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幻の最高級海苔を使った、究極の鮨会って?

  • 2021.7.26
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毎日の食卓やお弁当に欠かせない食材のひとつといえば海苔。ひとことで海苔と言っても、さまざまな産地、種類、ランクがあって、奥が深い食材なのはご存知のとおり。その中でもいまや幻の品種「アサクサノリ」を使用した最高級海苔の発売を記念して、離島の会員制鮨店、鮨裕禅によるプライベート鮨ディナー付き宿泊プランを11月に1日1組、5日間限定で開催。

江戸時代から東京浅草で養殖されていたアサクサノリは日本の古来種だったが、1970年代の高度経済成長期に、病気に強く生産効率のいいスサビノリに取って替わられた。現在ではアサクサノリは、ノリの全生産量の1%にも満たず、環境省のレッドリスト、希少種絶滅危惧種I類に指定されているほど。ところが、2011年、三重県宮川の河口沖でアサクサノリの原種らしきものが発見。DNA検査の結果、東京浅草では絶滅してしまったアサクサノリであることが確認された。桑名市伊曽島漁協の技術者たちに培養が託され、2013年、養殖の努力が実り、DNA鑑定でアサクサノリ90%以上の「伊勢アサクサ海苔」として出荷することになった。

とはいえ、このノリの養殖は完全に成功というわけではなく、2017年、18年度は収穫がゼロ。昨年2020年度は、14漁場での挑戦に対し、成功したのはわずか2漁場のみという結果で、希少性が高いものとなっている。そのノリを美しく焼き上げるのが地元の老舗、川出海苔店。スサビノリを使った一般的な海苔とは比べ物にならない香りの高さ、パリッとした食感なのに口に入れた瞬間に溶けゆくはかなさが、アサクサノリの特長。「伊勢アサクサ海苔」が「海苔界のキャビア」とも評される所以なのだ。

三重県桑名市は、清流名高い木曽三川(長良川・木曽川・揖斐川)があり、伊曽島漁協はその中洲になる長島町に位置する。名峰に降り積もった雨や雪は、裾野を潤し、伏流水となって木曽三川を下り、栄養分を保ったまま伊勢湾へ。その河口付近に漁場を持つ桑名市では、昔からノリの養殖が盛んで、生産量は全国第3位を誇る。

桑名にあるノリの支柱漁場。これは支柱を遠浅の海に刺し、そこに網を張って養殖を行う方法。潮の満ち引きによって、太陽の恵みを浴びる時間帯と、海の栄養を摂取する時間帯に分けられるのが特徴だ。このような支柱養殖は、現在ではわずかな地域でしか行われていない。

桑名に海苔を初めて伝えたといわれるのが、大正元年に創業した川出海苔店。4代目の川出晃誠が受け継ぐ現在も高品質な桑名海苔しか扱っていない。

その「伊勢アサクサ海苔」を使うスペシャルな鮨会で腕を振るうのは、伊勢志摩国立公園の湾の中心に位置する離島、間崎島にある鮨裕禅。アクセス方法はヘリコプターか船のみという、まさに知る人ぞ知る会員制の鮨店だ。鮨に使われるのは、目の前の海で獲れた新鮮な地産の食材、もちろんアワビや伊勢海老などの伊勢湾の海の幸も! 11月に開催される鮨会は、間崎島の店舗が改装中のため、桑名市内にあるMARUYO HOTEL Semba(マルヨホテル センバ)にて宿泊付きで行われる。伊勢湾の自然の恵みを味わえる、とっておきの機会なので、ぜひ早めに予約してみては?

鮨裕禅の鮨会では、地元産の海の幸を堪能して。

材木商、丸与木材の本家の建物をリノベートしたMARUYO HOTEL Sembaでの鮨会は、揖斐川と住吉神社を臨む2階の大広間に特設の鮨カウンターを設けて開催される。

鮨会には行けないけど、幻の最高級海苔を味わいたいという人は、MARUYO HOTELのサイトから手に入れて! 「桑名産、幻の最高級海苔 アサクサノリ」3袋 桐箱入り¥16,500

会員制鮨店 鮨裕禅 プライベート鮨ディナー付き宿泊プラン期間:11/19(金)~23(祝・火)の5日間会場:MARUYO HOTEL Semba三重県桑名市船馬町23tel : 090-2773-0004料金:1名¥55,000(宿泊費、夕朝食代、税・サービス料込み)www.maruyohotel.com*各日とも1組限定(4名まで)。*チェックイン16~17時、鮨会18時~。*予約開始は8/1(日)。

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