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神秘の空間「鍾乳洞」をはしご!洞川の大自然に触れるアクティビティ【奈良・天川村】

  • 2021.9.5
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紀伊半島中部、奈良県吉野郡の標高820mの高地にある天川村の「洞川(どろがわ)温泉街」。標高1,000〜2,000mの大峯山系の山々に囲まれ、奈良盆地より5〜3度と低く、夏は涼しい避暑地として好まれています。モノレール(ドロッコ)に乗って、関西では珍しい鍾乳洞を探検したり自然研究路を歩いたり、自然と触れるアクティビティを紹介します。

モノレール(ドロッコ)に乗って「面不動鍾乳洞」へ

近鉄「下市口駅」から奈良交通バスで約1時間10分、長いトンネルを抜けるとたどり着く天川村。山岳修験道の祖・役行者(えんのぎょうじゃ)により開山され、今も女人禁制で、多くの修験者が訪れる霊峰「大峯山」のふもとにある洞川地区。登山の拠点や温泉街としても有名ですが、大人も楽しめる自然豊かなアクティビティもはずせません。

洞川温泉バス停からすぐにある「面不動鍾乳洞」へ、まず向かいます!

なだらかな石段の坂を昇ると、鍾乳洞へ向かうモノレール(ドロッコ)乗り場へ到着。「ドロッコ」とは、「トロッコ」に「洞川のドロ」をかけあわせた呼び方だそうです。

列車型のモノレールに乗って、なだらかな傾斜の山道を数分間の山登り。途中で下を見ると傾斜具合にドキドキします。だんだん景色が開けていき、終始ワクワク!

鍾乳洞の入口でもある終点に到着すると、洞川の景観を一望!吉野山から熊野本宮へ続く大峯奥駈道の過酷な修行道が広がっています。

小屋で鍾乳洞のチケット(大人450円)と、モノレール(トロッコ)のチケット(大人片道300円・往復500円)を購入。往復券でモノレールにて下山できますが、洞川自然研究路を散策しながらの下山も可能です。

石段を昇って、標高878mにある「面不動鍾乳洞」へ。昭和8年(1933年)に発見後、5年をかけて発掘された奈良の天然記念物の鍾乳洞。

石灰岩が長い歳月をかけて侵食と風化をすることで大きな空洞に。

石灰分と雨水の炭酸ガスを含んだ水滴が、つららのように垂れて流れて、さまざまな形を生み出しています。鍾乳石や石筍が1cm伸びるには100年がかかるという壮大な地球の神秘・・・。

行者の窟、天の花園、羅漢窟など、鍾乳石や石筍の形はさまざまで、そこからイメージ膨らむ名前もさまざま。特に、ストロー状の鍾乳石は貴重なものとのこと。

平均気温8度とひんやり。電球や照明に照らされ、手すりもあり歩きやすく、280mの探検を楽しめます。

面不動鍾乳洞

住所:奈良県吉野郡天川村大字洞川673-89

電話:0747-64-0352(現地)、0747-64-0353(洞川財産区事務所)

営業時間:9:00~18:00(通常)、8:00~19:00(7月20日~8月末)、9:00〜17:00(10月1日~3月31日)

※終業30分前までにご入場ください。

定休日:荒天時・点検等の日、12月31日〜1月6日

入洞料:大人450円、小人200円モノレール(ドロッコ)料金:大人300円(片道)500円(往復)、子供200円(片道)300円(往復)

運行時間:9:00〜17:45

定休日:不定休(12月31日〜1月6日休業)

洞川自然研究路コースで自然散策

鍾乳洞を出たら「洞川自然研究路」を散策。

「大峯山 龍泉寺」裏手にある林の道です。徐々に細くなるので、注意しながら進みましょう。

陽の光を浴びる森に癒やされながら、清々しいウォーキングができます。

約1.3km(約24分)歩くと、温泉街を真上から眺める「かりがね橋」へ到着。全長120m、高さ50mの天川村で1番長い吊橋です。天然記念物のイワツバメを、洞川では「かりがね」と呼び、その美しく飛ぶかりがねが棲むこの地を末永く残したいという思いで名づけたそう。

眼下には家々が並ぶミニチュア世界、視線の高さには山が連なり、空が近く、アニメの世界に迷い込んで空中散歩をしているような心弾む体験です!

かりがね橋を渡ると温泉街に下る道、さらに大原山へと続く研究路へと分かれます。春の桜、夏の新緑、秋の紅葉と、季節ごとの自然を満喫できる大原山。

散策路に展望台も2つあり、景色を眺めて小休憩。山道は途中からコンクリートのなだらかな下り坂となり、森を抜けたら車道へ。

山には先程通ってきた展望台が見えて達成感も!研究路は、自然・水・修験道をテーマにした体験ができる「洞川エコミュージアムセンター」、役行者の母をお祀りし安産にご利益がある「母公堂」へと続いています。

スリル満点!モノレールと「五代松鍾乳洞」

洞川エコミュージアムから約1.3km先、母公堂の手前にあるのは「五代松(ごよまつ)鍾乳洞」。山の上にある鍾乳洞へは、モノレールで向かいます。先の「面不動鍾乳洞」ともまた違う感激があり、こちらもはずせないアクティビティ!

モノレールは9時30分〜(20分ごとの運行)で、モノレール(上り400円、下り200円)と入洞料(450円)は先払い。ヘルメットを被って出発です!

1人1席、しっかり手すりにつかまって、昔ならではのむき出しのモノレール。エンジン音の振動を感じながら急斜面を登ってスリル満点!

深く濃い緑の苔の岩、背の高い木々に囲まれ、精霊が住んでいるようです。

数分間のモノレール登山をしたら、山の中にある「五代松鍾乳洞」に到着。こちらでもヘルメットは被ったまま、地元のガイドさんと一緒に入洞し、説明を伺いながら進みます。入口から中腰になるほど狭く、頭上に注意!

昭和4年(1929年)に発見され、親子5人の私財を注いで10年以上かけて完成させたという鍾乳洞。鍾乳石は20〜30cm、大きいものは3m以上。滝のように上から垂れる「白龍の滝」(写真)、

翼を広げ降下しているような「鷲の大鍾乳石」、鍾乳石、石柱、石筍がダイナミック!

狭い所、広い所、岩の段差も多く、「面不動鍾乳洞」とはまた違う迫力の地底空間。ガイドさんの写真撮影スポットのアドバイスも含めた説明は勉強にもなり、80m以上の大冒険です!

神秘の自然に溶け込もう

ちなみに「五代松鍾乳洞」の近くには、名水「ごろごろ水」が湧き出ています。付近の洞穴にごろごろと音を立て反響することから名付けられたそう。「ごろごろ茶屋」では景観を眺めながら休憩もできて、採水所もあります。

名水と修験の里の散策は地図を見ながら寄り道しやすく、車がなくても楽しめます。立ち寄り所を計画し散策し、ここでしかできない自然の神秘に触れる体験をしてみましょう!

五代松鍾乳洞

住所:奈良県吉野郡天川村洞川686-131

電話:0747-64-0188(ごろごろ茶屋)

入洞料:大人450円、小人200円

営業時間:9:30〜15:30(※11:30〜13:30は休憩時間)

定休日:水曜・冬季(12月1日〜翌年3月下旬)※気象状況により臨時休業の場合有り)モノレール料金:大人400円(上り)200円(下り)/4歳〜小学生200円(上り)100円(下り)

運行時間:9:30〜15:50(※11:30〜13:30は休憩時間)

定休日:水曜、鍾乳洞休業日

 

【参考】

[All photos by kurisencho]

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