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「自分らしい育児でいいんだと思えました」。辻希美さんへ贈る【Hanako Empower Award】

  • 2021.11.10
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コロナ禍で友達にも会えず、おいしいものも食べていない。それでも止まらない仕事や家事、体調の変化……。それでもふと顔をあげれば、耳を澄ませば、本を開けば、私たちに勇気をくれるものがたくさんありました。「姿を見ていると元気が出る!」「この作品を毎週楽しみに生きてきた」という人や作品を、Hanako編集部が「おかげさまで! ありがとう!」と勝手に表彰する“Hanako Empower Award”、開幕です。10月28日(木)発売 Hanako1202号「気持ちいい生活の選びかた。」よりお届け。

辻 希美さんへ「自分らしい育児でいいんだと思えました」

世間では「ままごと婚」と揶や揄ゆされ、批判の声に晒されながらもたゆまぬ努力を重ねた14年間。妻として、そして4児の母として、絶対にめげない、くじけない、辻ちゃん流育児&家族愛に「ありがとう!」を贈ります!

完璧も正解もない、育児も家族も十人十色。

20歳で結婚し、34歳の現在4児を育てる辻希美さん。今では育児タレントとして絶大なる人気を誇る彼女も、つい数年前までは、世間から心ない言葉を向けられることが多かったという。それでもめげずに頑張ってこられたのは、ブログやSNSにコメントしてくれる人たちの声だった。料理はおろか洗濯すらできず、家事能力ゼロからスタートした辻さんが、やるしかない!という思いと悔しさから、飾らずに発信し続けてくれたからこそ、勇気づけられた人がたくさんいる。

杉浦太陽さんと幸空くんとの3ショット。
―結婚15年目を迎えた今、一番成長したと感じるのは何ですか。

「家事のやり方ですね。本当にゼロからのスタートで、料理どころか洗濯機の使い方すら知りませんでした。すべてが未知の状態からだったので、結婚当初は苦労することも多かったです。家族も近くにいなくて、旦那さんも出張が多くて、友達もみんな遊んでいて。一対一で子育てをしていることへの孤独感が強かったです」

登録者数91万人を超える人気番組となったYouTubeチャンネル『辻ちゃんネル』。自宅で撮影することが多い。
―そこから今の状態に至るまでのモチベーションは、どこから湧いてきたのでしょうか。

「やるしかないっていうのと、子どもの存在が大きかったです。あとは、結婚当初に色々言われていたことが逆に『やってやるー!』という気持ちへと繋がったっていうのはありますね。当時は完璧にやることを求めすぎていましたが、4人も子育てしているうちにサボれるところはサボろうと思えるようになりました」

「手を抜いてもいいんだと、思えるようになりました」

今は14歳になった長女・希空(のあ)さんの幼少期の写真。このときは自分自身がとらわれていた「完璧な母親像」を目指して奮闘していたそう。
―実際にはどんなところに手を抜けるようになりましたか。

「100%でやろうと思うと自分でもストレスを感じてしまって、家庭にも悪影響が出ていたんですよね。それで、掃除に関してはルンバ、料理に関しては電気圧力鍋などをフル活用して、負担を減らしています」

―手を抜いてもいいと思えるようになったきっかけはありますか。

「ブログやインスタグラムを見てくださる人の声ですね。4人目を出産するまではわりと厳しい意見が多かったのですが、だんだん応援してくださる方が増えていって。2019年にYouTubeを始めてからは、動画で見てもらうことによって信頼性が高まった気がしています。コメント欄にも、『もっと息抜きしてください』とか『こんな便利アイテムがあります』というのが増えたし、家が少し散らかっている様子を見て、『親近感が湧きます』と言ってもらえたり。視聴者の方とお互いを照らし合わせるようになってから、自分に抜けが出せるようになりましたね」

今ではすっかり料理上手に。辻さん曰く「いつも頑張っていたら大変なので、栄養や彩りには気をつけつつ、電子レンジで調理するツールなどを使ってうまく手を抜くようにしています」
―子育てのやり方についても変わった部分はありますか。

「4人を同じように育てているつもりでも、成長も性格も違うんですよね。だから、何歳だからとか、男の子だから女の子だからと決めつけるのは良くないと思っています。年齢や性別は関係なく、その子の成長や性格に向き合うようにしていますね。私も2人目を出産した直後は、1人目の成長速度と比べて悩むことも多かったのですが、ゆっくりでもその子のペースで成長しているんだって思えるようになってからは、行き詰まることもなくなりました」

三男の幸空くんが生まれたばかりのとき。育つ速度も、性格も、その子それぞれ。
散らかった部屋にも「うちもそうです!」と共感のコメントが寄せられるように。
兄弟仲良く手洗いする様子。
―最後に、子育てが落ち着いたら挑戦してみたいことはありますか。

「10代は仕事、20代は子育てと仕事しかしてこなかったから、趣味がないんですよ。だから、自由ができたら、時間を気にせず仕事をしてみたいです(笑)。今は子どもたちの時間を計算しながら入れているので、時間関係なく仕事ができるようになるのが楽しみです」

【私が勇気づけられたもの】SNSの応援コメント

頑張りが無駄じゃないと思えたのは、コメントのおかげ。「昔は何かをアップしたら必ず批判されていたので、何百回やめようって思ったかわからないです(笑)。でも今は、応援してくれる人たちに支えられて頑張ることができています」

Profile…辻 希美(つじ・のぞみ)

1987年、東京都生まれ。2000年、モーニング娘。としてデビュー。2004年に卒業後、タレントとして活躍。現在は育児の傍らタレント活動のほか、キッズブランド「Ange Charme」もスタートさせた。

(Hanako1202号掲載/photo : Naoto Ohkawa, Satoko Imazu hair & make : Satomi Horie illustration : Masami Ushikubotext : Kimiko Yamada , Rio Hirai, Makoto Tozuka, Momoka Oba, Ayako Nozawa edit : Rio Hirai (FIUME Inc.))

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