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専門家直伝!年末の大掃除に実践したい正しい拭き掃除・水回りの掃除方法

  • 2021.12.1
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掃除において「拭く」という動作は非常に重要です。しかし“正しい拭き掃除”の方法はあまり認知されておらず、間違った方法で行うと、かえって汚れを広てしてしまっている可能性があります。

そこで、“健康を守るお掃除士”松本忠男先生から、年末の大掃除シーズンに向け、実は逆効果になる可能性のある間違った拭き方と、掃除の基本である“正しい拭き掃除”方法、水回りの掃除方法をお聞きしました!

毎日ホコリが溜まるのは、正しく掃除できてないから?

家の中を毎日毎日掃除してもホコリが出てくるということは、正しい掃除ができていないのかもしれません。

ホコリは目に見えないぐらい小さいですが、風などの外部的環境により、ひとつの集合体となり、目に見える形になると言います。

そしてホコリの中ではカビや細菌が繁殖し、肺炎・喘息やアレルギーを引き起こす可能性があるとのこと。

いかにホコリを増やさずに減らしていくかということが掃除の大きな役割だと松本先生は言います。

ホコリはどこに貯まる?

松本先生はホコリが溜まりやすい場所は隅っこであると言います。風が動いている場所にはホコリは無いため、人間の動きや換気の影響によりホコリが舞い、壁に当たることで隅に貯まります。

また壁だけでなく、モノがあることにより小さな壁がたくさんでき、ホコリの量は変わらないがホコリが付く場所が増え、多くあると感じるそうです。

まずは、片付けを行うことでホコリが溜まる場所を限定させ掃除を楽にすることが大事であると話します。

掃除の基本は「拭く」!

数ある掃除の中でも最も大事なのは拭く行為で、基本的には拭く行為で掃除は完結すると松本先生は言います。

今回はおはじきをウイルスやホコリに置き換え、正しい掃除方法を実践していただきました!

間違った拭き方とは…

何気なく行っている「拭き掃除」ですが、ほとんどの人が間違った拭き方を行っているのではないでしょうか。

例えば「ゴシゴシ拭き」といい、汚れを落とそうと力強く前後にゴシゴシ拭いている人は多いでしょう。これは目に見えないものを広げ、拭いているつもりになっているだけで周りに飛び散らしているだけです。

また「ぐるぐる拭き」はグルグル回しながら拭く方法でですが、この拭き方も汚れを広げているだけで間違った拭き方であると言います。

“正しい拭き方”は「一方向・乾拭き・V字」がキーワード!

【一方向拭き】
正しい拭き方は「一方向拭き」でホコリやゴミをUターンさせ、最初に出会う側面を常に先頭方向にすることで拭き取ることができます。病院でもこのやり方が主流。

【乾拭き】
アルコールを吹きかけて拭く、水に濡らして拭く事が多いですが、それは菌を塗り広げているだけです。さらに水拭きの際に放置して、次使うとなると水に濡れているため雑菌が繁殖し、更に生乾きだと雑菌がより繁殖します。だからこそ乾拭きを松本先生は推奨しています。

【V字折り】
V字折りにすることでゴミを拾える側面の長さが増え、また汚れをV字に溜めたまま運ぶことが可能です。

忘れてはいけない!キッチン周りの大掃除

大掃除で忘れてはならないのがキッチン周りの掃除です。

水回りは菌が多く、正しい掃除を行わなければ健康にも影響してくるとのこと。しっかりウイルスを殺菌し、拭くことがオススメだとか。

■まな板、包丁などの調理器具にも、細菌やウイルスが付着します。特に肉や魚、卵などを使った後の調理器具は、洗剤でよく洗ってから、熱湯をかけて殺菌しましょう。

■濡れた布ふきんでテーブルやキッチンを拭くと、逆に菌を塗り広げてしまうことも。拭き掃除は、濡れた布ふきんではなく、乾いたペーパーふきん・ペーパータオルでの一方向拭きがオススメです。

■乾いたペーパーふきん・ペーパータオルでテーブル上の菌や汚れを取り除いた後、除菌用アルコールスプレーを併用するのも良いかもしれません。

布ではなく紙!間違った拭き方は菌を増やす!?

ホコリ時の掃除も水回りの掃除も普段、布系のクロスを使い掃除することが多いですが、1回1回「布を用意し、濡らして、掃除してまた洗う」のサイクルはかなりめんどくさいのではないでしょうか。

さらに掃除後放置し、次使うとなると濡れている影響で雑菌が繁殖、生乾きであると更に雑菌が繁殖するといいます。つまり衛生的にも布は雑菌が溜まりやすいとのことです。

さらに掃除時によく行う布を折り返して拭く行為も衛生的に良くありません。なぜなら折り返すときに手に雑菌がつきやすく「手に雑菌がつくのが、1番体内に菌が入るから」だと松本先生は言います。

紙を惜しまずに、ホコリがあると気がついたときにすぐ拭くことこそが1番効率的です。

松本先生オススメの掃除グッズ

大掃除で掃除するべき場所はたくさんあります。その中でも室内のホコリもそうですがキッチンや洗面所といった「水まわり」の掃除は一歩間違えると体に影響してきます。まずは、衛生的に保ち、原因となる菌を食事の場に持ち込まないことも重要です。

そして、松本先生も掃除道具として推奨するのは、ペーパータオルやキッチンペーパー!常に新しいものを使うことができ、すぐに捨てられるので衛生的にも安心とのこと。

濡れた布ふきんや布タオルではなく、都度捨てることができて衛生的に使えるキッチンペーパーやペーパーふきん・ペーパータオルを活用するというのもオススメです。

「脱・布タオル」を大掃除・水まわりの新常識として、今日からキッチンペーパーやペーパーふきん・ペーパータオルを取り入れてみてはいかがでしょうか。

健康を守るお掃除士/医療環境管理士 松本忠男先生プロフィール

フロレンス・ナイチンゲールの著書「看護覚え書」に共感し、35年間、病院の環境衛生に携わる。亀田総合病院では100人近く、横浜市立市民病院では約40人の清掃スタッフを指導・育成し、これまで現場で育ててきた清掃スタッフの総数は700人以上。現場で体得したコツやノウハウを、多くの医療施設や高齢者施設、店舗、家庭などに発信する。2021/11/25に「病院清掃35年のプロが教える 病気にならない掃除術」発売。

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