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銀座メゾンエルメス フォーラムで「境界」 高山明+小泉明郎展 - 人間の根源的な問題に迫る

  • 2015.7.28
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エルメス(HERMÈS)は、銀座メゾンエルメス フォーラムにて、「境界」 高山明+小泉明郎展を開催する。会期は、2015年7月31日(金)から10月12日(月)まで。

本展では、ゲストキュレーターに住友文彦を招き、従来の演劇を構成する関係を解体するという、実験的に試みを行っている演出家・高山明と、パフォーマンスや映像の作品を手掛けている小泉明郎の新作を展示する。自分と他者、過去と現在といった境界に、作品を通して揺さぶりをかけていく。

「以前から、この2人の作品を一緒に見たいと直感的に思っていた。」と語る住友は、両者に、人の心のように多層的なレイヤーを抱えた作風や、心を揺さぶるような不穏さ、自身の心に目を向けている真摯な姿勢に共通項を見出していた。

高山は、かねてから同じ名の作品を制作したいと考えていた一つの絵≪最後の審判の日における義人たちのメシア的な宴≫を自分なりのスタイルで表現した作品『ハッピー・アイランド――義人 たちのメシア的な宴』を発表。

作品の背景には、アメリカ留学時代のホストファミリーとの思い出がある。ベトナム戦争を経験したホストファザーの趣味は狩猟。森に狩りへ出かけていた高山は、ホストファザーの「いつか狩りをやめて、オオカミの群れに入りたい。」という言葉を20年以上気に留めていた。戦後ボロボロになった心や体、至極人間的な技術や戦争が招く崩壊に向き合うことで、人間性の回復や動物性の回復というものに意識を向けてきた。

今回の作品では、福島県浪江町にある「希望の牧場」の牛たちと旧警戒区域であるその土地に、ホストファザーの環境や心境を重ね合わせた。ガラスブロックに囲まれた空間に仮想的な牧場が出現し、鑑賞者たちは牧場の中に身を置いて鑑賞する。

一方で、戦争をテーマにした作品を多く制作する小泉は、戦争体験記を直接聞くという体験をもとに、歴史・記憶・語りのメカニズムに着目。記憶を司る脳の構造から紀元前から伝わる記憶術までを調べ上げ、記憶そのものを形にしていく。

大きなモニターとプロジェクターを用いたヴィデオ作品の主人公は、記憶に障害を持つ一人の男性。人の眼には見えないもの「記憶」は、果たして自分自身が保持しているものなのか、それとも他者を通して確認できるものなのかと本質的なところを追求していく。

作品完成後に、高山・小泉は口を揃えて、作品同士がリンクしていると語った。表現の形や切り口は違っていても、人間の根源的な問題に取り組み、人間の内面と社会を結び付けていく両者。ぜひ足を運んで、作品に触れてみてはいかがだろう。

【展覧会概要】
「境界」 高山明+小泉明郎展
会期:7月31日(金)〜10月12日(月) (8月5日休館)
時間:月〜土 11:00〜20:00、日曜 11:00〜19:00
※最終入場は、閉場の30分前まで。
料金:無料
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
住所:東京都中央区銀座5-4-1 8階
TEL:03-3569-3300