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眠れないなら、もっと体を動かして!

  • 2021.11.6
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走る時間を増やせば、睡眠の質が高くなって健康上のリスクも減る。

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慢性的に質の低い睡眠が体に与える波及効果は、科学的に何度も実証されてきた。この波及効果には、心疾患、脳卒中、がんのリスク増幅も含まれる。睡眠の質を高めるための戦略に焦点を当てるのは確かに重要。でも、スポーツ医学専門誌『The British Journal of Sports Medicine』掲載の論文によると、このリスク増幅を防ぐ方法の1つは、運動量を増やすこと。この研究は、50万人以上の健康状態を追跡するイギリスの生体研究機関『バイオバンク』が行ったもの。研究チームは、約38万人の中年男女から得た情報を精査して、1週間の運動量と睡眠の質を比較した。

Donald Iain Smith

研究チームは11年間にわたり、参加者の運動量と睡眠の質の違いが見せる数々のパターンを分析した。例えば、運動量はさほど多くないのに日中の眠気を感じる場合と、ガッツリ運動をしながらも夜型の生活を送っている場合とでは、健康状態が異なる。可変的な要素を全て考慮した上で研究チームは、睡眠スコアが低ければ低いほど、何らかの原因(特に心血管系疾患)による早死のリスクが高いことを突き止めた。睡眠スコアが低い人は、がん(特に肺がん)のリスクも高い傾向にあった。

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それに対して、運動量が多く、なおかつ睡眠スコアが高い人は、心臓に問題が生じたり、がんの診断を受けたりする確率が低かった。これを受けて研究チームは、質の低い睡眠による悪影響は運動不足によって大きくなると結論付けた。その逆もまたしかり。質の高い睡眠から得られるメリットは、十分な運動によって大きくなることがあることがわかった。睡眠に問題を抱えているなら、まずはメリットがいっぱいの運動から始めてみては?

※この記事は、ランナーズワールドから翻訳されました。

Text: Elizabeth Millard Translation: Ai Igamoto

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