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今こそチェックを。アクセスを増やしている注目の観光サイト4県を紹介

  • 2021.8.12
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今、都道府県や観光協会が運営する「観光サイト」が面白い。旅行を検討するのに便利というだけではなく、そのエリアを好きになってしまうような魅力的なコンテンツが充実している。そこで編集部が特に注目した三重県、新潟県、島根県、岡山県の4県の魅力を紹介していこう。

主要な都道府県で緊急事態宣言発令が続き、引き続き旅行はままならない状況。STAYHOMEの時間が増えたからこそオンラインで来たるべき旅行の計画や“妄想”をしておきたいという人も多いはず。そこで観光サイトである。正直、筆者は観光サイトのイメージをあまりよく思っていなくって、情報が少なかったり、サイトのUIが使いづらかったりといった“古い”印象があったのだがそれは大きな誤解だった。スマホ最適化はもちろん、地元のライターを起用したり、県庁や観光協会の職員自らが積極的に情報を発信し、ここだけしか見れないオリジナリティのあるコンテンツが充実しているのだ。
そうした積極的な取り組みをしている都道府県は、当然検索結果でも上位に上がっているし、外部の解析ツールで見る限りでも、数十万もの月間訪問者数を獲得しているようだ。そこで編集部が47都道府県の観光サイトをくまなくチェックした上で、これは!と感動した4県の観光サイトを順に紹介していこう。

1.観光三重 旅のリアルを感じる丁寧な取材記事&写真が充実

提供:三重県観光連盟Harumari Inc.

まずは、三重県の観光サイト「観光三重」。三重県と言えば、伊勢神宮や伊勢志摩エリアの海岸沿いの絶景スポットが有名だが、その他にも日本最大級の花のテーマパーク「なばなの里」や「伊賀流忍者博物館」などの観光施設、さらには四日市工業地帯の工場夜景クルージングといった異色のアクティビティなど様々な楽しみ方で観光できる県。

大阪、名古屋2つの都市圏からの日帰りを含めたおでかけニーズもあり、東京エリアの読者からすれば意外に感じてしまうかも知れないが、とても注目度の高い観光エリアなのだ。

事実、観光三重の月間アクセス数は170万を超え(※公式サイトの公表値、2020年)サイト運営スタッフが緻密にSEOを施しているのもあって、地名・店名検索でも同サイトにヒットする確率は高く、知らない間に使っている人も多いかも知れない。

「観光三重」の特徴はなんと言っても取材記事が多いこと。一般的に、観光スポットを紹介する記事やページは、そのほとんどが同じ説明、同じ写真素材を使い回しているため読む側も物足りなさを感じてしまうのだが、「観光三重」の場合は丁寧に取材をし、地元ライターによる実感のあるコメントや、観光者目線で撮影されたリアルな写真が数多く掲載されていてとても参考になる。月に10本~15本の新規記事が公開されるなかでその半数以上を取材記事が締め、最新、最旬の観光スポットの詳細でリアルな情報を得られるのは読者としてもありがたい。

提供:三重県観光連盟Harumari Inc.

またシーズンにあわせて公開される特集コンテンツも見応えがある。コロナ禍もあって、「ネットショッピング特集」や「テイクアウト特集」も敢行。アフターコロナに向けた予習としてはありがたい情報だ。最近は、映画「浅田家」でも知られる写真家の浅田政志さんを迎えた「カメラ部」の活動や、TikTokの企画などにも力を入れており、スマホで気軽に観光情報に触れる機会を増やしてくれている。

提供:三重県観光連盟Harumari Inc.

「三重県は伊勢志摩・伊勢神宮のイメージが強いかと思いますが、魅力はそれだけではありません。「日本最大級のイルミネーションを誇るなばなの里」や「日本三大和牛 松阪牛」、「世界遺産 熊野古伊勢路」など、それぞれの地域に目玉となるものが満載です。」という担当者の声もいただいた。担当者のおすすめ通り、「観光三重」を見ると様々な観光スポットの魅力を感じることが出来る。中部・関西エリアの国内旅行の選択肢として三重も入れておきたいところだ。

2.にいがた観光ナビ 地元愛あふれる「生声」のあつまったブログに注目

提供:新潟県観光協会Harumari Inc.

