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「ブライダルチェック」とはどのようなもの?女医がアンサー!

  • 2021.11.10
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「ブライダルチェック」という単語を聞いたことはありますか? 基本的な知識を、大阪美容クリニック理事長の南真実子先生に教えていただきました。

ブライダルチェックとは何か教えて下さい

結婚前の準備として女性を対象にした婦人科検診です。妊娠や出産に影響を与える病気の有無をあらかじめチェックする目的で行います。クリニックによって検査項目は異なることがありますが、血液検査・超音波検査・子宮頸がん検査・おりものの検査が一般的です。子宮卵管造影検査や通水検査が行われる場合もあります。

血液検査の項目としては、貧血・肝臓、腎臓機能などの一般的な項目や、感染症のチェック、卵巣機能に関するホルモンの採血、甲状腺機能やプロラクチンといったホルモンの検査を行います。今のおおよその卵巣年齢を知りたい場合は、抗ミュラー管ホルモンの検査を行うこともあります。赤ちゃんへの感染を防ぐために、風疹の抗体を検査することもあります。

ブライダルチェックを行うのにふさわしいタイミングを教えて下さい

ご結婚の予定がある場合は、早めに受けられることをおすすめします。場合によっては治療を必要とする場合があるため、ご結婚の数カ月前には検査をされておいた方がよいでしょう。

ブライダルという名前がついていますが、もちろんご結婚の予定がない方でも検査して頂いても大丈夫です。将来的に妊娠したいなという方は特に1度は検査を受けることを検討されても良いでしょう。妊娠という意味では、35歳を超えると高齢出産になります。35歳までにはご自身の状態を一度確認されておいた方がよいでしょう

妊娠に影響のある病気を教えて下さい

子宮筋腫

子宮筋腫の場所や大きさによって、妊娠に影響することがあります。粘膜下筋腫といって、子宮内膜直下にできる筋腫は、着床の妨げになり不妊の原因となることがあります。また、漿膜下筋腫は子宮の外側を覆う漿膜の下にできる筋腫ですが、大きくなりやすく、分娩の妨げになったり、妊娠中に痛みの原因となったりすることがあります。粘膜下筋腫は子宮鏡下で、漿膜化筋腫は腹腔鏡下や開腹手術で切除することがあります。いずれも超音波検査である程度分かることが多いです。

子宮内膜ポリープ

子宮の内膜にポリープができると、着床の妨げになり不妊の原因となることがあります。超音波検査でははっきり分からない場合があり、子宮鏡検査で見つかることもあります。

子宮内膜症

子宮内膜組織が子宮内膜ではない組織に発生する疾患ですが、骨盤内や卵巣に発生すると不妊の原因となります。卵巣に発生した場合、チョコレート嚢胞と呼ぶことがあり、超音波検査やMRI検査で分かります。

多嚢胞性卵巣症候群

卵胞の発育が不十分で、小さな卵胞が卵巣内にたくさん見られる疾患です。うまく排卵できていない場合があり、不妊の原因となります。無月経・月経不順になることがあり、妊娠を希望されない場合は自然に経過を見ることもありますし、場合によってはホルモン剤を使用して月経を起こすこともあります。妊娠を希望される場合は、排卵誘発剤を使用し、卵胞発育を促す治療を行います。超音波検査や、ホルモン検査で診断可能です。

卵巣腫瘍

卵巣腫瘍がある場合は、手術が必要になることがあります。妊娠中に卵巣腫瘍が破裂したり、捻じれたりすることがあるため、注意が必要です。超音波検査で卵巣が腫れている場合は、MRI検査が必要になることがあります。

卵管閉塞

両側の卵管が閉塞していると、自然に妊娠することができないので体外受精が必要になります。子宮卵管造影検査や通水検査で卵管の状態を検査することができます。月経が終わる頃~排卵までの時期に検査を行います。

甲状腺機能亢進症・低下症

甲状腺機能は亢進しても低下しても不妊の原因となります。また。妊娠した際に、赤ちゃんへの影響もあるため、事前に検査するのがよいでしょう。

高プロラクチン血症

プロラクチンは、母乳を出して排卵を抑えるホルモンですが、このホルモンが高いと不妊の原因となります。月経2~5日目あたりで採血検査を行います。

さまざまな感染症

B型肝炎、C型肝炎、HIV、梅毒など、妊娠された場合赤ちゃんに感染する感染症は調べておいた方がよいでしょう。性行為でも感染するため、パートナーのためにも検査することをおすすめします。

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