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「みそ活」で免疫力アップ!夏バテにおすすめの簡単赤だしレシピ

  • 2021.7.27
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夏バテ防止にみそが良い!?日本のみそと赤だし(豆みそ)の歴史

今回は私たち日本人の食生活にとてもなじみ深い「みそ」にフォーカス。

みそは、米みそ、豆みそ、麦みそ、調合みそに分けられます。調合みそには、米みそと豆みそを混合したもの、米みそと麦みそを混合したものなどがあります。

みなさんは普段どんなみそをお使いですか? お住いの地域によっても馴染みあるみそというのはさまざまですよね。

東海地方では赤だし(豆みそ)が愛用され、八丁みそ、名古屋みそ、三州みそなどの名称で親しまれています。
また、宮城では伊達政宗が戦の兵糧や凶作に備えたみそを、現在は「仙台みそ」と呼んでいるんだそう。米麹を原料に使用する米みそに分類され、濃厚で香り高いみそです。

一方、かつて都があった京都では、華美な王朝文化の中で白くて甘いみそ「西京みそ」が生まれました。このように、日本全国には郷土色豊かなみそがあります。

なぜ赤だし(豆みそ)が東海地方で定着したの?

豆みそは中国大陸から朝鮮半島を経て日本に伝わったとされ、朝鮮半島からの移民が東海地方に定着したため、豆みそがこの地で発展したと言われているのだそう。

なぜ濃尾平野という米麦の大産地を抱えながら米みそ、麦みそが定着しなかったのかというと、この地方の夏は高温多湿で酸敗が起こりやすいので、米麹、麦麹を使わずにみそ玉製法といった大豆に直接麹菌を生育させる技法を守ってきたからだと言われているそうです。

赤だし(豆みそ)は高温に耐え、長期保存が可能な個性的な食品として続いてきたんですね。

赤だし(豆みそ)の特徴とは

みそは発酵・熟成するにつれて、褐色に変化していきます。これはメーラード反応※によりメラノイジンが蓄積したためだそう。

みそは地方色の豊かな発酵食品であり色調もさまざまですが、主に東海地方で食される赤だし(豆みそ)は特有の赤褐色や黒褐色のみそ。赤だし(豆みそ)は他の米みそや麦みそとは違い長い期間をかけて熟成されるため、多くのメラノイジンが蓄積されているとのこと。

このメラノイジンは強い抗酸化作用を持っているため、摂取することで酸化を抑え、疾病を抑制できると考えられていて、さらにメラノイジンには老化やがんの抑制以外にも、整腸効果、コレステロール低減効果、インスリン分泌促進、動脈硬化抑制など多彩な生理機能の可能性が報告されているのだそうです。

※1912年にフランスの化学者Louis Camille Maillardが、アミノ化合物(アミノ酸など)とカルボニル化合物(糖など)が反応し褐色に変化することを報告し、その名をとってメーラード反応と名付けられました。メーラード反応の最終物質はメラノイジンと呼ばれ、これが蓄積することで褐色に変化します。

赤だし(豆みそ)が夏バテにおすすめな理由

一般的な米みその大豆使用量は全体の30%ほどですが、赤だし(豆みそ)の大豆使用量は50%ほど。そのため、赤だし(豆みそ)は大豆が持つイソフラボンやサポニンなどの機能成分が米みそよりも多く含まれます。

また、みそは長い熟成を経ることで、イソフラボンやサポニンに結合している糖が取れ、たんぱく質も分解されアミノ酸やペプチドにまで変化しているため、体が吸収しやすい形になっています。

大豆のイソフラボンやサポニンは抗酸化作用のある物質として知られていますが、大豆そのものよりもみその方が極めて高い抗酸化作用があると言われています。これは熟成によって分解された成分やメラノイジンの効果だと想定されます。

こうしたことから長期熟成の赤だし(豆みそ)は、大豆の栄養成分や熟成により分解された成分が多く含まれ、夏の暑い日には体のバランスを整える食品としておすすめなんですね。

