睡眠時間が短くなっていくはずなので、様子を見ながら睡眠時間や就寝時刻を変更していきましょう。

お風呂を利用して睡眠の質を高くする工夫も!

お風呂を利用して深部体温の一時的な上昇と入浴後の下降を利用して、睡眠の質を高くする工夫も行っていきましょう。睡眠負債は睡眠時間が足らないだけでなく、睡眠の質に課題があることも多いです。

毎日シャワー浴の方は、入浴で深部体温をコントロールする習慣を取り入れてみましょう。

寝る前の自律神経ケア

眠りの質を高めるには、寝る前の自律神経ケアも欠かせません。本来副交感神経が優位にならなければならない時間帯に、スマホでSNSチェックやメールチェック、仕事や人間関係の考え事などをしていてストレスを知らず知らずに感じていれば、交感神経が刺激されています。

お風呂に適切に浸かったのに、ベッドの上で手足が冷たかったり、頭でいろいろな悩みがぐるぐる回っている場合は、自律神経が乱れている可能性も。

自律神経を整えるには、呼吸を変えてみること。最も手軽でお金がかかりません。ゆったり3秒吸って2秒息を止めて、5秒かけてゆっくり吐いていきます。吐くと副交感神経が刺激されるので、吸うよりも吐く息を長く、また呼吸を止めた方が、その後吐いたときに体が脱力しやすくなりますので、それを利用した呼吸法です。

昼寝を計画的に行おう

午前中に眠気がある場合は、夜の睡眠の時間や質が足りていない証拠となりますが、夕方以降にいつも眠くなる場合は、上記の対策と合わせて、昼寝を計画的に行うのも手。昼食後から15時までに、机の上に伏せたりソファに座ったりして、10分〜15分、アラーム時計をセットして深い眠りが昼間に出現しない程度に昼寝を行なってみましょう。

仕事で昼寝が難しい場合は、座ったまま少し目を閉じるだけでもOK。多くの情報を目から取り入れる私たちは、目を開けているだけでも脳疲労が蓄積してしまいます。仕事のスケジュールを組む際に、あらかじめこの時間帯に昼寝を行おうと決めておくのも良いでしょう。

いつでもどこでも眠れなくなれば、良質な睡眠が得られている証拠かもしれません! 睡眠の状態によっても対策は変わってはくるものですが、まずは上記を試してみてくださいね。

眠りとお風呂の専門家
小林麻利子さん

同志社大学卒業、京都市出身。SleepLIVE株式会社代表取締役社長。生活習慣改善サロンFlura主催。公認心理師。科学的根拠のあるデータや研究を元に、睡眠と入浴を中心とした生活習慣を見直すことで、自律神経を改善していく指導が人気。約2,000名以上もの悩みを解決し、テレビや雑誌など、多くのメディアで活躍中。不規則な生活になりがちな、芸能人やモデル、アナウンサーへも指導。

企業向けには、健康経営や睡眠関連事業支援などを行う。著書に『入浴の質が睡眠を決める』(カンゼン)『不美人習慣を3日で整える熟睡の練習帳』(G.B.)など多数。プライベートは、3歳児と0歳児の母。

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文・小林麻利子

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