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小説家・羽田圭介がPrime Videoのウォッチパーティに参戦。死後の世界を語りあう

  • 2021.12.2
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月1でお送りしている小説家・羽田圭介さんMCのライブ番組「スーパーフラットトーク」。今回は特別編として、ドラマや映画の感想をシェアして楽しむPrime Videoの機能「ウォッチパーティ」を使ったイベントを開催しました。羽田さんやゲストの映画ライターSYOさん、タレント・エンジニアの池澤あやかさんと一緒にリアルタイムでドラマを鑑賞した模様をお届けします。

©Amazon Studios Prime Videoにて独占配信中Harumari Inc.

Harumari TOKYOウォッチパーティでは、映画ライターのSYOさんおすすめのSFドラマ『アップロード ~デジタルなあの世へようこそ~』の第1話を鑑賞しました。2020年5月に配信されたAmazonのオリジナルドラマで、「死んだらどうなる?」という永遠の命題がテーマ。キャッチーなテーマに対してみんなで意見を交換することができるので盛り上がりやすいといいます。Harumari読者たちと盛り上がったウォッチパーティの様子をみていきましょう。

「この冒頭の日常シーンで、『未来の話』だと一発でわかるような演出が上手いんです」とコメントするように、すでに『アップロード』を鑑賞したことのあるSYOさんにリードしてもらいながら、ドラマの場面ごとの見どころを教えてもらいました。

※以下一部ネタバレを含みます。

主人公は不慮の事故に遭ってしまい、恋人から懇願され死後に仮想現実世界「アップロード」に行くことを選びました。絶景のレイクビューが広がる仮想現実世界は、スイッチを切り替えると四季が変えられたり、現実世界の人間と会話ができたり、まさに天国のような場所です。しかし、食事するには管理者である恋人が課金しなければならないなど、仮想現実の世界に来て初めて知るシステムがあり、全てが自分の思い通りにならないことに主人公は気づいていきます。

仮想現実世界を監視しているのは現実世界に生きている人間です。所々でエラーが起こり、完璧ではない近未来の技術に「よくできているのにバグが多い」とコメントを送った池澤さん。エンジニア的視点で鑑賞されていました。

「よく見ると現実とアップロード世界で画面の彩度がちょっと違いますね」と映像の作り込みの部分を指摘するSYOさん。さすが注目するポイントが玄人です。初見では見逃してしまいそうな作品のポイントをいろいろ教えてくれました。

一方羽田さんは「現実世界の色にグレーが多く使われている感じが、『リベリオン-反逆者-』(2002年)のディストピアっぽい」とコメント。

「実は『マトリックス』シリーズでも同じ手法で現実と仮想現実世界を区別しています」と他の作品の描き方と共通点があることを、SYOさんが教えてくれました。ドラマ好きの読者のみなさんも、SYOさんのコメントによって初めて気づいたようでした。決してネタバレをせず、作品の楽しみ方や知識を端的に教えてくれるSYOさんに対して、「SYOさんの解説が心地よい」いう参加者からのコメントもありました。

こうしてコメントでやりとりしていると46分の上映はあっという間に終了。物語が完結する映画と違って、まだまだストーリーが続くため、「先が気になる」という声も多々見られました。

初めてウォッチパーティに参加した羽田さんに感想をうかがいました。

「思った以上に面白かったですね。プログラミングによって、仮想現実の世界には自分の意思のようなものがあるけど、これは人間の時の意識と同じなのかを証明する他者や、何をもって生きているといえるのか、という定義とか今後そういう部分で揉めていくのかな……などいろいろな想像をすることができました」

一方で、Prime Videoのウォッチパーティの機能に対しては……。

「初見だったため細部に注目することはあまりできませんでした。今回初見の方が多かったと思いますが、気が向いた時だけコメントすればいいや、という人は細部まで見ることができるかも。自分が感想を抱きやすいところに着目して見ると、純粋に作品を見ていないかもしれないです。家でくつろぎながら見るのとは全く違いますよね」

コメントを通して他人の感想を見ながらドラマを視聴していると、自分が見逃していたポイントがあることに気づけるのもウォッチパーティの特徴といえます。見逃した部分や気になったポイントを2回目、3回目と見返すと、より作品への理解が深まって、SYOさんのような“ドラマ通”な視点が身につくかもしれません。

最後に羽田さんに『アップロード』のように死後の世界が選べるとしたら“アップロード”を選択するかうかがいました。

「仮想現実世界でもフィジカルな感覚は再現されているようですし、現実世界の人々に影響を及ぼすことができるのが面白いなと思いました。たとえば、仮想現実世界で小説を書いて、現実世界で発表するとか。あとはプログラミングされた仮想現実世界が停電とかが起きても簡単に壊れないことと、仮想現実世界における意思が現実世界でのそれと変わりないのだという確証が得られるのであれば、ありなのではないでしょうか。そこで作品を発表するという点ではそれなりのやりがいを見出せそうな気がします」

ちょうど11月にエッセー集『三十代の初体験』(主婦と生活社)と『滅私』(新潮社)の2冊の作品を発表したばかりの羽田さん。次回作は、仮想現実の世界が舞台になる可能性もあるのでしょうか。

友人同士で好きな作品を見て楽しんだり、リアクションしやすいアクション系やホラー系作品を見たり、名作を語り合う会を開いたり……それぞれの工夫次第で楽しみ方が広がるPrime Videoの「ウォッチパーティ」。年末年始にかけてぜひトライしてみましょう。

文:真鍋果夏(ハルマリ広報)

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