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“自然派洋菓子”を作る〈シヅカ洋菓子店 自然菓子研究所〉。未来へとつなぐスイーツの在り方とは?

  • 2021.8.14
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SDGsやサステナブルへの関心が急速に高まりつつある2021年。プラントベースのお菓子も注目され、環境への配慮とおいしさ&楽しさを両立するスイーツが増えていることこそ、今年らしさ。今回は、国産素材から生まれる“自然派洋菓子”を作る〈シヅカ洋菓子店 自然菓子研究所〉を訪れました。

誰もが安心して口にできる丁寧な味。 国産素材から生まれる“自然派洋菓子”。

今春、三田の小径にひっそりとオープンした〈シヅカ洋菓子店〉は、SDGsをテーマに健やかなお菓子を提案する新店舗。「農薬や化学肥料を極力使わない素材を選び、地球環境に配慮したお菓子づくり。きめ細かな生地と優しい甘さは、素材本来のおいしさを活かしています」と語るスイーツなかのさんをはじめ、多くのスイーツファンが注目する。

埼玉県産小麦を使用した看板のクッキー缶シリーズ。写真の夏限定缶はトロピカルフルーツジャムを挟んだサンドビスケット入り。5,983円。今夏収穫した新小麦の穂とともに。
生ケーキのほんのり茶色味を帯びた生地はキビ糖を使用している証。ロールケーキ540円、夏のショートケーキ(メロン)756円。
グレーを基調にしたクリーンな店内。近隣の客が絶えず訪れる。

「全粒粉のザクザクとした食感に素材の良さを感じます(下井美奈子)」

北海道産小麦のハルユタカや沖縄産キビ糖、有精卵など基本となる材料はすべて国産を使い、添加物はほぼ不使用。道産と埼玉県産の小麦で焼き上げる代表作のビスケットは、ザクザクと噛みしめるほどに甘みがじんわり広がり、なんとも滋味深い。ロールケーキやシュークリームなどのどこか素朴なルックスの生ケーキは、スポンジのしっとりと繊細な口どけに癒される。

6月に誕生した新作・オレンジゼリー。海藻由来の凝固剤・アガーを使った柔らかな口どけ!

「新作のフルーツゼリーは皮も器としてエコに活用(藤森陽子)」

そして今夏登場したフルーツゼリーは、ゴミを出さない配慮から皮を器として丸ごと使用。皮の器はゼリーを切り分けてシェアできる楽しさも生んでいる。健やかで上質、何より気負わず素直においしい。未来へとつなぐスイーツの在り方を体現する店だ。

〈シヅカ洋菓子店 自然菓子研究所〉

今年3月12日オープン。店名は「自束」=自然を束ねるという思いから。約20年間、一流ショコラティエに携わったチームが“地球に負担を与えないモノづくり”を実現するため創業。地下鉄白金高輪駅から徒歩9分。イートイン設備なし。焼き菓子はオンライン販売も。
東京都港区三田5-4-10
03-6381-7770
11:00~18:00 火休

“スイーツエキスパート”な21人の審査員。

※順不同、敬称略

(Hanako1199号掲載/photo : Kiichi Fukuda, Miyu Yasuda text : Yoko Fujimori)

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