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徒歩が愉しい下北沢。より“広く”、魅力的なエリアへ発展中

  • 2021.11.5
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東京に住む人なら「再開発」という言葉をよく聞く。もちろん以前よりもきれいで便利になるのはありがたい。でもどの街も似たような店ばかりで、街の面白さや個性といったものが減ってしまっているようにも思える。そんななか、街づくりがおもしろいと話題になっているのが下北沢だ。

「下北沢はサブカルの街」そんなパブリックイメージを持つ人も多いだろう。確かにライブハウスや小劇場などパフォーマンスの舞台が多い。そして古着屋も多い。音楽・演劇・ファッションなどカルチャーに傾倒する人たちが足繁く通う街でもある。
だがユースカルチャーの街のイメージもあり、大人になればなるほど縁遠くなった人も多いだろう。
本特集では、そんな東京をある程度知り尽くした大人にこそおすすめな下北沢を取り上げたい。再開発によって徒歩での回遊がしやすくなった「下北沢トライアングル」だ。賑やかな繁華街となった駅周辺をあえて外し、周辺の三角形「新代田・世田谷代田・東北沢」の3駅エリアをめぐる。それこそがまさに、情報リテラシーも高く、トレンドへの感度も高い、東京に暮らす大人におすすめしたい街歩きだ。

小田急電鉄が手がける線路地下化跡地の再開発

下北沢という街は、関東大震災でも太平洋戦争でも被害をまぬがれたといわれる、都内でも貴重なエリアだ。広域で数えると6つの商店街と住宅地から形成されている。1960年代のモータリゼーションの波に飲み込まれることもなく、ほとんどの道路が戦前から残っている。唯一、茶沢通りにだけバスが通っているがそれ以外の道路は車が入りにくい構造になっている。袋小路のように小さな道が張り巡らされ、そのなかで商業エリアが発展してきた。つまり徒歩で回遊できるように作られており、それが古くから下北沢“らしさ”だったといえる。
1927年に小田急線が開業、その6年後には現在の京王井の頭線が開通した。それ以来は駅を中心に商業地として発展し始める。
特に戦後の急激な復興にあわせ、大都会・新宿を終点とする小田急線の輸送人員は順調に増加。1955年から1985年までの30年間で沿線の人口は2.3倍、輸送人員は5.3倍に急増した。電車本数が増えればそれだけ踏切遮断時間が長く、住民が生活に支障をきたすなどの問題も顕在化し始めたのだ。
エリア内にあった9つの踏切が「開かずの踏切」だったことを記憶している方も多いだろう。下北沢地区では1970年頃から住民と話し合い、激しい反対運動もあったものの、議論開始から40年以上もの歳月を経てようやく2013年に地下化が完了した。つまり、今まで線路が走っていた部分がまるっと空くことになったのが、この再開発の前段だ。

京王井の頭線と交差する下北沢駅を中心に据え、世田谷代田駅と東北沢駅間に新しく生まれたその部分は約2万7,500平方メートル、距離にして1.7kmの敷地だ。
小田急電鉄は「このエリアは自分らしく生きる人が住む『多様性にあふれている街』と捉えている」と話す。

「多様な個性と高い寛容性が共存することで、エリアの魅力が発揮されると考えています。下北沢が持つ魅力を活かすために掲げた開発コンセプトは『BE YOU.シモキタらしく。ジブンらしく。』。多くの人とつながり、それぞれの心地よい場所を増やしていくため、地域の人々と共に街をつくる『サーバント・デベロップメント(支援型開発)』という方法も取り入れています」
下北沢らしい雑多な個性を最大限発揮することをモットーとした彼らが手がけたさまざまな施設や仕掛けが2020年にかけて続々とオープン。これらがシモキタエリアの魅力を押し上げていることは間違いない。

踏切がなくなったことで各小エリアの行き来が簡単に

何より住民や下北沢を訪れる人にとって大きいのは、今まで開かずの踏切によって物理的にも心理的にも分断されていた小さなエリアが“つながった”ことだ。かつては駅周辺の商業エリアを徒歩で散歩することがシモキタの楽しみ方だった。しかし、再開発で踏切がなくなったことでそのエリアがグッと広がった。
また、昨今の健康志向の高まりやコロナ禍ははからずも私たちに歩くことを推奨してくれた。
インシュアテックサービスの株式会社justInCaseの調査によると、30~40代の働く男女の83.2%が毎日の生活に意識的にウォーキングを取り入れているという結果が出ている。
そのうち39.2%がコロナ禍前に比べて積極的に歩くようになったのだという。

また、ただ歩くだけでなく習慣化して景色や自然をも楽しむのがポイントだ。休日の街歩きや買い物も、繁華街をぶらぶらするだけでなく、景色や自然などを意識したコース選びなどウォーキングの要素を入れるのがこれからの時代当たり前になっていくだろう。

シモキタらしさを再定義し、新しい施設がつくられる世田谷代田や東北沢などの線路跡地。そして、クリエイターが多く個性的なショップやアトリエが多い新代田のエリア、 歩くことへのハードルが下がったいまこそ、緑あふれる羽根木公園までのコース「下北沢トライアングル」を歩いてみよう。

出典:小田急電鉄株式会社
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000618.000012974.html
株式会社justInCase
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000028.000029861.htmlHarumari Inc.
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