続いては北陸地方の新潟県。新潟県と言えば、苗場や越後湯沢など、スキーなどのアウトドアレジャーで馴染みの深い読者も多いと思うが、さらに足を伸ばせば、クラフトワークが盛んでスノーピークでも有名になった燕・三条エリア、花火大会で人気の長岡、そして日本海の大海原に佐渡島と山も海も楽しめる観光エリアである。東京からは北陸・上越新幹線で1時間30分~2時間の間に主要なエリアに着く至近な所も魅力の一つだ。

その観光サイト「にいがた観光ナビ」の特徴は、使いやすいシンプルなUI(ユーザーインターフェース)。TOPページは、アイキャッチバナーの下に「今の時間の楽しみ方」や「季節の楽しみ方」のコーナーがあり、新潟初心者にとってはリアルタイムの魅力をまず知ることが出来る設計がありがたい。その他、雑多な観光スポットの羅列になりがちなサイト構成を、「アクセス急上昇ランキング」や「テーマから探す」などチェックしやすい至極シンプルなコーナー割にすることで、ノンリニアに(連続的に)観光情報を網羅できるようにしていることは、まさに「ガイド」として、とてもユーザーファーストなつくりになっている。

そして注目は「新潟県観光協会公式ブログ たびきち」。トップページ配下の構成が雑誌のようなシーケンスに対して旬な最新情報をブログにまとめることで、より深い情報を得たい人の知的要求も満たしてくれている。SEO対策もしっかりしていて、検索でブログ記事の方を先にアクセスする機会も多そうである。
このブログでは地元のライターや運営スタッフである協会職員自らが旬でディープな地元情報を発信。月15本ほど更新される記事は、どれも興味深く、カジュアルな文体がとても親しみ易い。各記事はしっかり現地を訪れて取材、撮影されたものが多く、カジュアルながらもグルメスポットでは調理の様子をしっかり写真に納めたり、名品の食レポや観光スポットの体験レポなど、ライターがリアルに体験した様子を丁寧に記述したりと情報の濃さは十二分にある。特にラーメンの記事は人気のようで、「新潟五大ラーメン」をはじめとしたラーメンのバリュエーションは、筆者も初めての情報でおもわず新潟でラーメンを食べたくなる気持ちにさせてくれた。

提供:新潟県観光協会Harumari Inc.

その他、協会の方曰く「にいがたの方言を紹介するページが、キーワード検索やページランキングで上位に入るので、スタッフで新潟の方言の使い方の動画を作成しました。」というほかASMR動画にも挑戦しているとのことで、記事だけではない表現のバリュエーションも充実している。

地元ライターや職員の方の生声を感じることで、より新潟を身近に感じる魅力満載のサイトをぜひチェックして欲しい。

3.しまね観光ナビ 読み物としても楽しく、わかりやすい記事が魅力

続いては島根県。島根といえば出雲大社。縁結びの聖地として知られ、女性客を中心に日本の神社仏閣の中でも五本の指に入るであろう人気観光地だ。それだけでなく、石見銀山や松江城などの歴史・文化遺産に、世界ジオパークにも認定された隠岐諸島、そしてもちろん日本海の海の幸と、じっくり観光するには十分すぎるほどの観光名所を擁している。
逆に言えば「ザ・観光名所」であるが故に、定番のガイドブックをさらっと読めば満足してしまいそうなところだが、観光サイトである「しまね観光ナビ」にアクセスすると、島根の魅力をより深く、分かりやすく知ることが出来る。

