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植木鉢だって花器になる! サボテン型植木鉢を使って切り花をアレンジ!

  • 2021.9.12
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フラワーアレンジの花器として使えるのは、何も花瓶ばかりではありません。お気に入りの缶やボトル、そして植木鉢でも、可愛いアレンジになりますよ。今回フラワー&フォトスタイリストの海野美規さんに教えていただくのは、可愛らしいサボテン型の植木鉢を使ったアレンジメント。ちょっぴりユーモラスな植木鉢の印象に合わせたカラフルな花をラフに飾って、季節のアレンジを楽しみましょう!

「落とし」を入れて植木鉢を花器に

数年前から育てているサボテンが、どんどん伸びてしまい、今の鉢ではかわいそうになってきました。何かいい鉢がないかと探していたところ、サボテン型(!)の素敵な植木鉢を見つけました。

これはサボテンを植えるのにぴったり!

サボテン形の植木鉢

とても可愛らしいので、サボテンを植える前に、この植木鉢に似合うような切り花のアレンジをしたいと思います。

植木鉢のアレンジ

植木鉢も、「落とし」を入れれば花器に使えます。植木鉢は、サイズ、デザイン、素材のバリエーションが豊富です。おしゃれな植木鉢はたくさんありますから、ぜひ花器にも利用してみてください。

サボテン型植木鉢のアレンジ

アレンジに使った切り花

アレンジの花
  • ロータス・ブリムストーン
  • パイナップリリー(ユーコミス・プンクタータ)
  • ジニア‘ペルシャンカーペット’
  • メキシカンライオンズイヤー(ディクリプテラ・スベレクタ)

ロータス・ブリムストーンは、マメ科の植物で、枝葉は柔らかくひゅるひゅると伸びています。葉っぱにうぶ毛があり、グリーンの色目が優しい雰囲気です。

“ひゅるひゅる感”を生かして、ラフなスタイルにします。パイナップリリーの淡い色合いと、鉢のセメント色によく合い、涼しそうな感じになりました。

ジニアの元気な黄色・オレンジ色をアクセントに。

アレンジの手順

  1. 鉢の中に、ガラスやプラスチックの入れ物(落とし)をセットして、水を入れます。
  2. ロータス・ブリムストーンを全体に入れます。
    1本ずつ入れると、ふわっとします。
  3. ジニアを入れます。
  4. パイナップリリーを入れます。
    小さめなパイナップリリーの場合は、あちらこちらに散りばめるというより、一カ所にまとめて入れたほうが存在感があります。
  5. シルバーリーフのメキシカンライオンズイヤーを入れて、全体を整えます。

小さな鉢にはサボテンを植えました。

サボテン型の植木鉢のアレンジ

スノーウィ、サボテンに隠れる『タンタン、アメリカへ』より

タンタンの冒険

2021年は東京オリンピック・パラリンピックが開催されました。オリンピックの開会式の中で一番の楽しみは、私はなんと言っても選手入場です。本当にたくさんの国があるものだと改めて思います。旅行したことのある国はほんの少し。まだまだ行ってみたい国がたくさんあります。

タンタンの冒険

世界中を旅することは難しいですが、本の中では楽しむことができますね。私は1929年に誕生したベルギーのコミック『タンタンの冒険』が大好きです。主人公のTintinタンタンと相棒の白い犬Snowyスノーウィ(仏語名:Milouミルゥ)が、事件を追って世界各国を飛び回るというストーリー。綿密な観察と研究にもとづいたおもしろい内容と絵が、今でも世界中で愛されています。

タンタンは何度も悪党たちに捕らえられて危機一髪。でもいつもスノーウィの大活躍で脱出します。

『タンタン、アメリカへ』では、禁酒法施行の真っただ中、マフィアの首領アルカポネとその手下たちと戦います。インディアン、カウボーイ、ギャング、マフィアと、入れ替わり立ち替わり登場します。西部劇の映画で見るような、サボテンが生えて岩がゴツゴツした荒野が舞台です。

タンタンの冒険

敵を追ってタンタンとスノーウィがインディアンの村に入り、馬に乗った大勢のインディアンたちに追いかけられてしまうというシーンがあるのですが、スノーウィは恐ろしくなって一人、大きなサボテンの中に隠れてしまいます。いつも強気なスノーウィも、タンタンを見捨ててしまったことを後悔して、しょぼんとするかわいいシーンです。ハラハラドキドキの場面でも、スノーウィの様子やセリフで、ニヤッと笑ってしまうところがとても好きです。

豊かな表情と、ちょっと生意気でいたずら好きなところなど、スノーウィの細やかな描き方から、作者のエルジュは、かなりの愛犬家なんだろうなと思います。

タンタンの冒険は、ソビエト、アメリカ、アフリカ、インド、中国、中東、月、北極へと繰り広げられます。全部で24作。タンタンとスノーウィと一緒に、世界一周を楽しんではいかがでしょうか。

サボテン型の植木鉢のアレンジ
Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。

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