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HISは約530億円の大赤字…店舗削減、大量リストラで構造改革か

  • 2021.11.20
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旅行大手のHISが業績予想を発表しました。2021年10月期連結決算の当期損益は約530億円の赤字の見通し。過去最高となるこの数字、2期連続の赤字でもあります。状況を確認していきましょう。

■赤字は新型コロナウイルス感染症の影響

HISが赤字脱出できなかった理由は、新型コロナウイルス感染症の影響で海外旅行が絶望的という状況が続いていることが挙げられます。

HISといえば格安海外旅行パッケージツアーの印象がある方も多いでしょう。コロナ前は売上高の約8割が海外旅行でした。その売上をほとんど失ってしまったため、売上高大幅ダウンは避けられなかったのです。

また、何回も繰り返された緊急事態宣言やGoToキャンペーン中断の影響で国内旅行もしにくい雰囲気が続いたことも影響しました。

2021年6月には本社売却を発表、現在は元の本社をリースバックという形で利用しています。

■ハウステンボスも苦戦

HISが運営するハウステンボスの2021年3月中間連結決算では売上高は前年同期比27.1%減。最終黒字は確保しましたが、営業損益は2億5,400万円の赤字でした。

ハウステンボスの売却額は700億〜800億円になると予想されており、今後も売上が回復しないのであれば売却も視野に入れる必要があるでしょう。

■国内旅行や新事業の強化が必須

ワクチン接種が進み、足元の国内感染者の人数は落ちついています。しかし、海外旅行からの帰国時に隔離が必要ということもあり、まだまだ海外旅行に自由に行ける雰囲気ではありません。

国内旅行に注力すべく、GoToキャンペーンが再開したタイミングで取りこぼしなく国内旅行客を取り込む必要があります。また、HISでんきなど新事業を強化し、海外旅行で落ち込んでいる売上をカバーする努力が必要でしょう。

■いかに復活策を打ち出せるかがカギ

コロナの流行で旅行会社は厳しい状況が続いています。コスト削減及び、他事業展開や国内旅行への注力が業績回復のカギと言えるでしょう。HISがどのように復活策を打ち出していくのか気になるところです。

文・勝目麻希

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