定番の赤だし(豆みそ)を使ったおみそ汁レシピ

東海地方以外にお住まいで、赤だしになじみのない方にもおすすめの、赤だしを使った簡単に作れる味噌汁のレシピを管理栄養士さんのコメント付きでご紹介します。

パッと簡単!コンビニサラダの取り分けみそ汁

赤だし(豆みそ)にすることで、アミノ酸が豊富になり、野菜の旨味をより美味しく味わえるレシピです。

材料

・野菜サラダ(市販品)……30g
・湯……150ml
・とろける味噌(赤だし)……大さじ1

作り方

1. マグカップにサラダ、とろける味噌赤だしを入れる。

2. 湯を加えて、混ぜる。

山芋とオクラのねばとろみそ汁

ネバネバの成分は、水溶性食物繊維で現代人に不足しがちな栄養素。

おなかの調子を整えるだけでなく、腸内を元気にすることで外的刺激から守ってくれるので、わかめやなめこなど積極的にみそ汁の具材に入れてみましょう。

材料

・山芋……1/4本(30g)
・オクラ……1本
・湯……150ml
・とろける味噌(赤だし)……大さじ1

作り方

1. オクラは包丁でヘタとがくを切る。少量の塩で板ずりし、細かいうぶ毛を取ったら水で洗い、小口切りにする。

2. 山芋は皮をむき、すりおろす。

3. 器にとろける味噌あわせを入れて湯を加えたらよく混ぜ、オクラと山芋をのせてできあがり。

さば缶の味噌汁

青魚であるさばは、私たちの身体の機能をサポートするDHAやEPAなどの栄養素が豊富です。DHAやEPAは、私たちの体内で作られないので、積極的に食事で取り入れなければいけません。魚を取り入れたみそ汁はたんぱく質補給だけでなく良質な脂肪酸を摂取することができ、また大豆の機能や発酵食品のみそも加わり、元気な身体を保つサポートをしてくれるでしょう。

材料

・さばの水煮(缶詰め)……1切~2切
・ねぎ(小口切り)……適量
・湯……150ml
・とろける味噌(赤だし)……大さじ1

作り方

1. 器にさば、とろける味噌赤だしを入れる。

2. 湯を加えて、混ぜ、ねぎをのせる。

赤だし(豆みそ)を使った夏バテ防止レシピ

味噌汁をマスターしたら、ぜひ味噌汁以外の料理にも活用してみてください。

今回は、夏バテ防止にもおすすめな赤みそレシピを、こちらも管理栄養士さんのコメント付きでご紹介します。

スンドゥブ

スンドゥブはたんぱく質源である卵、シーフード、大豆でバランスよくアミノ酸補給できるだけでなく、キムチやみその発酵食品がおなかの調子を整えるとても栄養価の高いメニューなので、夏バテ気味の方におすすめです。

材料

・絹ごし豆腐……1丁(300g)
・キムチ……150g
・冷凍シーフードミックス……100g
・にら……2本(20g)
・玉ねぎ……1/2個(100g)
・卵……2個
・ごま油……小さじ2
・豆板醤……小さじ1

【A】
・本場赤だし……大さじ1
・みりん……大さじ1
・鶏がらスープの素……小さじ1
・水……500ml

作り方

1. ボウルに水200ml、塩小さじ1(ともに分量外)を入れてよく混ぜ、冷凍シーフードックスを入れて室温で30分おいて解凍する。

2. 玉ねぎは1cm幅のくし形切りにし、にらは4cm長さ程度に切る。

3. 鍋にごま油を入れて火にかけ、玉ねぎを加えて中火で炒める。油が全体にまわったら、キムチ、豆板醤を入れて炒める。Aを加えて強火にし、沸騰したら火を中火に落とし、水気を取り除いたシーフードミックスを加える。

