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日本一時帰国のフランスの子どもたち。小学校で体験入学。

  • 2015.7.30
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日本の子どもたちも夏休み突入ですね。
フランスの子どもたちは7月頭から夏休みだったので、今週で折り返し地点です。
今回は、フランスに住む子どもたちが夏休みに日本一時帰国したお話です。

これは、日本在住の方にはあまり知られていないことなのですが、フランス在住の子どもたちはこの夏休みを利用して日本の小学校へ数日間通う子が多いのです。
日本より夏休みに早く突入するので、これが可能になるのですね。
この体験は子どもの語学力を抜群に伸ばすそうです。

この夏は、我が子もこの体験入学を果たしました。

7月頭に日本へ帰国。
滞在している祖父母の家の近くの公立小学校へ2週間半通い始めました。

富士山のふもとの全校31名の人穴小学校です。

校庭からは富士山がドーンとそびえたつ姿が見られます。

まずは担任の先生が玄関でお出迎え。

上履きに履き替えることを教えてくれました。

フランスでは、家でも学校でも外履きのまま過ごすので、こんな違いだけでも興味津々。

教室に入る前に、我が子の歓迎会を音楽室で開いてくれました。

6年生がこの小学校の特徴を話し、どんな思いでパリから来るお友達を待っていたか、これからの数日をどうやって一緒に過ごしたいか? など、話してくれました。

我が子たちの自己紹介は、なぜか長男は「好きな食べ物は納豆と梅干です」で大爆笑を誘い、次女は「いくらと明太子です」これまた好きな食べ物を披露する変なスタイルでした。

1日目終了。
長男は学校で貸してくれる黄色い傘と同じものが欲しい。
オレンジの蓋の黄色い糊が欲しい。
などと小学校の備品の虜に。

「傘をさしていても前が透明なのですっごくいい!」と、日本ならではの親切デザインに大喜び。

学校が15時だったり、14時30分と早めに終わるので、午後はゆっくり過ごすことができました。

老甲斐犬の散歩をしたり、おばあちゃまと庭の雑草を抜いたり、数年ぶりの家族の時間が流れました。

どの草を抜いていいか、いけないか、すぐに覚えた次女。

おばあちゃまいわく、筋がいいそう。

もうひとつパリと違うのは、子どもだけでの登校。

お隣のお友達が、ちょうど同じ学年だったのですぐに仲良しになり一緒に毎朝登校しました。

田舎道ですが、歩道が完備されているので私は後ろから見守るだけ。

毎日学校へ行くのが楽しくてしょうがないのは、クラスでのみんなだけではなく学校全体が我が子たちをきちんと受け入れてくれているから。

日本語の読み書きも、4年生の長男はパリではまだ3年生の教科書を勉強中。

2年生の次女は2年生の教科書の上巻を勉強中なので、微妙に遅れていました。

それなのに授業が楽しいというのは担任の先生方の配慮があったから。日本語がますます好きになったようです。

クラブ活動は上級生からあって、夏休み前のソフトボール大会に向けて猛特訓中。

フランスでは野球やソフトボールが盛んではないので、初めてのキャッチボール、初めてのルールを覚えました。

7月頭からの3週間が過ぎ、梅雨の湿気を体験したり、カラッと晴れた夕暮れの赤富士を見たり、日本の自然も思いっきり満喫しています。

祖父母の家の周りには酪農家が多いのですが、ちょっと行くとこんな水田も民家の間にあります。お米の畑を見るのも初めて。

人穴小学校の31名の中に、なんとフランスと日本のハーフのお友達が2人もいました!

お互いにビックリで、そのママンからのお誘いで"人穴富士浅間太鼓"の練習に参加しました。この人穴富士浅間太鼓の特徴は、まるで踊っているような太鼓をたたく軽いステップ。鳥肌が立つぐらいかっこいい! 8月もあと1回練習に参加する予定です。

学校最終日。

この大きな水筒を毎日持って登校したのも、いい思い出。

担任の先生方が作ってくださったアルバム。

お友達からの寄せ書き。

大切にスーツケースに保管しました。

「フランス育ちのメイさんとミアさんと過ごすことは、みんなにとってすごくいい経験になる。フランスの生活のことを教えてもらったり、みんなは人穴小学校の良いところを知ってもらったり、貴重な体験を全員が出来るって素晴らしい」とおっしゃった校長先生。その通りで、子どもたちにとってかけがえのない数週間となりました。

「来年もまたこの小学校に通いたい」。この一言で、この体験入学がどれだけ有意義だったかがわかりました。

さて、これからが本当の日本の夏休み。
どんなことが起こるか、楽しみな子どもたち&私です。

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