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銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」

  • 2021.7.24
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銀座にある「トリコロール本店」は、約85年前に創業した喫茶店。赤レンガの壁やアンティークの調度品に囲まれた店内は、ヨーロッパの街角にあるカフェを思わせる落ち着いた雰囲気です。モーニングから夕方まで穏やかなひと時を過ごせますよ。

銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
銀座のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
レンガ色の外観が目印。2階の窓から垂れ下がるグリーンや重厚なドアなどがヨーロッパのカフェを思わせる

地下鉄銀座駅のA3出口からすぐ、地上からだと大通り・晴海通りから一本入ったあづま通り沿いにある「トリコロール本店」は、銀座の地で長年愛される喫茶店です。

創業は1936(昭和11)年までさかのぼります。木村コーヒー店(現キーコーヒー株式会社)の店主だった柴田文次氏が、コーヒーの普及を目的に銀座に店を開いたのが始まりです。当時は洋行帰りの芸術家や学生さんが多く集っていたのだそう。

銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
1階席にはカウンター席、テーブルがある。手前のショーケースからケーキを選ぶ

戦災で焼失した初代の建物を戦後に立て直し、昭和57年に改築が行われたのだそう。その時に取り付けられた回転扉やシャンデリアといった瀟洒なインテリア、店先のガス灯などが今も残り、レトロなムードを伝えています。

香り高いオリジナルのアンティークブレンドコーヒー
銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
「アンティーク ブレンドコーヒー」(970円)

コーヒーは、昭和30年代の非常に良質な豆が入ってきた頃の味を追求したアンティークブレンド。当時の味を再現すべく、キーコーヒーの協力のもと、数十年前に復活させたのだそう。

オーダーを受けてから、一杯ずつネルのフィルターで丁寧にハンドドリップで淹れてくれます。まろやかな甘みが感じられる味わいです。

銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
アイスカフェ・オ・レにもネルドリップのコーヒーを使用

若い人に人気があるのは「アイスカフェ・オ・レ」 (1150円)。ポットに入った濃いめのコーヒーとミルク、氷の入ったグラスが席に運ばれてきます。好みの割合を尋ねたスタッフが、ふたつのポットを持ち上げ、高い位置からグラスに注ぎます。その手法は見とれるほどにあざやかです。

旅先のようにゆっくり楽しみたいモーニングセット
銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
ふっくら厚みのあるパンにイチゴジャムやバターをお好みで塗って

オープン時間は朝8時。ルーティンにしている常連さんも多く、朝からお店がにぎわいます。

「モーニングセット」(830円)は、焼きたての香ばしいトーストとフレッシュなサラダに、コーヒーが付いたセット。ぜひ早起きして朝ごはんに出かけてみて。店内のレトロで非日常な空間も相まって、まるでホテルのモーニングのような気分を楽しめます。

店内で焼き上げるアップルパイやケーキ類も充実
銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
「アップルパイ」(単品660円、アンティークブレンドコーヒーとのセット1520円)

ケーキ類も充実しているのでティータイムも楽しめます。「アップルパイ」は、店内の厨房でりんごの皮むきから手作業で行い、オーブンで焼き上げています。

さっくりしたパイ生地に包まれたシャキッと食感の大きめのりんごは、あっさりした味わいで食べやすく、りんごのほのかな酸味がコーヒーにぴったりです。

銀座の地で昭和初期のカフェ文化を伝える「トリコロール本店」
2階のじゅうたんやテーブルセットもアンティークなムード

創業以来、銀座の地で本格的なコーヒーを提供してきた「トリコロール本店」は、時代を経ていまもコーヒー好きに愛されています。古き良き落ち着いたスタイルを残しながらも開放的な雰囲気は、まるでヨーロッパの街角のカフェのよう。

ぜひ訪れて、コーヒーを片手にゆっくり過ごしてみてくださいね。

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