4. 絹ごし豆腐をおたまなどですくって入れる。ひと煮立ちしたら卵を割り入れ、にらを加えてさっと煮る。

ラタトゥイユ

色の濃い夏野菜は、紫外線などからの刺激から身体を守る抗酸化作用をもつビタミンがたっぷり。赤だし(豆みそ)のメラノイジンも更にその効果を後押ししてくれます。

火を通すことで生で食べるよりもより多くの量を食べられます。パスタなどと和えてもいいですね。

材料

・なす……1本(100g)
・ズッキーニ……1/2本(100g)
・パプリカ(赤)……1/4個(40g)
・パプリカ(黄)……1/4個(40g)
・セロリ(茎)……1/3本(35g)
・玉ねぎ……1/2個(100g)
・にんにく……1片(5g)
・オリーブオイル……大さじ1と1/2

【A】
・トマト缶……1/2缶(200g)
・本場赤だし……大さじ1と1/2
・みりん……大さじ1

作り方

1. なす、ズッキーニは1.5cm幅程度の半月切りにする。パプリカ(赤)、パプリカ(黄)は2cm四方に、セロリ、玉ねぎは2cm角に切る。にんにくはみじん切りにする。

2. 鍋にオリーブオイル、にんにくを入れて弱火にかける。にんにくがふつふつとしてきたら、セロリ、玉ねぎを加えて炒める。パプリカ(赤)、パプリカ(黄)、ズッキーニ、なすの順に加え、弱めの中火で炒める。

3. Aを加えて混ぜ、煮立ったら弱火にする。ふたをして15分~20分煮る。

なすのみそチーズ焼き

なすに含まれるアントシアニン、赤だし(豆みそ)のメラノイジン、大豆イソフラボンは、身体を外敵から守る抗酸化作用を含みます。

また、チーズを用いることでカルシウムも補給できるので栄養価の高いおかずになります。

材料

・なす……2本(200g)
・とろける味噌だれ八丁味噌使用……大さじ2
・ピザ用チーズ……50g
・サラダ油……大さじ1
・青ねぎ……適量(お好みで)

作り方

1. なすは縦半分に切り、断面に格子状に浅く切り込みを入れる。

2. フライパンにサラダ油を入れて中火にかけ、なすを皮目を下にして入れる。両面に軽く焦げ目がつく程度まで焼く。

3. オーブントースター用の天板にアルミホイルを敷き、なすの断面を上にしてのせる。表面にそれぞれとろける味噌だれ八丁味噌使用を塗り、ピザ用チーズを散らす。オーブントースター(高温)で、チーズに焦げ目がつくまで4~5分焼く。

4. お好みで、小口切りにした青ねぎを散らす。

ホイコーロー

赤だし(豆みそ)のメラノイジン、キャベツのビタミンC、ピーマンのβカロテン、すべてが抗酸化作用をもつ成分です。βカロテンは油と一緒に摂ると吸収が高まりますので、炒めて摂取した方がより栄養価は高いです。さっと炒めて、歯ごたえを楽しむのもいいですね。

材料

・豚バラ肉薄切り……150g
・キャベツ……1/4個(300g)
・長ねぎ……1/3本(30g)
・ピーマン……2個(70g)
・にんにく……1 片(5g)
・ごま油……小さじ2

【A】
・本場赤だし……大さじ1と1/2
・日本酒……大さじ1
・砂糖……小さじ2
・豆板醤……小さじ1/2
・しょうゆ……小さじ1

作り方

1. 豚バラ肉は、4~5cm幅に切る。キャベツはざく切りにし、長ねぎは8mm幅程度の斜め切りにする。ピーマンは半分に切ってヘタと種を取り、ひと口大に切る。
にんにくはみじん切りにする。Aは合わせておく。

