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ニワトリ症候群に注意! 子どもの成績に影響する“朝ごはん”の重要性

  • 2015.7.15
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【ママからのご相談】

中学校受験を控えた小学校6年生と高校受験を控えた中3の娘がいます。最近、わが家は娘たちの塾中心の生活になっているので、食事時間がバラバラです。唯一家族がそろう朝ごはんも、 前夜の勉強の疲れで食べたり食べなかったり。塾の先生に相談したら、「勉強中心の生活だから今は仕方がないです」と言われてしまいました。寂しい限りです。受験生がいればどのご家庭もこんな感じの食卓なのでしょうか……。

●A. 現代の子どもの危険な食事事情『ニワトリ症候群』に注意!

こんにちは。ライターのakiです。

最近の子どもの特徴は、『ニワトリ(コケコッコー)症候群』と言われています。

(1)孤食(コ食)……一人で食べる

(2)欠食(ケッ食)……朝食を抜く

(3)個食(コ食)……家族が別々に自分の好きなものを食べる

(4)固食(コ食)……いつも同じものばかりを食べている

これは、健康状態の悪化や生活習慣、精神面でのダメージにもつながると言われています。その中でも、特に朝食を抜くという欠食に関しては、成績にも大いに影響が出てくると言われています。

そこで今回は、その朝食をとる意義に焦点をあてて述べていきたいと思います。

●朝ごはんを食べるとテストの成績がアップする!?

文部科学省の調査によると、朝食が学力に大きな影響を与えるという結果が出ました。全国の小6年生の学力テスト調査において、朝食を毎日食べている子どもの“算数A”の正答率が73.7%だったのに対し、まったく食べていない子どもは約54.9%となりました。

朝ごはんを食べたかどうかの違いだけで、実に約18ポイントもの差がつくのです。この傾向は他の教科においても見られます。その他、体力面でも、朝ごはんを食べている子どもの方が体力テストの点数が高かったそうです。

そう考えると、朝ごはんを食べることで確実に成績アップにつながると考えても過言ではありません。

●朝ごはんには脳のエネルギーを発揮させる効果がある

では、なぜ朝ごはんを食べると成績がアップするのでしょうか。

脳のエネルギーを作るのはブドウ糖だと言われています。ところが、食事から供給されるブドウ糖は約4時間で底をついてしまいます。前夜の夕食だけでは時間が経ち過ぎるため、朝になるころはブドウ糖がまったく補給されず、脳の働きが悪いままテストを受けることになるのです。

逆に、朝ごはんをしっかり食べておくと、それがそのまま脳のエネルギーになり、テストを受けている最中も大いに発揮されるのです。

●理想の朝食メニューはアメリカンブレックファーストか和定食

成績アップのためには朝食が必須ですが、その中身が何でもいいわけではありません。パンやおにぎりだけという偏ったものではなく、栄養バランスのとれたものが理想です。

事実、ある小学生の学力調査では、“何も食べていない子”よりも“1品食べてきた子”の方が成績が良く、さらに“2品食べてきた子”はもっと成績が良く、“3品以上食べてきた子”が一番平均点が高かった、という結果が出ています。

では、栄養バランスがとれた食事とはどのようなものが理想でしょうか。女子栄養大学の香川靖雄副学長によれば、ブドウ糖を補給するパンに卵、ハムやベーコンなどの肉類、野菜、ミルクやジュースがついたアメリカンブックファースト、もしくは和定食が理想だと言っています。

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「朝ごはんは1日のスタートに重要なエネルギー源」、みんな漠然と分かっていることです。しかし、実際に学力や体力の向上につながる具体的な数字を見ると、子どものために朝食をしっかり作ってあげたいと思わずにはいられませんね。

学力面、健康面、情緒面を伸ばすためにもぜひ上記のことを参考になさってください。

【参考リンク】

・平成20年度文部科学白書 第2部 第1章 第2節 | 文部科学省

●ライター/aki(中高英語教員)

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