サイトの特徴は、スマホファーストで、WEB閲覧に最適化されたコンテンツ作り。特に、観光スポットやコースを紹介する記事の文体がとても端的でわかりやすい。例えば、「5分でわかる!島根の定番・人気観光スポットを8つのエリアでご紹介」という記事では、各エリアの概要を「画像をふんだんに&文章は100字程度でコンパクトに」というスマホ記事に最適化されたシンプル構成でつくられており、「1記事を読む時間は数十秒」というWEBの世界にしっかり適応している。もちろん気になったスポットを深掘りしたいときのために詳細情報の動線もちゃんと整備されているので、マイペースに自分の気になるところだけを深掘りできる、読者に負荷の少ない視聴が出来るのがありがたい。

担当者によれば「制作する記事を目的別に分けるよう意識している」ということで、確かに、分かりやすく網羅的に情報発信する記事だけでなく、時に情緒的に地域の魅力を伝える記事など、読み物として飽きの来ないラインナップになっていることを感じる。またSEO対策やヒートマップ分析によるサイト改善を常時行っているということでそのあたりも読みやすさに繋がっていると言えよう。

島根県は「美肌県」といわれているようで、特設コーナーとして「うるおい研究室」という美肌と観光をかけ算した面白い切り口のコンテンツも更新している。「しっとりとした空気と日照時間の短さ。さらに、『日本三大美肌の湯』『日本三美人の湯』をはじめとする60か所以上の温泉や、栄養豊かな食材も、美肌を育む要因になっているといわれています。」(先述の担当者)とのことで、定番観光スポットとは違った島根県の魅力を探してみて欲しい。

4.岡山観光WEB モデルコース作成や宿泊予約など便利さが充実

提供:岡山県観光連盟Harumari Inc.

最後に、中国地方からもう1つ、岡山県を紹介しよう。岡山県は東京在住者にとってはあまり観光地としての馴染みがないように感じる人もいるかもしれない。しかし、瀬戸内海国立公園の代表的な景勝地 鷲羽山や、日生諸島や笠岡諸島といった島々で瀬戸内の絶景を楽しめるほか、アウトドア体験や白桃やマスカットなどのフルーツ狩りといったアクティビティも豊富にある。また、桃太郎伝説で有名な吉備津神社や、天空の山城・備中松山城などの歴史遺産も充実。岡山や倉敷では現代アートや建築、デニムなどの新しい取り組みを楽しめるスポットが多数あるなど言わずと知れた観光エリアなのだ。

提供:岡山県観光連盟Harumari Inc.
提供:岡山県観光連盟Harumari Inc.
提供:岡山県観光連盟Harumari Inc.

岡山県の観光サイト「岡山観光WEB」の魅力はモデルコース紹介コーナー。定番の観光コースから、体験時間別、ドライブや電車などの移動手段、カップルや夫婦などのスタイル別などなど様々切り口で岡山を満喫する流れが紹介されている。コース説明もシンプルかつ分かりやすく、エリア毎の移動時間や所要時間も丁寧に記載され、MAPの連動や保存機能など、実際に旅行をするときに役立つ機能が充実していてとても使い勝手が良い。さらに、詳細な項目を入力するとAIがベストなコースを提案してくれるという仕掛けも。はじめての岡山観光であれば、まさに観光ガイドとして活用したいところだ。

提供:岡山県観光連盟Harumari Inc.

地元ライターの取材記事「おか旅」は月10本のペースで公開している。「日本一のだがし売り場」や「無料観光スポット」など、地域密着ならではのユニークな観光情報にも注目したい。SEO対策がしっかりしているのか、岡山の観光スポット名を検索とするとかなり近い確率でこちらのWEBサイトにたどり着く。観光名所できになる場所があれば検索しつつ、ついでにモデルコースやライターレポートで岡山観光をよりディープに想像してみて欲しい。

というわけで、東京在住者の多いHarumari TOKYO読者に敢えて馴染みの薄い4県の観光サイトを紹介してみた。そのサイトもユーザーファーストで使い勝手がよいばかりでなく、地域密着のユニークな情報にあふれている。この4県をはじめ、都道府県の観光サイトにぜひ注目してみて欲しい。コロナ禍で旅行がままならない今だからこそ、様々な観光地の情報を集め、いつか落ち着いたら定番の沖縄・北海道だけでない、日本の様々な観光地を訪れて欲しい。

 

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