創業68年の名店「とんかつ ちゃんこ市川」が浦和ワシントンホテルに移転オープン！

二枚看板は「とんかつ」と「相撲部屋直伝ちゃんこ」

浦和駅前で創業68年の「とんかつ ちゃんこ市川本店」。 昼は「とんかつ」を中心にボリュームのある定食、夜は「宮城野部屋（元横綱白鵬の間垣親方が所属）」直伝のちゃんこ鍋を目当てに通うお客さんで賑わう、浦和の名店です。

2021年10月、浦和駅西口の再開発に伴い幕を下ろした「とんかつ ちゃんこ市川本店」には、沢山の思い出がある方もいらっしゃるでしょう。

今は閉店した「とんかつ ちゃんこ市川本店」の外観

閉店から半月を経た11月16日（火）、浦和ワシントンホテルに場所を移して「とんかつ ちゃんこ市川」の新章がスタートしました。

「とんかつ ちゃんこ市川」移転リニューアル！

実はこの場所、私の職場と同じフロアにあるのです。オープン前から何気に経過を見守っていると、プレオープンの前後には沢山のお花が届き、浦和ワシントンホテル1階フロア全体が、まるでお花屋さんのような良い香りに包まれました。

普段ならお店の外まで揚げ物やお出汁の良い香りがするはずが、しばらくは甘～い花の香りに包まれての営業になりますね。移転前のシブくて歴史を感じる建物から、外も中もガラリと雰囲気が変わっています。

お話を伺った取締役副社長の山口順也さんによると、一部常連さんからは「なんか天井も高いし、明るすぎて落ち着かないね～（誉め言葉）」との声もあるそうですが…（笑） 個人的には、外から中の様子も見えるので、初めてのお客さんや女性一人でも利用しやすくなった気がします。

ひとつだけあるお座敷席は特に人気で、予約必須！

「常連さんを大切に、新しいお客さんが少しずつ増えていくように。場所は変わっても、素朴でアットホームな雰囲気はそのままに、当たり前に美味しいものを提供していきたいです」 と語る山口さんに、ちゃんこ市川の歴史について教えていただきました。

「宮城野部屋」直伝！市川のちゃんこ鍋

かつて精肉店などを経営していた先代社長の市川俊夫さんが、あるご縁から宇田川関の後援会長を務め、所属していた宮城野部屋とのお付き合いが始まりました。 そこで足繁く宮城野部屋に通うようになり、相撲料理を修業したのが「ちゃんこ市川」の原点。現在は二代目社長の市川敬一さんがその味を守りつつ、今でも宮城野部屋とのお付き合いが続いているのだそう。

市川に行ったら、お店の入口に飾ってある化粧まわしや、店内に飾られている力士の手形、番付表なども注目です。

次は、そんな市川のおすすめメニューをピックアップ！

一番人気は名代「ミックスちゃんこ鍋」

ちゃんこは、相撲部屋で力士がつくる手料理ですが、代表的なものは「ちゃんこ鍋」。 伝統のちゃんこ鍋は、ミックス、そっぷ（醤油味）、味噌、キムチ、塩の5種類。なかでも一番のおすすめは、秘伝のたれをつけていただく水炊きのミックスちゃんこ鍋なのだそう。

ミックスちゃんこ鍋 1人前2400円（写真は2人前）

肉に野菜、どーんと大きな豆腐も入ってボリューム満点の盛り付けです。せっかくなので後ろ姿もお見せしましょう。具材は豚肉、鶏肉、鶏つくね、白身魚、豆腐、鯵のつみれ、椎茸、豆腐、キャベツ、春菊、ニラなど。

てんこ盛りになった具材は、目の前でお店の方が手際よく、一番おいしい状態に仕上げてくださいます。 ということで、鍋奉行いらず（笑）、私たちは食べるだけ！！！これから寒い時期は、親しい人や家族で鍋を囲んで、ほっこりしたいですね～。

