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自分の身体を受け入れるための7つのヒント。

  • 2021.7.24
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自分を受け入れるのは楽な道のりではない。自分自身に注意を向け、時間をかけて取り組む必要がある。自分の身体を批判するのではなく、理解するための7つの手がかりを紹介する。

自分の身体を好きになることを学ぼう。 photo : Getty Images

自分の身体のディテールが気になって、ついそのことばかり考えてしまう?あなただけではない。LalalabとOpinionWayが共同で実施した2021年の調査では、25歳から34歳の女性のうち、フランス人では63%、イタリア人では38%、ドイツ人では47%が、自分の身体イメージにコンプレックスがあると回答している。

事態は少しずつ変化している。ボディ・ポジティブ運動はメディアの世界に多様性をもたらしたし、多くの活動家が奮闘し、どんな身体も美しい、愛すべきものと訴えている。

しかし無益なポジティブ思考に陥らないためにも、まずは自分の身体との関係は複雑であり、常に変化しているということを受け入れてみよう。「自分の身体を絶対に好きになろうと努力するよりも、“ボディ・ニュートラリティ”を目指しましょう。つまり、自分の身体とニュートラルな関係を持つことです」と、『(そろそろ)自分の理想体重を手に入れてみませんか?』(1)の著者で心理栄養士のローランス・オラは言う。

身体を理解するための7つの手がかり

要は、自分が興味を持っている活動を思う存分行えるように、自分の身体を理解し、ケアすることだ。身体のすべてのディテールを好きにならなくても、身体と心地よい関係を持つことはできる。「そもそも多くの場合、自分の身体と良好な関係を築いている人は身体のことを特に考えません」とオラは指摘する。簡単ではないが、不可能ではない。

1 ネガティブな思考をやめる

私たちは自分の身体を重荷のように考える傾向がある。「あなたの身体はあなた自身です。身体には価値がある。だからあなたは価値のある存在なのです」と、『感情生活を改革する』(2)の著者で、恋愛・セックスカウンセラーのアンヌ・シクスティーヌ・ペラルデルは言う。

彼女が提案するエクササイズは、自分の身体で好きな部分を5つ挙げるという、いたってシンプルなもの。「このエクササイズを行うと、自分の身体のディテールをよく観察する習慣が身につきます。ほくろの位置、手の大きさ...。自分に対する温かいまなざしを取り戻すわけです。こうして“私は醜い”といったような、自分を全否定する思考サイクルを断つのです」

つまり、自分の美しい部分に目を向けるよう努め、肯定的な眼差しを持つと心に決めるわけだ。ネガティブな思考に回帰したときは、理由を分析してみよう。自分の眼差しを傷つけたのは誰か?過去に侮辱を受けたことがあるか?

「ポイントは自分の思考の習慣を理解することです。自分の感情に注意を向けましょう。そして気持ちを落ち着かせるように努めましょう」。たとえば、チョコレートをひとかけらつまんだり、お風呂に入ったり、お昼寝したりしてみよう。後ろめたさを感じる必要はない。

2 自分を欠陥品のように考えない

自分の身体を好きになることはいまや至上命令。好きになれないと自分を“だめな人”と感じてしまうことさえある。とはいえ、これはそれほど簡単ではない。

「自己評価とは非常に個人的な問題です。美的基準や社会的規範だけでなく、自分の身体に本人がどんな期待を抱いているかにもよります」とオラ。「カウンセリングに訪れる患者の半数は、トラウマや虐待、事故、性的被害、暴力を経験しています」

社会全体のレベルでは、女性の3分の1がこうした経験を持つという。このようなケースでは、身体がトラウマを引き起こすトリガーとなり、見ることさえつらい敵となってしまう場合がある。「まずは、自分の身体を好きになれなくても、自分は欠陥人間ではないと理解することです。そして自分の身体との関係は複雑なのだということを受け入れるのです。自分が過去に経験したことや、そうした経験にどのような恐怖が潜んでいるか、自問してみるといいでしょう。それが出発点です」

3 幼少期のもつれた糸を解く

特定のコンプレックスに悩んでいる場合は、その根本にさかのぼる必要がある。RTT催眠療法(Rapid Transformational Therapy)は、トラウマ後の反復強迫に苦しむ女性たちや、コンプレックスの克服を目指す女性たちのために開発された心理療法だ。

