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【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」

  • 2021.10.14
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茨城県笠間は、関東でもっとも歴史の古い焼き物の産地。ぼってり温かみがありすっと手に馴染む、素朴な焼き味が特徴で、江戸時代より「暮らしの道具」として愛されてきました。近年は、伝統に縛られない色・柄・形が多彩なうつわもたくさん。若手作家の活躍も目覚ましく、ギャラリーをめぐる度に新しい発見があります。 10月31日から11月3日まで陶器・クラフトの人気イベント「陶と暮らし2021」も開かれ、おさんぽするのにぴったり。今回は、初めて笠間焼に触れる人にぜひ訪れてほしい「回廊ギャラリー門」を紹介します。多彩な作品を眺めながら、自分だけのとっておきを探しましょう。

【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
中庭をぐるりと囲む回廊に、笠間焼を中心とした作品がずらり
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
古民家の建材を再利用したという建築も魅力の「回廊ギャラリー門」

笠間ギャラリーロード沿いに建つ「回廊ギャラリー門」は、訪れる人と笠間のつくり手をつなぐ、まさに“門”のような場所。ぐるりと中庭を囲む全周約50mの回廊に、笠間焼を中心とした実に多くの作品が、重鎮から新人まで分け隔てなく並べられています。

自然光の中で鑑賞できるからうつわの色や形がわかりやすく、何より開放的な空間が気持ちいい。中庭の緑を眺めつつ、おさんぽ感覚でひとつひとつの作品を見てまわれます。

ディスプレイを眺めているうちに、自分の「ほしい」がわかってくる
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
人の目の高さから眺めて美しいように並べられたうつわたち

古木や石、古道具、アンティーク家具などを使った展示方法も見どころのひとつ。「同じうつわでも、場所や目線が変わるとまた違った感動がある」という理由から、ディスプレイは定期的に変わります。夏は涼しげなうつわ、冬は土鍋など、季節感も考えながら随時作品を入れ替え。そのほか2週間おきに個展も開催されており、いつ訪れても新しい発見があります。

【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
気になるうつわに出会ったら、作家さんの名前をチェック

最初は作品数に圧倒されながらも、見て、触れながら回遊するうちに、だんだんと自分の「ほしい」がわかってきます。1周目は目に留まらなかった作品に、2周目で強くひかれてしまう、なんてことも。作家さんのネームプレートが置かれているので、名前を覚えながらまわりましょう。

つくり手の個性が際立つ、絵付けが施されたうつわも楽しみに
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
作家さんの独特の世界観を感じる絵付けのうつわ

作家さんごとの個性が光る、絵付けが施されたうつわも人気です。
猫や鳥、魚などの生き物や植物をモチーフに、物語性のあるうつわを生み出す栗原ありさん(写真左上)。色彩豊かで戸棚にしまっておいても絵になります。
夫の古川欽彌さんが形成し、妻の雅子さんが絵付けを担当する八郷葺穂窯のうつわ(写真左下)は、模様も色合いも繊細でどこか骨董品のような趣が漂い、「これも笠間焼?」とびっくり。
呉須を使った下絵付けのうつわを中心に作陶する、新島佐知子さん(写真右)も注目のひとり。魚の形の持ち手やフチに腰掛けた子どもなど、ユーモラスなディテールがたまりません。

部屋のアートとして取り入れたいアイテムも多数
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
何気なく置いておくだけで絵になる空間に

アートなインテリアとして活躍してくれそうな焼き物もたくさん。
インテリア雑貨や花器、アクセサリーなどを制作するkuten minaさんのオブジェ(写真左)は、手のひらサイズで色合いもかわいらしく、少しずつそろえていきたくなります。
kaoriさんの小鳥の箸置き(写真右上)は、1羽ずつそれぞれ微妙に表情が異なり、どの子にしようか迷ってしまいます。木箱に並んだ姿は、まるで巣に集まっているかのよう。展示を参考にして、家に飾ってみるのもいいですね。
船串篤司さんによるボトル(写真右下)は、スタイリッシュながら土の温かみにあふれ、存在感たっぷり。ただ置いておくだけで様になります。

多種多彩なラインナップで心ときめく出会いがいっぱい
【笠間焼編①】自分だけの「ほしい」が見つかる♪茨城県笠間の「回廊ギャラリー門」
庭は毎日手入れを欠かさず、紅葉の秋、積雪の冬はまた違う雰囲気に

どんな作風も受け入れるおおらかな気風があり、陶芸家の数だけ特徴があると言われる笠間焼。「回廊ギャラリー門」では、笠間の懐の深さを感じられる多種多彩なうつわに出会えます。たくさんのつくり手に触れてほしいという思いから、ラインナップは増える一方だそう。ニューフェイスの発掘も楽しみです。ふだん使いのうつわはもちろん、ハレの日を彩ってくれるうつわまで。「回廊ギャラリー門」で、日々の暮らしにときめきをくれる特別な一品を見つけてくださいね。

「ことりっぷマガジン秋号 Vol.30」では、陶芸の兄弟産地・茨城県笠間市&栃木県益子町のうつわやギャラリーとともに、うつわ使いの参考にしたいカフェやふたつのまちの素敵なスイーツを紹介しています。東京からアクセスしやすく、ゆっくりおさんぽするのにぴったり。ぜひご覧ください。

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