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仕事、家事、育児のつまずきが減る!発達障害に悩む大人の女性を救う日常アイデア本

  • 2021.10.7
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ダ・ヴィンチニュース
『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の女性が上手に生きるための本』(沢口千寛/翔泳社)

近年、大人の発達障害に注目が集まっている。仕事が続かない。部屋の片づけが苦手。物事をすぐに忘れてしまう。人間関係に苦戦しがち……。人によって千差万別ではあるだろうが、当事者たちが語るそんな発達障害のつまずきを知るにつれて「もしかして自分も?」と病院を訪れる人が増えているようだ。発達障害に悩む人は、日常生活での生きづらさとどう向き合えばいいのだろう。相談できる場所がなく、一人で悩みを抱えている人も多いのではないだろうか。

特に、発達障害に悩んでいる女性にオススメしたいのが『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の女性が上手に生きるための本』(翔泳社)。著者・沢口千寛さんは、社会人3年目に発達障害の診断を受けたことをきっかけに、発達障害の女性のためのコミュニティ「Decojo(でこ女)」を立ち上げた人物だ。2017年から運営しているこのコミュニティでは、オンライン・対面を通して数百回の女性限定の当事者会を開催。この本は、コミュニティでの経験や当事者へのアンケート、インタビューをもとに、ADHD/ADD(注意欠陥・多動性障害)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(学習障害)という代表的な発達障害に絞って、日頃の生活を生きやすくするポイントを教えてくれる。発達障害に悩む女性たちの「生の声」をもととした内容は、即実践できるものばかり。たとえば、この本ではこんなトピックが紹介されている。

料理ができない——料理中のマルチタスクを少しでも回避しよう

発達障害がある人は、マルチタスクを苦手とする傾向があるという。だから、いろんな作業を複数同時並行する家事には苦戦しがちで、特に料理には苦手意識を感じやすいのだとか。うっかり火を止め忘れたり、具材や調味料を入れ忘れたり、なんとか作り終えても洗い物の量に絶望したり……。どうにか料理中のミスを減らすことはできないものか。

沢口さん曰く、料理を少しでもスムーズにするためには、マルチタスクを極力避けると良いという。たとえば、コンロを同時に複数使わず、一つだけに絞り、他の調理は火を使わずに自動で動いてくれる電子レンジや電気鍋などを利用する。料理にかかる工程も減らせるように、野菜はまとめて切って、冷凍保存。そうすれば、調理の際の手間が省け、気が散りにくくなる。食器洗いは食洗機にお任せ。そんな少しの工夫で料理中のストレスを減らすことができるのだ。

ママ友との関係が苦痛——苦手なことを小出しに伝えよう

子育て中ならば、誰もが大なり小なり苦心するのが、ママ友との関係だろう。特に記憶することに障害の影響がある場合は、ママ友の顔や名前が覚えられずに混乱しがちで、ママ友とのコミュニケーションに支障が出ることも少なくないようだ。

沢口さんによれば、そもそもママ友との付き合いは必要最小限でOKだそうだが、関わる必要がある場合は、自分の苦手なことを小出しに伝えていくと良いのだという。たとえば、「私、ちょっと人の名前を覚えるのが苦手で。もし、また会った時に名前を聞いてしまったらごめんね」と先に一言断っておくだけでも心証は変わる。この時、「私はADHDなので」というように自分の特性をオープンにする必要はない。特性をオープンにしたことで「配慮しろ」という圧に感じてしまう人もいる。苦手なことを小出しにすることで、スムーズなコミュニケーションができる可能性が高まるのだ。

その他にも、この本にはアイデアがたくさん。特に、メイクやファッション、生理など、女性ならではの悩みに対応してくれるのが心強い。それにどのアイデアもすぐに挑戦できるちょっとした工夫ばかり。発達障害で悩む女性はもちろんのこと、身近に発達障害の当事者がいる人にとっても発見がありそうな一冊だ。

文=アサトーミナミ

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