「退行的トランスを応用して症状の原因を探ります。自信のなさや精神的な脆弱性が何に由来するのか、無意識の領域に問いかけるのです。発達段階の脳に戻り、幼児期にどのようなメカニズムが構築されたのかを理解したうえで、そのプログラムを解除し、再プログラミングして大人の女性となった今の自分と調和する解決策を見つけるわけです」と説明するのは、ホリスティック自己変革インストラクターのマリエル・アリックスだ。

治療はこれで終わりではない。患者は次に、脳の再プログラムを促す音源を21日間聴き、その後6ヶ月間カウンセリングを定期的に受け、このプログラムを日常に定着させる。ちなみに、存在しないトラウマをわざわざ「捏造」するのは本末転倒!

4 自分の長所を挙げる

自分の身体を好きになれないのは多くの場合、全般的な緊張が背後にある。緊張をほぐすには、家族、友人関係、仕事、芸術活動など、自分の力を発揮できる分野を列挙してみるといい。

「具合が悪いときは、身体のことばかり気になり、パズルのほかのピースがちっぽけなものに見えます。こうした要素の本来の意義を回復させなければなりません。自分の秀でた部分を過小評価する人もいます。“自分は有能なマネージャーだけど、それは当たり前。そのために給料をもらっているのだから”とか。あるいは、“私は学歴はあるけど、能力があるわけではない。親が援助してくれたおかげ”といったように」とオラは分析する。

そういう人は、ロリー・ホークス著『自己評価についての50の練習』(3)を活用してみてほしいとオラは言う。自分自身を限界づけている思い込みに向き合うために、専門家に相談することももちろん有益だ。

5 身体を動かす

必ずしも簡単とはいえない(今年2月にUrban Sports Clubの依頼でフランス世論研究所が実施した調査によると、会社員の65パーセントがテレワークを行なっている)。しかし身体を動かすことは、物の見方を変えてくれる。単に歩くだけでも、A地点からB地点へ運んでくれた自分の身体に対して、感謝してみよう。

ヨガはこうした意味でも有効だ。「レッスンでは身体を理解することに重点を置いています。生徒の中には、身体との繋がりが切れてしまっている人もいます」と、ヨガの世界でダイバーシティを実現したいという思いから、パリにヨガスタジオBody Positive Yogaを開いたイラン・ファムは言う。「体を動かすと、思いもよらないことができることに気づきます」

レッスンは鏡の前で行い、生徒にはひとつひとつの動作ができていることに注意を向けるよう促す。要するに、ちっとも気に入らない自分のお腹にも筋肉はあり、そのおかげで色々なことができるというわけだ。「心を開いて信頼できるいい指導者を見つけることが大切です」とコーチ。

6 健康至上主義的風潮から距離を取る

見た目の美しさより、強く健康であることのほうが重視されるようになった。「健康でなければという命令は女性たちのなかに深く内面化され、自分の生活スタイルに罪悪感を抱えてしまうのです」とオラは言う。

たとえもともと健全な意図から出発していても、こうした価値観や規範は害になることもある。「これは一種の社会的圧力。そこから自分を解放しなければなりません。自分の身体を独自の特性を備えた個体としてとらえられるようになるには、大掛かりな解体作業が必要です」

言い訳もやめたほうがいいとオラはアドバイスする。「ロックダウンのせいで体重が増えたという話をよく耳にしますが、言い訳をする必要はないのです。私たちの身体は生きている限り変化し続けるのですから」

7 嫌いな部分をケアする

マッサージの効能を数え上げればきりがない。コルチゾール値を下げ、睡眠の質を改善し、免疫システムを活性化させる...。とにかくマッサージをすること。自分の身体の嫌いな部分はとくに忘れずに!

「足にコンプレックスのあるクライアントが多いですが、クリームをつけたりペディキュアをするなど、足はもっとも簡単に変えられる箇所のひとつです。足は軽視されがちですが、むしろケアをしてあげることが大切です!」とペラルデルは言う。

(1) Laurence Haurat著「Et si vous trouviez(enfin) votre poids idéal ?」Eyrolles出版刊(2) Anne Sixtine Pérardel著「Révolutionner sa vie affective」Artège出版刊(3) Maurie Hawkes著「50 exercices sur l’estime de soi」Eyrolles出版刊

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