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綾野剛×藤井道人『アバランチ』3話。いいぞ殴れ高橋メアリージュン! 悲しい過去に胸が詰まった

  • 2021.11.8
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綾野剛主演『アバランチ』。雪崩という意味を持つ、謎の集団「アバランチ」とは……? 「アバランチ」の司令塔、山守(木村佳乃)は、 芸能事務所を経営する黄月蘭子(国生さゆり)の持つ秘密情報ファイルを入手すべく、リナ(高橋メアリージュン)を潜入捜査に差し向ける。リナはタレントを目指していた親友を、この事務所の裏の顔のせいで失った過去があった。有力議員とのつながりを体当たりで暴くリナは、ファイルを入手することができるのか。

月10ドラマ『アバランチ』、第3話「ヒーロー」ではリナ(高橋メアリージュン)の過去が描かれた。

「おうリナ、よく頑張ったな」

これまで六車、黒田の汚職を暴いてきたアバランチ。しかしその黒幕である大山(渡部篤郎)には辿り着けずにいた。
そこで山守(木村佳乃)が目をつけたのは各界のVIPが通う高級会員制サロン・悠源館を経営する黄月蘭子(国生さゆり)。悠源館では日々談合、ワイロ、密約などが行われているという。蘭子はこういったVIPの極秘情報・通称Kファイルを巧みに利用してビジネスの地位を築き上げてきた。この通称Kファイルを裏で指示しているのが大山だ。
悠源館の実態を暴き、このKファイルを手に入れるのが今回のミッション。

セキュリティの固い悠源館。ホステスとして潜入することになったリナ(高橋メアリージュン)はまず蘭子が所有する芸能事務所へと向かう。蘭子は芸能事務所のタレントにホステスをやらせていたのだ。

この芸能事務所の女社長、安住(内田滋)の感じの悪いことといったら!
「とりあえず合格です」と言いつつ、「年齢が」「才能がない」「そのままじゃ売れない」といった否定の言葉を浴びせ続ける。そして「才能がない子はどんなことでもする覚悟がないといけない」と強く脅す。はい、これ完全にモラハラ加害者の洗脳の手口です。この時のリナ、表情はニコニコしているのに怒りに震えているようにも見えた。

リナはホステスとして潜入に成功。早速、女好きで有名な田淵議員(矢柴俊博)が餌に食いつく。
ホテルの部屋に入ってきた田淵議員はまさにゲスの極み。
「ウウ、ワオーン!」「その薬ハマったら最高だよ~フゥ~」
ないないないないキモいキモい無理無理無理。これ女性視聴者全員鳥肌立ったんじゃなかろうか。

ここでリナが行動に出る。田淵議員に渡されたヤバい薬を一気飲みして倒れて痙攣。もちろん演技だが、田淵議員は大慌て。黄月蘭子と安住を呼びつける。

ずっと営業スマイルを顔に貼り付けて、感情があまりないような話し方だった黄月蘭子がポロリと本当の顔を見せる。顔を歪ませて「男ってクソね」。
さらに部屋にやってきた蘭子、すぐにリナの演技に気づいた。
「先生。私は今回処理いたしません。先生頑張って。んふふふっ」にっこり笑いながら退室する。
以前大山に「私は自分の身は自分で守れます」と言い切っていた蘭子。瞬時に今まで懇意にしていたふたりを切る冷徹さを持っていた。
(国生さゆり、声が可愛いからなおさら不気味。)

田淵議員の行動がキモすぎる

リナには悠源館の犠牲になった親友がいた。
タレントを目指していたが、やがて薬漬けになって自殺。バスルームの鮮血が暗い映像の中で際立つ。
十分証拠が押さえられたところでリナが起き上がり、女社長を一撃。さらに田淵議員に殴りかかる。殴れ殴れ! 自分のことしか考えられない、人を人とも思っていないようなヤツ、田淵だけじゃない、そんな奴らを全員殴り続けてくれ。
回想シーンと、静かな音楽と、田淵を殴り続けるリナ。胸が締め付けられるシーンだった。

西城(福士蒼汰)のかわいさは異常

大山は気づいている?

生配信をするときお面は被りつつも声はそのまんま。それ以外では変装もしない。
素顔のままみんな出歩いているし(第3話でもラスト羽生は素顔のまま蘭子に声をかけていた)、アジトは雑居ビルだし、流石にちょっと無用心すぎないか?

大山は着々とアバランチについて調査を進めている。バレるのも時間の問題っぽい。まだ3話なんだけど大丈夫か。
山守に関してはかなり疑われている。わざと泳がせているようにも見える。
桐山が大山に渡した「大山に恨みを持つ可能性が高いリスト」には羽生、牧原、リナ、山守の名前が掲載されていた。

もう一つ、未だ謎なのがアバランチに誰が出資しているのか、ということ。
1話で羽生は「もう一度信じてみないか、正義の力ってやつをさ」さらに3話で「大丈夫だ絶対悪は滅びる」と言っている。
ということは、出資者は正義を信じるただの善人なんだろうか。
大山を疎ましく思う政治家の誰かが出資しているという可能性はないだろうか。とするとそれは本当に正義なんだろうか。

■まつもとりえこのプロフィール
フリーイラストレーター。ドラマ・バラエティなどテレビ番組のイラストレビューの他、和文化に関する記事制作・編集も行う。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。

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