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きょうだい間の「妬み」や「憎しみ」が起こる家庭には共通点が? 親がやりがちなNG行動にも注意

  • 2021.12.2
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上の子が下の子を妬んでしまう、下の子が上の子を憎んでしまう、というような兄弟間の嫉妬や憎悪はなぜ起こるのでしょうか? 考えられる要因を見ていきたいと思います。
上の子が下の子を妬んでしまう、下の子が上の子を憎んでしまう、というような兄弟間の嫉妬や憎悪はなぜ起こるのでしょうか? 考えられる要因を見ていきたいと思います。

上の子が下の子を妬んでしまったり、下の子が上の子を憎んでしまったりする兄弟間の妬みや憎しみ――これは「カインコンプレックス」と呼ばれるもので、語源は旧約聖書の中に出てくるアダムとイブの子ども・カインが、嫉妬のあまり、弟のアベルを殺してしまったところから来ています。

なぜ、このような嫉妬や憎悪が起こるのでしょうか?

カインコンプレックスが起こりやすい家庭環境

イギリスのボウルビィ博士は、アタッチメント理論の中で、“子どもは社会的、精神的発達を正常に行うために、少なくとも一人の養育者と親密な関係を維持しなければならず、それがなければ、子どもは社会的、心理学的な問題を抱えるようになる”といっています。

平たくいうと、健全な発達のためには、子どもたちは親からの愛情を確信する必要があるということです。

それが成長の過程で極端に偏ってしまうとさまざまな問題が生じてきます。筆者のこれまでのカウンセリング例を見ても、ボウルビィ博士のいう“親密な関係”の不足や脱線が、子どもになんらかの問題を生じさせているケースは多いです。カインコンプレックスも然りで、親の愛情の偏りが兄弟間にある場合に生じやすくなります。

偏った愛情表現が兄弟を敵視の対象に

たとえば次のように愛情表現が片方の子だけに偏って向けられるような場合、カインコンプレックスは生じやすくなります。

・かわいがる
・笑顔を向ける
・ほめる
・励ます
・なぐさめる
・時間をかける
・けんかのときに味方をする
・ゆっくり話を聴く

ここでは、単に自分に注意が向けられていないというだけでなく、兄弟にはそれが向けられているという事実が存在します。一人っ子のお子さんが親から愛情を注いでもらえていない状況とはまた異なり、兄弟がいることで敵視する相手ができてしまうのです。これが嫉妬を生むことになります。

2人目が生まれて間もない頃、どうしても下の子にかかりきりということはよく見られますが、それは一時的なものです。ここでいう偏りは、それを越してずっと続いているものをいいます。

能力でその子の存在価値を測らないことも大切

また兄弟の間でどちらかが勉強ができるとか、スポーツが得意、あとは容姿に恵まれているなども偏りの要因になることがあります。本来、その子の存在価値はこれらの条件で決まるものではありません。しかしいつの間にか「能力や才能が優れている=存在価値が高い」かのような認識を持ってしまうことがこれに当たります。

片や親に「頭がいいお姉ちゃんは私の自慢の娘」「スポーツ万能の長男は我が家のスター」「顔がかわいい次女は私の宝物」と賞賛されているのに、自分は何も声をかけてもらえなければ、「出来が悪いボク/ワタシは存在価値がない」というようなメッセージを受け取りかねません。

親も人間ですから、完全に平等に接しているかというとそうではないことも多いものです。子どもそれぞれの個性や性格により、育てやすい子もいれば、育てるのが大変な子もいるのが現実です。だから頭では平等に接したいと思っているのに実際にはできていないということもあるでしょう。

ただそうであったとしても、ボルビィ博士の言う“親密な関係”は、子どもが生きていく上での命綱であることには変わりありません。

悩みは外在化することで改善の一歩を踏み出せることが多いため、もし今このような状況で悩んでいたら一人で抱え込まずにぜひ信頼の置けるだれかに相談をしてみてください。状況を外側から客観的に見直すことが、前に進むきっかけになるかもしれません。

文:佐藤 めぐみ(子育てガイド)

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