市川自慢のとんかつ

やわらか～い「ひと口ヒレカツ」

先代社長は「ちゃんこ市川」の創業以前、コロッケなどのお惣菜が人気のお店を営んでいた事もあり、その味を受け継ぐ「とんかつ」も、市川の2枚看板のひとつです。 注文が入ってから肉に衣をつけて揚げるこだわりのとんかつは、ロースかつ、ヒレかつ、ジャンボかつ、ひと口かつ、チーズとんかつなどメニューが豊富。中でも山口副社長のイチオシは、柔らか～い「ひと口かつ」とのこと。 揚げたてサクサクの「とんかつ」は、ランチの定食だけでなく、夜ももちろんいただけますよ。写真を見ていたら、また食べたくなりました…

日本酒も豊富！「高清水」は蔵元お墨付きの品揃え

ちゃんこ市川で飲める「高清水」いろいろ

秋田銘酒「高清水」とは、創業以来の長いお付き合いがあるのだそう。時には蔵元さんがお店を訪れる事もあるなど、「高清水」のラインナップは充実しています。 例えば、埼玉県内ではおそらくここでしか飲めないと思われる高清水の「加温熟成解脱酒」（写真右）などは、日本酒好きならぜひいただきたい一杯。「山廃本醸造ひやおろし」（右から2本目）は、ラベルがきれいで飲んでみたい。 時には、高清水が秋田県の限られた酒屋さんにしか卸さない「丑三つ迄」（うしみつまで）が入荷する事もあるんですって！

市川特選ランチ「生姜焼き定食」

オープン直後、私も新しいお店でランチをいただいてみました。 市川のランチは、とんかつや串カツ、から揚げ、ミックスフライ定食などの揚げ物が中心ですが、実は「いり豚定食」と「生姜焼き定食」という個性的なメニューも外せません。

ちゃんこ市川「生姜焼き定食」1,100円

この日、私がチョイスしたのは「生姜焼き定食」です。 生姜焼きと言っても、一般的にイメージする生姜焼きとは違う厚みのあるロース肉に、生姜をたっぷり使った甘辛いソースが絡んでいるトンテキのようなお料理。

じゅわっと旨味があふれるお肉は、適度に噛み応えもある柔らかさで脂身もうまっ。食がすすむ生姜ソースの味も絶妙で、ついつい白飯もすすんでしまう美味しさです。 とんかつも美味しかったけど、ここでしか食べられない生姜焼きも絶品ですね。 たぶん、間違いなく、ビールにも合います。

伝統の味を守り、市川再始動！

移転リニューアルオープンを機に、「とんかつ ちゃんこ市川」には、新しいロゴが誕生しました。メニューやSNSなどのアイコンとしても活躍しますので、チェックしてみてくださいね。

「こんなに沢山のお花をいただけるなんて、私たちも想像以上でびっくりしています。それと同時に、市川の事を応援してくださるお客様の期待を裏切らないように、しっかりやっていかなくてはと、身が引き締まる思いです」 とお話してくださったのは、二代目の奥様、市川桜子さん。

市川二代目の市川敬一社長と女将の桜子さん

「お客様はとても正直。うちはとにかく、昆布と鰹節は一番良いものを持ってきてもらい、日本人の味覚をを大切にお料理をお出ししていくだけ。料理は職人さんにお任せして、私は笑顔でおもてなしを頑張っていきます」 市川に嫁いで50年、接客を担当しながら子育てもこなした女将さんの親しみやすい雰囲気も、市川の魅力のひとつかもしれませんね。

リピーターの方はもちろん、まだ市川を未体験の方もぜひ、新しくなったお店に足を運ばれてみてはいかがでしょうか。 寒くなるこれからの時期は、きりたんぽの入った鍋や、カキフライも楽しめる季節。浦和の名店「とんかつ ちゃんこ市川」で、心も身体もほっこりと温まりたい♪

とんかつ ちゃんこ市川 【住所】埼玉県さいたま市浦和区高砂2‐1‐19 浦和ワシントンホテル1階 ※2021年11月16日移転オープン 【電話＆FAX】048-822-4163 【営業時間】昼 11:30~14:00、夜 17:00~22:00 【定休日】日曜日、年末年始 【公式サイト】ちゃんこ市川 | Facebook