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現実を教えるべき? “突拍子もない夢”を語る子どものエピソード5選

  • 2015.7.17
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【ママからのご相談】

幼稚園の年中の息子がいます。最近、幼稚園から帰宅すると必ず、「絶対にドライブ(仮面ライダー)になるんだ!」と大声を出して変身ベルトを装着し、バタバタと室内を走り回ります。どうもお友だちから、「○○くんは、仮面ライダーにはなれないんだよ~」と 言われたらしく、大人になったらなれるはずと信じている息子にとっては悔しかったようです。「そこまでなりたいなんて……」と親としても驚いています。息子と同じくらいの年齢のお子さんがいらっしゃる方に伺いたいのですが、将来なれない無理な夢を言われたときにどのような反応をしていますか?

●A. “アメリカ人”に“トイザらスの社長”……!? 無理と言う前に耳を傾けてみて!

こんにちは。ママライターのKOUです。

ご相談者様のお子さんは年中ということで、わが家の息子と同級生です。息子も幼稚園で作った七夕の短冊に、「アカニンジャー(戦隊ヒーロー)になりますように」と、先生に書いてもらったようです。幼児期は、テレビのヒーローやヒロインに憧れる子が少なくありません。

私が小さいころは、「ドラえもんになるんだ!」と、周りの大人に宣言していたそうです。理由を尋ねられると、「道具がいっぱいあるから」と答えていた記憶があります。現実にはあり得ないのですが、子どもながらに便利な道具を所持しているドラえもんに魅力を感じていたようです。

そんな突拍子もない“子どもの夢”ですが、最近の小学1年生前後のお子さんは将来何になりたいのでしょうか?

●最近の子どもも大きな夢を抱いている!?

ランドセルの販売などで知られる、化学メーカーの株式会社クラレが2015年に実施したアンケート調査によると、将来就きたい職業のトップは男の子が“スポーツ選手”、女の子は“パン屋・ケーキ屋”という結果になりました。

このほか、男の子の5位には、ご相談者さんのお子さんと同様の“TV・アニメキャラクター”が、女の子の2位には“芸能人・歌手・モデル”などがランクインしていました。

この調査結果から、将来なれるかどうかは二の次で、お子さんの多くは大きな夢を抱いていることが分かります。そこで、幼稚園や保育園などに通う4歳から6歳のお子さまがいらっしゃる現役ママさんたちに、お子さんが語る突拍子もない将来の夢に関するエピソードなどを教えていただきました。

●現役ママに聞く! 子どもの突拍子もない“将来の夢”5選

●(1)アメリカ人

『娘は幼稚園のときから英会話教室に通っています。発音もよく、教室の先生(日本人)からは、「○○ちゃんは、アメリカ人のように英語でお話できるね」と褒められます。娘は英語ができるようになればアメリカ人になれると思い込んでいるようで、「私、アメリカ人になるんだ!」と、楽しそうに教室に通っています。いつかアメリカ人になれないことが分かるとは思うので、今はそっとしておいています』(小学1年生女の子ママ/43歳)

●(2)ママと結婚する

『わが子はよく、「大人になったらママと結婚する」と言ってくれます。旦那がそれを聞いたとき、「ママと結婚して、○○くんが生まれたんだよ。だからママとは結婚できないよ」と本人に説明しますが、子どもは、「結婚するの!」とむきになって怒ります。母親の私としてはうれしいですが、少しずつ(現実を)分かってもらおうと、私の方から、「ママよりも好きな人が見つかって、その人と結婚するかもよ」と話しています』(保育園年中男の子ママ/34歳)

●(3)絵本の中のうさぎ

『うちの子は、“しろいうさぎとくろいうさぎ”という絵本がお気に入りです。題名の通り、白いうさぎと黒いうさぎが登場して、最後は2匹が結婚するお話。子どもは、「自分が白いうさぎになって黒いうさぎと結婚したい」と言っています。私が、「絵本の中のうさぎにはなれないのよ」と教えても、「そう願えばなれるのよ!」と言い返してきます。言い返す言葉も、物語の中で、「そのこと、もっといっしょうけんめいねがってごらんなさいよ」という白いうさぎのセリフに影響を受けているようです。「なれない」と諭してもなかなか受け入れてくれないので、「絵本の中に○○ちゃんが入ったら、ママ寂しい~」とわざと寂しがっています』(幼稚園年中女の子ママ/38歳)

●(4)ノーベル賞の科学者

『理科実験教室に通っている息子の将来の夢は科学者。それも、ノーベル化学賞を取れる科学者です。絶対、無理だと思います。私もパパも文系で、理数系が苦手。私の両親、義父母も理数系の人間じゃないからです。親戚にも、理数系の学校を出た人がいません。息子は、数を数えるのもあやふやなのに……科学者への道は険しいものです。でも、せっかくやる気があるので、「無理よ」と否定してしまうのもかわいそうですよね。とりあえず、「科学者になるには算数ができるようにならないとね」と学校の勉強に意欲が向くように言い聞かせています』(小学1年生男の子ママ/36歳)

●(5)トイザらスの社長

『休みになると、近所のショッピングモールにある“トイザらス”に子どもを連れて行きます。数年通っているおかげで、子どももどこに何があるか把握できるようになりました。おばあちゃんなどにおもちゃのある場所を説明すると、「お店のことをよく知っているね」と感心されるので、子どもは、「大きくなったら僕はトイザらスの社長さんになる」と得意げに言います。私が、「いきなり社長さんにはなれないから、店員さんからやってみるのはどう?」と尋ねると、「店員じゃだめ。ダサい」と返します。大きな目標を持つことは大切かもしれませんが、社長に憧れる幼稚園生はあまり聞いたことがありません。とにかく、社長さんになる“努力をすること”を、子どもと約束しています』(幼稚園年長男の子ママ/40歳)

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以上、子どもたちの“突拍子もない夢”エピソード集でした。

今回の取材を通じて、子どもたちが将来の夢を話すとき、聞く側の大人たちにも受け入れる大きな器が必要だと感じました。叶わない無理な夢であっても、子どもたちには自由に夢を語る権利があります。20年以上、保育園の先生として保育現場にいた女性の言葉を思い出しました。

『子どもの思いは想像力の塊です。大人がびっくりするようなことを言ったりしますが、私たちが、「うんうん」と聞いてあげること、共感してくれることが、子どもたちの自信につながるのです。大きくなれば、夢が現実的ではないことに気づいていきます。それまでは子どもの語る夢に耳を傾けてあげてください』

子育ては大変ですが、余裕のあるときはお子さんの夢を聞いてあげてくださいね。

【参考リンク】

・新小学1年生の「将来就きたい職業」、親の「就かせたい職業」 | 株式会社クラレ

●ライター/KOU(ママライター)

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