2. フライパンに、にんにく、ごま油を入れて弱火にかける。にんにくの香りが立ってきたら、豚肉を加えて中火で炒める。

3. 肉の色が変わったら、キャベツ、長ねぎ、ピーマンを加えて炒める。キャベツが少ししんなりしてきたら、合わせておいた調味料を入れ、強火で炒め合わせる。

炊飯器でつくるもつ煮込み

もつは、疲労回復のサポートをするビタミンB群が多く、比較的低カロリーで部位によってはコラーゲン等女性にとって嬉しい食品です。そこに赤だし(豆みそ)を使うことで大豆イソフラボンの作用や発酵食品を取り入れられるのでお肌やお腹の調子が気になる女性の味方といえるメニューです。

材料

・豚もつ(ゆでてあるもの)……250g
・豚汁用野菜ミックス……300g

【A】
・本場赤だし……大さじ4
・砂糖……大さじ2
・日本酒……大さじ4
・みりん……大さじ2
・水……300ml
・長ねぎ(青い部分)……10cm(5g)
・長ねぎ(白い部分)……10cm(20g)
・七味唐辛子……適量(お好みで)

作り方

1. 豚もつは、ぬるま湯でよく洗う。豚汁用野菜ミックスは、ざるにあけてさっと洗う。

2. 炊飯器に、豚もつ、豚汁用野菜ミックス、長ねぎ(青い部分)、Aを入れて通常通りに炊飯する。

3. 炊き上がったら長ねぎ(青い部分)を取り出し、全体を混ぜて器に盛り付ける。小口切りにした長ねぎ(白い部分)をのせ、お好みで七味唐辛子をふる。

うなぎとの相性も抜群!赤だしを取り入れて夏バテ予防しよう

赤だしを使った味噌汁は、うなぎとの相性も抜群で、抗酸化作用をもつビタミンAが多く含まれるうなぎと、同じく抗酸化作用をもつ大豆サポニン・メラノイジンが多く含まれる赤だし(豆みそ)のトリプル抗酸化作用を食事に取り入れることで、夏のダメージに負けない身体を作るサポートしてくれるのだそう。

2021年夏の土用の丑の日は7月28日。うなぎを食べられる際はぜひ赤だしの味噌汁を添えてみてはいかがでしょうか。

レシピ監修:管理栄養士・小川 静香先生

公認スポーツ栄養士、管理栄養士、博士(医学)、食アスリートJr. インストラクター。

日本女子大学卒業後、東北大学大学院医学系研究科運動学分野を修了。
食品会社のサイト監修、スポーツ栄養学のコラム執筆、スポーツトレーナーを目指す学生への指導など、栄養教育活動を幅広く行う。国体への出場経験も持つ趣味のトライアスロンでは、スポーツ栄養の知識を生かしたトレーニングを自ら実践。

赤だし情報監修:みそ博士・マルサンアイ株式会社 寺嶋祐司さん

東京農業大学大学院農芸化学専攻博士前期課程卒業後、マルサンアイ株式会社入社。みそ工場勤務を経て、研究部門へ異動。現在はみそを主とした大豆の研究に従事。基礎研究、大学との共同研究のほか、商品開発、品質・技術改良にも携わる。

情報提供元/使用商品

だし香るとろける味噌八丁味噌使用 赤だし 410g
マルサンアイ仕込みの八丁味噌を100%使用したコクと旨味が特長の液状タイプのだし入り赤だしみそです。おみそ汁はもちろんコク出しの調味料にもおすすめです。

懐石仕立て本場赤だし6食
本場三州で仕込んだコクと旨味の豆みそを使用した赤だしみそ汁です。具は2種類のアソートタイプです。

とろける味噌だれ八丁味噌使用 410g
マルサンアイ仕込みの八丁味噌を使用したみそだれです。手軽に名古屋めしが楽しめます。

本場赤だし 500g
じっくり熟成した豆みそに鰹と昆布だしをきかせました。国産本枯れ節、国産昆布だし使用。コクがあって溶けやすいだし入りみそです。

情報提供元:マルサンアイPR事務局
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