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幸福の秘訣は「チームスポーツ」にあり!

  • 2021.12.4
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スポーツチームに所属するのは健全なだけでなく、とても有益。頻繁に体を動かすことで、心臓病や2型糖尿病といった慢性疾患と脳卒中の発症リスクが減るだけじゃない。チームスポーツがメンタルヘルスに与える効果は、エンドルフィンより格段に長続きするそう。

英ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスの2017年の論文によると、チームスポーツは長期的な幸せをもたらして、人生に対する満足度を高くする。

イギリス版ウィメンズヘルスは、ベッケナム女子ラグビーチームの選手たちに詳しく話を聞いた。

チームスポーツのメリットは?

ラグビーは、キャプテンのルーシー・フートンのアイデンティティーと価値観の形成を支えてきた。「思春期、そして大人になってからもチームの一員として生きてきました。ラグビーは人生の大きな一部であり、私という人間を語る上で欠かせない要素です。フィットな体と健康の維持に役立つのはもちろん、ラグビーは社会構造や社会交流、そして個人よりも大切なこと、つまり集団の重要性を教えてくれます。チームスポーツをしているときほど、人に支えられていることを実感する場はありません」

スポーツ心理学者のジル・オーウェン博士も「チームスポーツは、帰属感とアイデンティティーに関する共通の意識を醸成します」と語る。

オーウェン博士の話では、ファンとしてチームに帰属するだけでも社会的なつながりが強くなり、その人のウェルビーイングが向上するそう。この作用は、選手としてチームに帰属することで、より一層強くなる。

「チームメンバーになると、前向きなことに対して目に見える、価値ある貢献をすることができるので、大きな励みになりますし、よい行動を強化して一段とよい結果を導き出せるようになります」とオーウェン博士。

チームコーチ兼プレイヤーのブリー・ヒルによると、ラグビーがコンタクト(対戦相手の体に接触する)スポーツであることも、チームスポーツのプラスの効果を増幅させる。「残りの14人の力なくして、ラグビーの試合には勝てません。タックルやパスをするときは、仲間が助けてくれることを信じる必要があります。コンフォートゾーンを抜け出して、チームを頼らなければなりません」

本当にケガをしかねないスポーツにおいて、自分のコンフォートゾーンを抜け出すのは大変なこと。

ブリーとルーシーは、私たちが旅行先のバケットリストにチェックを入れるのと同じ感覚で、骨折や靭帯断裂を経験している。ケガで嫌気がさすことはなく、勝ったときの喜びが大きくなるだけ。

「勝てば、痛みも苦しみも全部消えてなくなります」とブリー。「チームメンバーとピッチに立ち、努力して勝ち取ったエキサイティングな瞬間を共有するのは、本当に幸せなこと。友達と勝利をつかむのは最高ですよ」

スポーツが人生の他の側面に与える影響

勝利の経験は、ピッチの中でも外でも生きる。ラグビー選手を対象とした2014年の研究結果は、チームでプレーすればするほど、個人のパフィーマンスが高くなることを示している。また、別の論文によると、勝利を重ねてきたチームは将来の試合でも勝つ可能性が高い。つまり、勝利は勝利を生むということ。

そして、フィールド上で培ったスキルは、人生の他の側面でも役に立つ。

2013年の調査では、経営幹部レベル(CEO/CFO/COOなど)の女性の96%は、10代でスポーツを経験していることが分かった。

「1つの集団の中で成功する人は、必要なスキルを身に付けているので、他の集団に入っても成功する可能性が高いです」とオーウェン博士。「チームスポーツの利点の1つは、リーダーシップスキルを身に付けて、集団に貢献する方法を学べることです。チームスポーツでは、交渉したり、妥協したり、フィードバックを受け入れたり、プレッシャーの中でプレーしたり、自分だけでなくチームのために断固たる行動を取ったりする必要がありますから」

ブリーの場合、ベッケナム女子ラグビーチームを率いることでついた自信が仕事にも生きている。

「エンジニアの仕事を始めた頃は、大勢の人に向かって話すのが本当に苦手でした。でも、ラグビーを始めてからは、円滑なコミュニケーション方法を自分で考える必要性が出てきました。このスキルは、職場でも間違いなく役立ちました。スポーツ競技でリーダーになれる人は、職場でもリーダーになれますよ」

ベッケナム女子ラグビーチームのメンバーにとって最大の収穫はおそらく自信。チームスポーツでは、あらゆる不安をコートの脇に置いておけるから。でも、これは実際にチームスポーツをしてみないと分からない。

「チームスポーツに対しては、尻込みしてしまうこともあります」と素直に認めるルーシーいわく、その一例がネットボール。多くの女性にスポーツの機会を与えた素晴らしいスポーツではあるけれど、長身かつ細身じゃないとプレーできないと思われがち。ルーシーがラグビーを長く続けてこられたのは、このスポーツがインクルーシブ(包括的)だから。

「ラグビーの素晴らしさは、冗談抜きで誰にでも参加できることにあります。私のチームも、異なる体格、肌の色、セクシュアリティのるつぼです」

小さい頃からクラスで一番背が高かったルーシーは、「ひょろ長い」という冷やかしに耐えてきた。でも、いまは、186cmというルーシーの身長がチームの強みになっている。

「子供の頃からスポーツをしていた私は、いろいろな体形やサイズの女の子たちが功績を上げ、たたえられるのを見てきました。学校では“デブ”呼ばわりされている子が最優秀タックラーに選ばれたりして」

ルーシーの体格と強さは、ラグビーを始めてやっと評価された。「ラインアウトで入ってきたボールは、誰よりも高くジャンプしてキャッチします。私のチームは、それを評価してくれています」

「体の見た目は関係ありません。大事なのは、その体が見せるパフォーマンスです」

※この記事は、イギリス版ウィメンズヘルスから翻訳されました。

Text: Editor of Women's Health Translation: Ai Igamoto

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